イケダハヤトです。

大変な働き方をしている人たちが、たくさんいるんですよねぇ。

「どうしてこんな思いまでして働いてるんだろう」

産休・育休や育児支援制度が整った今でも、総合職の女性の多くが、出産もしくは育休後の復帰を経て会社を辞めてしまうのはなぜなのか。また会社に残ったとしても、意欲が低下したように捉えられてしまうのはなぜか。

2000年代に総合職として入社し、その後出産をした15人の女性(=「育休世代」と呼ぶ)に綿密なインタビューを実施。その分析を通して、予想外の展開に悩む女性の姿と、そう至らしめた社会の構造を明らかにする。

出典 http://www.amazon.co.jp

「育休世代」のジレンマ~女性活用はなぜ失敗するのか?~」は働く女性を取材したノンフィクション作品。掲載されているリアルな声がなんとも複雑な気分になります。
こちらは子育てをしながら働いている女性の言葉。

続I:何時まででも働ける人と同じように競争して評価されるまで頑張るのは、すごくきつい。子どもを産んで、貢献していたい、社会とか組織に貢献している実感がほしいという気持ちが強くなった。

でも、積極的に提案していこうと手を挙げれば、自分の首をしめることになる。だけど、それをしていかないと、貢献してる、という感じにならない。

手を挙げることをしないで、淡々と代わりがきく仕事をやっていると、やりがいが分からなくなって、今、子どもを朝の7時半から19時半まで12時間預けてるんだけど、どうしてこんな思いまでして働いてるんだろう、と思う。

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仕事も頑張りたい、という思いを持っている女性ほど、ジレンマを抱えている印象を抱きます。

続O:やっぱり仕事に割ける時間が、子どもの面倒を見なくていい人に比べたら少ない。だからその分、成果として出せるものに差が出てしまって、評価・昇進に影響が出るのは仕方ない。悔しいけれど、競争で勝てないなと思う部分はある。

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こちらは冒頭で引用した女性。

続I:寝るとき〔子どもが母親である自分の〕身体触ってきたり、〔朝〕4時とかに〔自分が〕起きると〔子どもが〕一緒に起きてくるし、うなされて言う言葉が「ママー」だったり。代わりがいない母親求めてるんだなぁって思ったり。

それをしてまで働きたいって思えないから、仕事は〔今以上は〕できない、ってことにしてる。この時間内でできることをやるんだ、って。〔上司には〕「お前このポテンシャルじゃないだろ」「レベル上げて大丈夫だろ」って言われるけど、今、気持ち的には、レベル上げるより、18時半ギリギリのお迎えじゃなくて、18時にあがれることの方がよっぽど重要なんですよって。

……保育園〔迎えに〕行くと〔子どもが〕「ママあっちいって」とか言うの。すねてる。説得に1時間、みたいな。超ムダ。でもそれをさせてるのは私だなって。

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やりがいを感じつつ、十分な収入も得つつ、子どもと一緒に過ごす時間を確保する。こういう人間的な当たり前の状態が、どうしてなかなか得がたいのが日本の現状なのでしょう。

「やりがい」「収入」「子どもとの時間」のどれかを諦めて、ようやくバランスが取れる印象があります。我慢するのはおかしいと思うんですよねぇ。

在宅勤務の許可はもっとも現実的な解決策

ではどういった解決策が望ましいのか。それはもう、「在宅勤務の許可」がもっとも現実的で、手っ取り早いと思います。

育児中、介護中のスタッフには優先的に在宅でできる仕事を振る、といった配慮があるだけで、人間らしく働ける人はかなり増えるでしょう。経営努力でやろうと思えばできることなんですから、さっさとやるべきだと思います。ホント。災害が起きたときにも役立つでしょうし。

仕事のやりがいを提供するのは、もう多くの企業で難しくなっていると思うんですよ。従業員満足度を高めるために今必要なのは、「働き方」の改革だと思います。つまらない仕事でも「自宅でできる」という条件があれば、魅力的に感じる人はいるわけですから。

子育てをしながら働いている人、または会社で人事制度に関わっている方はぜひ手に取っておくべき作品です。リアルな声に心が動かされますよ。

在宅勤務関連では以下の二冊をおすすめ。

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