『ラクしておいしい あつまりごはん』(城川朝/講談社)

ボードゲームが好きなので、月一くらいで友人とあつまって、一日中ゲームをしている。ゲーム会の時、以前は外食をすることが多かった。しかし、出かけて食べて帰ってくるという時間が惜しくなり、最近は友人宅で簡単に夕飯を作ることが多い。

そんな中で、『ラクしておいしい あつまりごはん』(城川朝/講談社)という、まさに筆者のためにあるような本を発見した。

本書は、よくある「おもてなしごはん」系のオシャレで手間のかかるものではなく、友人など比較的親しい間柄であつまる時のための、“当日に材料を買って、1~2時間で仕上げる料理”であるのが特徴だ。

たくさんの材料を使う料理は、金銭的にも手間的にも、「定期的にあつまって遊びたい!」というあつまりには向かない。大抵の場合、食事目当てであつまるわけではないからだ。

でも、それでも美味しいものが食べたい!!この本は、そんな我儘を叶えてくれるに違いない。そこで、実際に友人宅であつまり、友人宅で作ってみた。

■「鶏手羽の煮物」(P.12)

1つめは「鶏手羽の煮物」。鶏手羽先をフライパンで焼き色がつくまで両面を焼き、水、赤唐辛子、酒、醤油を加えてふたをして煮る。汁気がなくったら完成だ。

味付けは醤油、酒、赤唐辛子のみと至ってシンプルだが、鶏の旨みがあるのでしっかりとした味わい深さがある。少ない調味料で作れるというのは、他人の家で作る時、非常に大事なことのように思う。

しいていうなら、名古屋人でもない限り手羽先は食べにくいというのが難点。見栄えの良さ、出汁の出方は多少変わるかもしれないが、皮付きの鶏もも肉で作るのもありかもしれない、と感じた。

■「ねぎの卵焼き」(P.14)

2つめは、「ねぎの卵焼き」。ごま油を引いたフライパンに、塩胡椒で味付けした溶き卵、ざく切りにした万能ねぎを入れて焼く。卵がほぼ固まったらひっくり返し、ごま油を追加してさっと焼き、まな板に取り出す。あとは食べやすく切れば完成。

簡単に作れるのでおかずの1つとしてはとても便利。しかし個人的にはもうひとひねり何かほしい気もした。春巻き用のスイートチリソースをつけてみたら相性が良かったので、その食べ方をオススメしたい。

■「海老と豚肉のアジア春巻き」(P.15)

最後はメインの「海老と豚肉のアジア春巻き」。ボウルに刻んだ海老、豚ひき肉、玉ねぎと長ねぎのみじん切り、塩、砂糖、酒、卵白を入れてよく混ぜる。春巻きの皮に混ぜ合わせたタネ、青じそ、下処理した海老を置き、包んで油で揚げれば完成。

豚肉と海老の旨みがぎゅっと詰まった春巻きに、パクチーとスイートチリソースがよく合う。ボリュームもあり、食べやすく、分けやすいのもありがたい。あつまりごはんにぴったりだ。これはぜひまた作りたい。

▲テーブルにすべて並べると、こんな感じ。あつまったみんな、喜んで食べてくれた。

本書は、単品ではなく“一食分”というセットでレシピが紹介されており、それらを作るのにかかる所要時間も書かれている。ちなみに上記の3点は、すべて作って80分。手際よく作れば、60分くらいで作れる。

また、「女友だち」「男友だち」「シニア」「子ども」とあつまるメンバーごとにレシピが分けられているのもありがたい。

あつまる目的は別であったとしても、やっぱり食事を提供するからには美味しく食べてほしい。この『ラクしておいしい あつまりごはん』なら、レシピを考え慣れていない人でも悩むことなく相手に喜んでもらうことができる。

「同じ釜の飯を食う」というのは、それだけで距離が縮まり、少し特別な関係になれる気がする。外食ばかりではなく、たまにはこうやって手作り料理を楽しむのもいいものだ。

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