接客で欠かせないのがお客様との会話ですが、なかには「店員と話したくない」というタイプの方もいらっしゃいます。

今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では、そんな店員泣かせのお客様の攻略法を、著者の坂本りゅういちさんが、自身が感動したという実体験を交えながら、わかりやすく解説しています。

会話を求めないお客様

毎日のように接客をしていると、会話を求めないお客様が来店されることもあります。商品は欲しいんだけれども、無駄な会話は極力したくないと思っているお客様です。

そんなお客様を接客すると、雑談をしようとしてもうまく進みませんし、あまり会話も盛り上がりません。プライベートな情報を聞き出すことも難しくなります。販売員としては、なかなか苦労するお客様かもしれませんが、現実的にそういうお客様はいます。

こういったお客様は、ネットで買い物をするだろうと思われがちですが、意外と実店舗に行って買い物をする方は少なくありません。現に皆さんも、度々接客する機会があるはずです。

そんなお客様に対する応対に関しては、やはりいろんなところで悩みを聞きます。「どうやって会話をすればいいかわからない」、「どうすれば心を開いてくれるかわからない」といった話を聞くことが多々あります。

これに関しては、様々な対処法があるとは思うのですが、個人的には一つの答えがあります。

会話したくないお客様の攻略法

会話をきっぱり諦めることです。

私はこれができるようになってから、だいぶ気持ちが楽になりました。というのも、販売員はやっぱり何としてでもそのお客様に良いものを買ってもらうために会話をしようとします。

しかも普段から会話をすることに慣れているので、お客様と話したくて仕方ありません。だから、お客様が会話を求めていないとわかったとしても、なかなか会話をすることを諦められないのです。

私自身もそうでした。会話を求めてなさそうだな、とはわかっても諦められず販売するために、お客様の要望や情報を聞き出そうと頑張るわけです。

ですが、ある百貨店でこんな接客を受けたことがあります。私はその時、たまたま一人でゆっくり商品を見たいなと思って、店内にいました。

そこに販売員さんが近づいてきて軽くアプローチをしてくれたのですが、私が会話を求めていないことがわかるとすぐに離れていったのです。スパッと会話することを諦めたわけですね。

しかし、結果的に私は買い物をしました。なぜなら、その販売員さんの対応が素晴らしかったからなのです。

まずアプローチに来た時点で、とても感じの良い方でした。その後の短い会話でも、素敵な笑顔でストレスなく対応してくれました。ここまでは、まぁあり得る話でしょう。

ポイントは、その後諦めて離れていった後です。普通は、会話をする気がなさそうだなと感じたら、スッと離れて呼ばれるのを待つことになります。しかしその方は、離れてからも絶妙な距離感で私の行動をしっかり観察していたんです。

私が商品を手にとって、タグを見たりしても寄ってはこないのですが、聞きたいことが出来て、スッと周囲を見渡すとその販売員さんはすぐに気づいて笑顔で対応してくれました。

そしてそこから商品説明をゴリ押すでもなく、また同じようにスッと離れて、ゆっくり商品を見させてくれたんです。ただ諦めるのではなく、会話をすることは諦めてお客様のサポート役に徹することにされたんですね。

買いたくなる「おもてなし」とは

その日の私にとっては、とてもストレスなく自由に過ごせる接客で、買う気のなかった買い物をすることになったのです。これも一つのやり方だと思います。私はこの接客を受けてから、会話を諦めて、お客様のサポート役に徹するという方法を学んだ気がします。

販売をしようとすればするほど、いかにお客様に関わろうかという思考になりがちです。しかし、必ずしもそれがお客様のためになるとは限りません。

会話を求めていないお客様、販売員との接点が多すぎるのを嫌うお客様もたくさんいます。それでも何かしらの理由があって、お店には来てくれるんです。

会話が少なくても、お客様は満足してくれる。心を開いてくれなくても、お客様のお手伝いはできる。そこに気づけるかどうかです。

会話を求めないお客様に対して、どんな対応をすることが求められているのか。ストレスを感じさせずかつ買いたいと思ってもらえるようなもてなしとはどんなものなのか?お店のみんなで考えてみたいですね。

今日のおさらいです。

・会話を求めないお客様でも、満足につながるものはあると知る。

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