時給で働いていると「最低賃金」という言葉に敏感になりますが、月給制となると自分が時給換算でどのくらいの金額を得ているのか考えることはあまりありません。

しかし、無料メルマガ『採用から退社まで!正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者で社労士の飯田弘和さんは、月給であっても都道府県が定める最低賃金を下回っていた場合、会社側は「最低賃金法違反」に問われると断言。

ご自身の月給を時給換算してみることを推奨しています。

「御社は、最低賃金の改定に対応していますか?」

10月1日から東京都の最低賃金が958円になりました。今まで932円でしたので、26円のUPとなります。最低賃金というくらいなので、正社員はもちろん、パートだろうが学生アルバイトだろうが、とにかく、東京で働く人は皆、時給958円以上もらえます。

経営者は、958円以上支払わなければ最低賃金法違反となります。この違反には、50万円以下の罰金が定められています。

みなさんの会社は大丈夫ですか?

まあ、時給の人はわかりやすいですよね。違反かどうか、一目瞭然。

しかし、月給制の人は、いろいろ計算してみなければ分かりません。特に、基本給15万円~16万円くらいの人は、しっかり計算してみてください。その賃金、最低賃金を下回っているかもしれませんよ。

というわけで、今回は、月給制の人の時間あたりの賃金の出し方について説明していきます。

それでは、みなさんの「時間あたりの賃金」(時給)を計算していきましょう。

まず、みなさんの会社の「年間所定労働日数」、わかりますか?今年1年間のうち、何日間の出勤日があるのか?何日働く義務があるのか?…知っていますか?

あるいは、みなさんの年間休日日数がわかれば、365日から年間休日日数を引いた数が年間所定労働日数」です。

年間所定労働日数」がわかったところで、それに、あなたの「1日の所定労働時間数をかけます。これで、1年間にあなたが何時間働かなければならないか計算されます。この数字を12で割れば、「1ヶ月あたりの平均所定労働時間」となります。

あなたの月給額を、この「1ヶ月あたりの平均所定労働時間で割れば、あなたの時給が出てきます。この金額が、958円より多ければOK!合法です。少なければ、違法状態ですから、会社は958円まで給料を上げなければなりません(※東京都の場合)。

都道府県ごとに違う最低賃金

ちなみに、この「月給額」については、給料の総支給額から、交通費や家族手当、残業代や休日・深夜出勤の割増賃金等を引いた額となります。

たとえばの話…、年間125日の休日がある会社では、年間所定労働日数は240日。1日の所定労働時間が8時間であれば、年間所定労働時間数は1,920時間。

それを12で割って、1ヶ月あたりの平均所定労働時間数は160時間。160時間に958円をかけて、15万3,280円。月給が、この金額を下回っていた場合には、最低賃金法違反となります(※東京都の場合)。

この「最低賃金」ですが、各都道府県ごとに定められます。都道府県によって、737円~958円まで幅があります。適用日も、東京都は10月1日からでしたが、各都道府県ごとに多少の違いがあります(9月30日~10月14日と、こちらも幅があります)。

各都道府県で異なりますので、必ず、ご自分の勤める会社がある都道府県の最低賃金をお確かめください。厚労省のHPから確認できます。

地域別最低賃金の全国一覧

以上を踏まえて、あらためてお聞きします。

「御社では、最低賃金の改定に対応していますか?」

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