マッシュルームやピーマン、ベーコンなどをパスタとともにケチャップで炒めた日本独自のスパゲッティ「ナポリタン」。

その人気がここ数年で再燃していると語るのは、郷愁の食べものたちをこよなく愛する、無料メルマガ『郷愁の食物誌』の著者、UNCLE TELLさん。

今回は、なぜナポリタンが単なる「懐かしさ」を越えて人気を得ているのか、その魅力と秘密について語っています。

郷愁のスパゲッティ・ナポリタン

この数年、ナポリタンの人気が復活しているらしい。2012年の後半あたりからナポリタンはちょっとしたブームになっているとか。テレビやネットでナポリタンのおいしい店が紹介されたり、雑誌でナポリタンの特集が組まれたり。

また、大ヒットしたNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』で、主人公アキの母小泉今日子演じる春子のセリフ、「ナポリタンはアバズレの食べものよというセリフが話題になったりで、いろいろ脚光を浴び、注目されているようだ。

こうしたブームもあり、各地でナポリタンをメニューに加える店が増えているらしい。都内にナポリタン専門店としてオープンしたパンチョは、いまや9店舗を構えるまでに急成長という話。

ところでナポリタンはシニアには実に懐かしく、若者には新しい食べものなのである。正規な(?)イタリアパスタ料理のメニューには登場しない料理なのだろう。

ネットの記事によると、元々は、イタリア・ナポリの料理スパゲティナポレターナを模して、昭和10年代(1935~)に日本で発祥、日本各地で独自の発展を遂げ、海外では決して食べることができないというメニュー、ナポリタン。

それがなぜ、今こうまで人々の心をつかむのだろうか?昼食時、ビジネス街の食堂ではけっこうの人気らしい。

ハンバーグもいいが、セットでサラダやライスを頼むと、ランチとしては少々高くつく。しかしナポリタンなら単品で満足することができるため、安くあがる。

少々べとつく食感ながら、昔ながらのケチャップ味、ベーコンとマッシュルームの入ったナポリタン。

「肉料理ほど重くないし、昼食に食べるにはバランスが良い」とか、「気取らずこのケチャップの懐かしい味が、ついついまた食べたくなってしまう」などの理由で、食堂では強い支持を受けて流行っているようだ。

このように、気取らなさ・手軽さ・懐かしさ、などが見直されているのだろう。日本で生まれ、独自の発展を続けるナポリタンの魅力。

ボロネーゼやアラビアータ、ペペロンチーノなどに慣れ親しんだ若い年代にとってケチャップ味のナポリタンは、ある意味、新しい存在で新しい感覚。その結果、単体料理としてのナポリタン人気が再燃しているというわけだ。

イタリアンから進化し、日本で独自の進化をしたナポリタンは、日本人の舌になじみやすく定番でありながらアレンジしやすく常に新しい、それが根強い人気を支えているのだろう。

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