このピットブルの名はカルマという。数週間前に救急車で運ばれたホームレスの飼い主のリックと再会を果たしたところだ。

カルマがヴィラーロボス救済センターに現れたのは1か月前のことだ。リックは川に落ちたカルマを助けようとして、咄嗟に川に飛び込んだことが原因で、ひどい感染症にかかり緊急入院してしまったのだ。

ヴィラーロボス救済センターでは、虐待されたり、捨てられたりした犬を保護している。ルイジアナの水が不衛生だった為に、溺れた犬、カルマを助けようとした飼い主のリックは倒れてしまった。

救済センターの職員、ティア・トーレスは救急車を呼び、リックが退院するまでカルマの面倒をみると約束した。このような状況で犬を預かったのは初めてだったが、以前、リックはカルマのエサと診療のためにこの救済センターを訪れたことがあって、トーレスは彼と面識があった。

そのときトーレスはリックに20ドルを渡そうとしたがリックはこれを断った。リックはホームレスだが、お金が欲しいわけではない。ただ犬を助けてやりたかっただけだったのだ。

トレースはリックの名字も、今回どこの病院に搬送されたのかもわからないし、いつ退院してくるかは見当がつかなかったが、リックはカルマをとてもかわいがっていたので、きっと戻ってくるという確信があった。

「もし、リックにもしものことがあったら、カルマに新しい飼い主を探し始めるつもりだった」。とトーレスは語る。

フェイスブックでトーレスが投稿したカルマの写真を見た人たちが、その苦境を知って、ピンクの首輪やさまざまなものを送ってくれた。おかげでカルマは元気になり、心を開くようになったが、やはり心なしか寂しそうだった。

幸いなことに、2週間ほどでリックが戻ってきた。カルマにとって一日千秋の思いだったことだろう。待ち焦がれていたカルマはリックに飛びついて、これ以上ないほど愛情をこめて大歓迎した。

ちぎれんばかりに尻尾を振って、惜しみない愛情を表現するカルマの様子に、トーレスはじめスタッフたちも号泣したという。

いつだって情けは人のためならずなのだ。いつかあなた自身が誰かの助けを必要とする立場になる可能性があるのだから。ヴィラーロボス救済センターは、苦難を抱えた人間と動物両方が第二の人生を始められるようにスタッフが全力を尽くしている。

カルマとリックの固い絆に感動したトーレスは、彼らのために仮住まいを整えてやり、リックに救済センターでのパートの仕事を紹介した。

これは次々とまわり巡っていく愛の力のいい例だ。それが結果的にカルマに巡ってきた。リックはホームレスだが、自分がどんなにお腹がすいていても、まず先にカルマに食べ物を与える。それは互いに愛し信頼しあっている人間とその動物の大親友との間の美しい絆なのだ。

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