出典www.filmsdulosange.fr

ゴリラの中には、人間の言葉を理解する能力がきわめて高いものがいると言われています。今回紹介するゴリラの「ココ」も、その中の一頭です。

彼女は今から40年以上前の1971年、アメリカのサンフランシスコに生まれたメスのローランドゴリラで、「世界で初めて人間と手話で会話をしたゴリラ」として知られています。

ココは3歳の時に、発達心理学の研究者フランシーヌと出会い、手話を教わります。ココの手話はどんどん上達して、使うことのできる単語は1000語以上にもなりました。なんと、嘘やジョークを言うこともできるそうです。

手話をするココ

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ある日、フランシーヌがココに絵本を読み聞かせると、ココは絵本に出てきた猫に興味を持ち、手話で「自分の誕生日プレゼントに猫がほしい」とねだります。

そこで飼育員はおもちゃの猫をプレゼントしますが、ココは満足しませんでした。飼育員たちは悩んだ末、実験も兼ねてココに生きた子猫をプレゼントすることにしました。「ボール」と名付けられた可愛い子猫でした。

ココとボール

出典www.mytex.ro

ボールを殺めてしまうのではないかという心配をよそに、ココはボールを与えられると、ギュッと抱きしめたり、身体を舐めてあげたりして、まるでわが子のように可愛がりました。

でも、別れは突然に

出典 http://matome.naver.jp

しかし、ココとボールの幸せな日々は長くは続きません。ココが愛してやまなかったボールは、ある日車に轢かれて死んでしまったのです。

フランシーヌがその事実を手話で伝えたところ、ココはボールの死をしっかりと認識しました。少しの沈黙の後にココが表現したのは、「Bad(ひどい)」「Sad(悲しい)」という、ボールの死を悼む言葉たちでした。そしてあまりの悲しさに、ココは夜な夜なボールを呼んでいるかのような鳴き声をあげ続けました。

その様子がこちら

出典 YouTube

ココにボールの死を伝えるのは56秒あたりから。

これをきっかけに、ムーリンという研究員が、ココにゴリラの「死」をどう捉えているかを聞く機会が設けられました。そこでココが語った死生観は、私たち人間でも感銘を受ける内容でした。以下にその会話の内容を紹介します。

ムー:念を押しますよ、
   このゴリラは生きているの、
   それとも死んでいる?

ココ:死んでいる さようなら。

ムー:ゴリラは死ぬとき、どう感じるかしら?
   しあわせ、かなしい、それとも怖い?

ココ:眠る。

ムー:ゴリラは死ぬと、どこにいくの?

ココ:苦労のない 穴に さようなら。

ムー:いつゴリラは死ぬの?

ココ:年とり 病気で。

出典 http://blog.coach-bali.com

死に対してはっきりとした観念をもっていたココ。

「眠る」「苦労のない穴にさようなら」

私たち人間は、死を未知で恐ろしいものだと思いがちですが、常に死と隣り合わせな自然界で生きる彼らの方が、死をリアルに、また優しく受け入れているのかもしれませんね。

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