近年の飲食業界では、コーヒーやその他飲料からカフェインを抜いて提供する「デカフェ」がブームとなっています。

大手コーヒーチェーンもこぞってメニューに「デカフェ」を取り入れ、スーパーのコーヒーや緑茶コーナーにはカフェインレスをうたった商品も多く並んでいます。

デカフェブームの背景は?カフェインレスの飲料を摂ることは健康にどう影響するのでしょうか?

■コーヒーは1日1~2杯にとどめるべき

昨今、カフェインレス飲料が流行っています。諸説ありますが、その流行はサードウェーブコーヒーのブームに続く「第4次コーヒーブーム」と言われるほど。

確かに、大手コーヒーチェーンのメニューの多くにデカフェが取り入れられており、大手飲料企業も続々とデカフェ商品を送り込んでいます。

カフェインはコーヒー豆、マテ茶を含む茶葉、カカオ豆、ガラナなどに含まれる天然由来の食品成分で、コーヒー豆、茶葉の含有量が多いと言われています。

眠気を覚ます作用があるため、「眠いけど今は起きていないといけない」というシーンでコーヒーを飲む人も少なくないでしょう。実際、カフェインを適量摂取すると、記憶力や論理的思考、運動能力や持久力が一時的に上がるとの研究結果もあります。

そうした「覚醒作用」のほか「血管拡張作用」「交感神経刺激」「胃酸分泌促進作用」「利尿作用」といった働きがあり、薬品成分として使われることもあります。ここから分かるように、適切に利用すれば体に有意義な作用をもたらします。

健康的なカフェインの摂取量は、1日300~400mg程度とされています。コーヒー1杯(150ml)に含まれる量は約60mg。

日本茶など他のカフェインを含む飲み物を飲まないと仮定すれば、1日5~6杯程度までが適切と言えます(カフェイン感受性の高い妊産婦、授乳婦は除く)。

ただし、日本人は日本茶からもカフェインを摂取しますから、コーヒーは1日1~2杯程度にとどめるのがよいでしょう。

しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし。多く摂取すると「眠れない」「トイレが近くなる」など、弊害が出る場合もあります。

そして、血中濃度が80~100μg/mlを超えるほど大量摂取すると命にかかわると言われ、実際にカフェイン中毒が原因の死亡例も報告されています。

このニュースで、カフェインの危険性がクローズアップされたことがデカフェブームに火をつけたようにも感じます。

■デカフェを選ぶタイミングって…?

デカフェの飲料はどんな場合に選べばよいのでしょうか。

カフェインのメリットとデメリットを考えれば、今すぐ眠気を取りたいタイミングでカフェイン入りコーヒーを選び、会議前や就寝前などしばらくトイレに行けないタイミングでデカフェを選ぶなど、TPOに合わせるのがよいでしょう。

また、コーヒーは緑茶や紅茶よりカフェインの含有量が多いので、コーヒーを頻繁に飲む人は、どうしても起きていなければならないときやカフェインのカンフル作用が必要な場合を除き、デカフェを選ぶのがよいかもしれません。

コーヒーといえば、入院患者様のご家族からよくこんなご提案があります。

「コーヒーを差し入れしてはいけませんか?」

ほとんどの場合、提案するのは高齢になる父親の付き添いや見舞いに来た娘さんです。

患者様の体調によって、許可が出る、出ないはまちまちですが、日本人にとってコーヒーはこれほどまでに身近な飲み物なのです。

カフェイン入りとカフェインレス、どちらもよい点があります。それぞれを上手に使い、楽しいティータイムを過ごしたいものです。

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