記事提供:しらべぇ

こんにちは、しらべぇ海外支部、タイからです。

タイ保健省の資料によると、2013年にタイ国内で新たにエイズウイルス(HIV)に感染した人は約8000人で、感染者数は計約46万人となりました。このうち、抗HIV薬による治療を受けているのは24万6000人と報告されています。

GDPのうち約9%を占める観光業において風俗産業が密接に関わっているタイ。さらにはレディボーイ・同性愛者なども多く、性感染症やエイズのリスクが比較的高いことは、タイにおける喜ばしくない特徴のひとつと言えるでしょう。

ちなみに日本では、厚生労働省エイズ動向委員会の調査によると、国内のHIV感染者およびAIDS患者の合計は、2012年の1449件に比べ、2013年は1590件と増加傾向にあります。さらに国立感染症研究所の発表では、昔の病気といわれていたはずの「梅毒」も、毎年600~700件で推移していたなか2013年には1200件超と約1.8倍に急増しているんだとか。

さてさて、他人(他国)ごとではないこの“性感染”の話。「コンドーム」などの避妊グッズの使用が予防につながることは言うまでもありません。ということで、タイに存在する、知る人ぞ知る有名面白レストランをご紹介しましょう。

「タイのHIV患者数が増加したのを受けてつくった」というレストラン!その名も、『Cabbages&Condoms(キャベジズ&コンドームズ)』です。

すごい名前だと思いませんか?キャベツが女性器の隠語という説もあるなか、マネージャーのお話では、「コンドームがキャベツと同じくらいお手軽に手に入るように…」という思いからつけられた店名なんだとか。

ここは、タイの副首相も務めたことがあるミーチャイ・ウィラワタイヤ氏がコンドームの啓蒙のために作ったレストランです。1980年代後半、エイズがタイに蔓延し始めたとき、当時「産児制限問題」でやり手の経済専門家だったミーチャイ氏が、タイで最初にコンドームの使用を啓蒙しました。

さらに1991年、閣僚に任命された彼は、「国をあげて」エイズ予防に取り組みます。これが、タイ最大のNGO組織?社会開発財団(PDA)の基盤になっているのです。

レストランにコンドーム?!食欲とは全く別のベクトルに戸惑いながらも、紹介していきましょう。早速、コンドームで作ったドレスに身を包んだマネキンがお出迎え。

更に、天井にあしらわれた照明までコンドーム。随所にコンドームがふんだんに使われていて、こんなにたくさんのコンドームを一度に見る機会はここ以外無いでしょう。その風景は圧巻です。

もちろん、レストランの内部にも様々なコンドームと、それにまつわる資料や写真、現物が…。

気になる肝心のお料理は、本場タイ料理。美味しくいただきました。コンドームの事をすっかり忘れかけた食後にサービスで出されたものは…。焼肉屋のお会計時に出されるガムの如く、こちらはコンドーム!徹底しています。

帰り際には、コンドームをキャラクター化した様々な商品が置いてあるお土産コーナーに寄るのもおススメです。一番の売れ筋商品は、コンドーム(未使用)入りキーホルダー!!お値段は、40バーツ(約150円)です。

最後に、レストランの2階に併設されたHIVクリニック。まさか、ここでエイズ検査を受けるシステムか?と期待(?)を胸に取材したところ、このクリニックでは主に家族計画相談を受けているとのことでした。

訪れる客の90%がツーリストだというこのレストラン。タイでついついハッスルをしてしまうかもしれない皆さん、タイの、そして日本のエイズ撲滅にひと役かってみるためにも、是非コンドームはお忘れなく。

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