フリーアナウンサーの長谷川豊です。

先週、毎月恒例の税理士先生とのミーティングに行ってきました。

僕はアメブロでも時々書いているんですが、フリーになってから「とにかく自分のお金の管理を1円単位まできっちりやろう!」と意気込み、今年の7月まで、全ての領収書の管理をすべて僕一人でやっていました。

そこまでやっていた理由は単純に「興味」です。

取材していていつも感じていたことですが、言葉にするには「体験」が必要だと思っていました。本当に「全てのお金の管理を完全に自分でやった場合、どのような苦労があるのだろうか?」という事を体験をもって知りたかったんですよね。一度ちゃんと勉強したかったんです。

結論から言いますと、そりゃあもうね、大変なんてもんじゃなかったです。

会計ソフト「弥生」とにらめっこしながらね。あ、弥生、使いやすいです。おすすめ。売れてる訳が分かります。で、そんな体験から最近感じるのが「政治とカネ」にまつわるマスコミの一方的な報じ方に対する違和感です。

小渕さんの一件以来、「政治とカネ」にまつわる話が何だかプチブームのように報じられているんですが…ちょっと一方的なものと、ちょっと的外れなものが多いような気がしています。先日もあるニュースを見ていたら、したり顔のキャスターが

「政治資金収支報告書をしっかりチェックしていない段階でアウトですよね」「襟を正してほしいですね」

とコメントしてたんですけど…

分かります。分かりますよ?正論かもしれないとは思います。でも、そのコメントって、正直言って、小学生でも言えるレベルの気がしてしょうがないんですよね。そのキャスター、局アナでした。年齢はいってるけど、会社員です。

あなた、多分なんも知らんよね?

会社員って、本当に経理の人の苦労が分かってない人が多いんですが、経理の担当者がいつも丁寧な作業を裏でやってくれているから、営業であったり企画であったり…僕らで言えばアナウンサー業務を出来ているんです。偉そうな顔であんなこと言ってましたけど、あのアナウンサー、資金の管理なんてやったことないから。絶対。

繰り返しますが、僕は1円単位まで完全な管理ってやつをしてきました。本当に全部の管理をやり切りました。結果…毎月、1日から2日は…

仕事になりませんでした。まったく。これは僕のアメブロを毎日のように見ている人は知ってる話です。

本当にね、とんでもなく時間がかかるのです。その分、しっかりと管理できています。文句がつけようないくらいの出来だと自信があります。もちろん、青色申告を出来まして65万円の控除も…とか言いはじめると説明が面倒くさいので、とにかく、僕はきっちりやったのでちゃんと税控除まで受けられました。

でもね、これって、僕がまだフリー1年目で、そこまで仕事がきつくなかったから出来た話でしかないんです。

僕、今年の5月頃にに1カ月で4冊の本を出したんですけど、その執筆が重なっていた2月から3月頃って本当に忙しさのピークで、毎日デスクに座ってカタカタパソコンとにらめっこしながら、ナレーションやテレビの仕事をこなしていたんですけど…

もうね、領収書どころじゃなかったってのが本音でした。正直言って、仕事に集中したかったです。でも、やるしかない…。本当にきつかったです。

4月からはメルマガなどの執筆に加えて、「バラいろダンディ」のメインキャスターに就任したので、もう無理!となって、7月ごろからは専門の知識を持っている人を紹介していただき、領収書の整理、ソフトへの打ち込みと管理をお金を払って任せるようにし始めました。

その分、毎月の税理士先生とのミーティングはかなり入念に、一つ一つの項目を丁寧にチェックしていくようにしています。これで、相当に負担は軽減されました。お金はかかっていますが、間違いなくこれで良かったと思っています。

会社員の皆さんには分からなくて当然だし、分からなくていいんですが、お金の管理って、そんなに甘いもんじゃないです。

例えば、仕事のロケでゴルフに行ったとしますよね?

ゴルフ場ってプレイ代の他に、「ゴルフ税」ってのがかかっています。税金が上乗せされてるんですけど、税の上に税を重ねても2重課税になってしまうので、ゴルフの場合は…プレイ代は、交際費で消費税がかかる消費税コードを入力、ゴルフ利用税は交際費で消費税がかからない消費税コードを入力しないといけないので、プレー代と利用税を分けて別々に打ち込んだりします。

ゴルフ行く人、領収書、見て見てください。小さく「ゴルフ場利用税」って書かれてたりするから。あれ、あの金額だけ「消費税区分」が違うので、分けて会計ソフトに入力しなきゃいけないんです

そんなの、知らないでしょ?普通の人?

コメンテーターの方も何か言わなきゃいけないのでしょうがないとは思うんですが、はっきり言って…

「政治とカネの問題」

って、そんなに単純な話じゃないんじゃないかって思ってます。

使った「すべてのお金を」丁寧に管理することはもちろん理想論だし、それが一番いいのは分かるのだけれど、「本当にすべてのお金の管理を」政治家たちが全部自分たちで行った場合…

毎月、3日~4日ほどは、政治活動は出来ないと思います。

フリー1年目の僕ごときで、1日か2日はかかってました。集中もしてましたし、結構早く仕事してもそれくらいかかってました。大物議員さんくらいになると、領収書の数は僕ごときじゃ済まないです。

毎月3~4日は「完全に管理した場合」は必要になるでしょう。つまり、まったく政治活動なんて出来なくなると思います。年間、1か月分ほど、「政治家」としては役に立たなくなると思います。

僕、思うんですけど、そんな時間あったら、政治家の皆さんには…政治活動をして欲しい。これは僕の考えでしかないけど。

そら当選したての1年生議員さんとかなら管理も出来るでしょうが、大臣クラスになってくると、もう5回も6回も当選してる訳でしょ?そんな人たちの収支報告、隅から隅まで洗って、なーんにも出てこないような議員さんって、いないような気がするんです。

で、最近の報道に目をやると、小渕さんのは分かるんです。数千万単位のお金です。家が建つお金が消えてる訳です。そらしっかりと捜査する必要があるとは思います。

でも、その後を継いだ宮沢さんとか、広島のSMバーのお金とかを突っつかれてんですけど、あれ、1万8000円よ?毎年政治活動費に何千万使ってるのか知りませんが、そんな単純ミスをいちいち報道で叩かれてたら、誰も大臣なんて出来なくなっちゃう気がするんです。

小渕さんや松島さんのケースがあって、「すわ!辞任ドミノか!」なんて盛り上がって視聴率を取りたいのは気持ちは重々分かります。なんてったって僕が先頭に立ってやってたことだったんだから。

でも、気持ちは分かるんですが、「悪意のある金額」と「悪意なんてない金額」くらい、見分けがつくはず。「悪意は存在しなかったと判断できるもの」までクソミソにたたき始めても、視聴率と部数が伸びるマスコミ以外、誰も得はしない。むしろ、世界から見て、日本の信用や価値が落ちるだけだと思います。

今、野党からも様々な問題が!とかやり始めてるでしょ?

国民は与党と野党のケンカが見たいんじゃない。罵り合いはもう十分見てきたはず。そんなもん見たくない。景気のいい時にやってくれよ、そんなもん。

「日本の未来はこうやればよくなるのではないか?!」

と叫んでる姿であれば、絶叫しながら討論してても見られるけれど、相手のあら捜しし合っててもなんだかなぁ…って気がしちゃいます。

そろそろ、撃ち方、止め!にすべきだと思う。

まずは与党、自民党から大人な対応をして手を引いた方がいいと思う。安倍さんも、同じ土俵に降りて枝野さんとか攻撃してないで、総理なんだから、ドン!としてればいいと思います。面倒くさくなったら解散してやればいいんだから。あのウチワ追求を見て

「ウチワ追求、見事だな~…やっぱ民主党に入れよっ♪」

って人はかなり少ないと思う。

政治家の人もテレビに映るようになると色気も出るし、なんだかテンションが上がるのも気持ちわかるんですが、皆さんの仕事はテレビに出ることじゃないはず。時間はかかっても、真っ直ぐに。誠実に、取り組んでる方が、遠そうに見えて結局は近道だと思います。

臨時国会も終盤戦。大変だけれども皆さん、頑張ってほしい。

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