『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』(戸田久実/青春出版社)

「ウソをつく」「宿題をやらない」「公共の場で騒ぐ」…子どもにイライラしてしまうシーンは多い。むやみに怒りたくはないけれど、親だって人間。どうしても怒りが抑えられないときがある。雷を落とした自分に落ち込んでしまう…。

『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』(戸田久実/青春出版社)によると、「怒ること=よくないこと」だと捉えている人があまりに多い。

「怒り」は人間にとって自然な感情であり、愛するわが子ゆえ、なおさら「○○であるべき」と怒ってしまうのは当然だという。

しかしながら、怒りに振り回されっぱなしでは、心身共に疲れてしまう。

そこで本書が紹介しているのは、「怒ること=ダメなこと」と自然な感情を抑えつけるのではなく、「自分の怒りのクセを知って、振り回されないようにする」方法。

「アンガーマネジメント」と呼ばれるこの方法は、1970年代にアメリカで開発された「怒りとうまくつき合うための心理トレーニング」であり、トレーニングを積むことで「あんな怒り方をしなければよかった」「あのときに、ちゃんと怒っておけばよかった」と後悔しないようになる、という。

アンガーマネジメントには、「対処術」と「体質改善」の2つがある。

本書によると、怒りはどんな強いものでもピークは6秒。対処術は、怒りにまかせた行動をしないため、6秒をやり過ごすことができるテクニック。次の5つが紹介されている。

対処術1 怒りを数値化する―スケールテクニック

対処術2 その場から離れる―タイムアウト

対処術3 数を数える―カウントバック

対処術4 深呼吸をする―呼吸リラクゼーション

対処術5 心が落ち着くフレーズを唱える―コーピングマントラ

出典『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』(戸田久実/青春出版社)

さらに、長期的な心理トレーニングによる「体質改善」によって、怒りにくくなれる。次の4つが紹介されている。

体質改善1 怒りを記録する―アンガーログ

体質改善2「○○べき」を洗い出す―べきログ

体質改善3 ストレスを書き出す―ストレスログ

体質改善4 よかったことを書き出す―ハッピーログ

出典『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』(戸田久実/青春出版社)

対処術1「スケールテクニック」と体質改善1「アンガーログ」を簡単に紹介したい。

スケールテクニックは、簡単にいうと「怒りを数値化する方法」。怒りは目に見えず、つかみどころがないために自身が振り回されてしまう。

しかし、あくまで自分指針だが、怒りの度合いを都度数値化してしまえば、自分がどれくらい怒っているかを冷静に把握できるようになる。

「そこまで怒ることでもないか」という考えになるかもしれないし、怒る前に数値化へいったん意識を振り向けることで、感情の暴発を防ぎやすくなる。



子どもがパジャマを脱ぎっぱなし 2点

夫が子どもとテレビゲームに夢中になっていてやめようとしない 5点

出典『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』(戸田久実/青春出版社)

見える化するという点ではスケールテクニックと似ているが、怒りやすい体質改善に効果的な方法の一つがアンガーログ。

怒りを感じた出来事を書き出すことで、怒りと冷静に向き合えるようになると共に、自分がどんなことに怒りを感じやすいのかがわかってくる。アンガーログを続けることで、自分の怒りをコントロールしやすくなる。

日付 4月○日

場所 自宅

出来事 小学5年生になる息子が、夜になって

「そういえば…明日このプリントの返事を持っていかなくちゃいけなかったんだ」と3日前にもらった父母会の通知を出した。

思ったこと「前日の夜になって言わないでよ。もらったその日に出すべきでしょ」

怒りの強さ 3

出典『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』(戸田久実/青春出版社)

大好きな家族でも、嫌なことや怒りたくなることは起こる。怒りの感情をコントロールできるようになると、親子関係もよりよくなっていくかもしれない。

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