記事提供:messy

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「二人目はどうするの?」

「一人っ子はかわいそうだよ」

「お兄ちゃんになった○○くん(息子)を見てみたくない?」

息子が最近一歳になって、様々な場面で第三者から「二人目は?」を投げかけられる。

一歳の誕生日を迎えるまでは「どのみち1年は妊娠しちゃ駄目って医者に言われてるから」という印籠があったのだが(帝王切開の場合は子宮破裂のリスクなどから1年間は妊娠が禁じられている)、その期間もつい最近終わり、肉体的には二人目の妊娠を“選択できる”時期に入った。

産後しばらくは肉体的にも精神的にも余裕がなく、二人目なんて到底無理だと思っていたが、1年間の育児生活、今となれば苦労したことよりも、日々成長を遂げている息子からもらった喜びのほうが大きく、「息子に弟か妹を…」という願望も芽生えはじめている。

新生児のうちは辛くても、絶対に可愛くなると今では思えるから、初めてで右往左往していた自分ではない今の自分の状態でもう一度、新生児の世話をしてみたいという好奇心に似たような思いもある。

年齢的にも(現在35歳)二人目を望むなら何年も猶予があるわけではないし、この先1年ぐらいの間に二人目を望むかどうか、という方向だけは定めておきたいが、もうひとつ大きなハードルがある。経済的な余裕、だ。

フルタイム労働と家事育児の両立、私には出来ない

この1年はとにかく目の前の課題を「こなす」ことが最優先で、息子が大きく成長した未来のことなど、想像する余地もなかった。だから未だに、息子の将来のための蓄えは全くできていない(というか、しようともしてこなかった)。

いまのところ学資保険などにも加入はしていないが、将来的にまとまったお金を作っておかないと困るのは目に見えている。

我が家は夫がフルで働き(平均的な月収といえると思う)、私は現在は夫の扶養範囲内で働いている。つまり世帯収入はさほど多くはない。さほど、というのはどれくらいかというと、たとえば裕福な家庭を世帯年収800万以上と想定すればそれ以下、だ。

私がもう少し勤務時間を増やし収入を得ることはできるが、可能な範囲で中途半端に扶養を出てしまえば保険料を天引きされ結局今よりプラスになるのは手取りで1~2万円程度…。

それでも、その1~2万円が月単位で考えれば大きいのだから、もうちょっと無理してみようかな…と日々考えてはいる。

賃金低下、ボーナスカットなどなかなか厳しい時代だから、多くの家庭で共働きは必須。

そしてフルタイム勤務しながらも家事・子育て全てをこなしている母親もたくさんいるだろうし、一方で家事と子育ての負担を夫婦で完全に折半している家庭も(少ないながら)あるだろう。

しかし我が家の場合は、<夫:生活費を稼ぐ/妻:家事育児とパート>にはっきり役割が分かれている。これからも夫と家事をきっちり分担することはないだろうと思う。その理由は、私の方が夫よりも家事育児で「気になること」が多いから。

夫は家事について「女がやるべきだ」なんて偏った考えを持っているわけではないが、「やらなくても生きていける」程度に捉えているので、基本的にやらない。私が「しんどい」と言えば「ムリせずに!」「やらなくていいんじゃない?」と言う。

でも私は「やらなきゃ生きていけない」と捉えている(家事という業務が生活の「絶対的項目」)ので、やっている。

となると、私が今より勤務時間を増やすという選択をすれば、家が荒れるor仕事+今まで通りの家事負担で私自身が荒れるのどちらかになりそうだ。どっちもイヤだ。

「子供一人あたり」…に続く数字は絶望値

AIU保険会社調べによると、子供一人あたりにかかる費用(出産~22歳まで)は、全て(幼稚園から)国公立に通った場合で約3,000万円。幼稚園から私立に通わせ、理系の大学に進学した場合は倍の約6,000万円だという。

進学先の選択は、ある程度の年齢からは子供が自身でできることが理想的であり、親はそれに適応できるだけの蓄えを持っていることが望ましい。

「野球の強い高校に行きたい」と希望したところで、よほど優秀な能力がなければ特待生扱いでの入学はできないし、かと言って「お金がないから無理」とは言いたくない。受験の段階で特待生ばりの能力がなくても、可能性は無限なわけだし。

全て国公立の学校に進学し、なおかつ子供も充実した学生生活を送れる、というのが理想的だが、なかなかそうはいかないだろう。しかし最低ラインの3,000万円を貯めるなんてことすら、今の私には想像もできない。

妊娠~出産までは、区から助成費や出産一時手当金などが出るし、未就学の間もそこまで生活費がかかるわけではない。

まとまったお金が必要なタイミングはまだないので、今「二人目を…」と考えるのは案外簡単だが、保険会社などが提示しているデータを見て先々のことを考えると不安、というかまず「ムリ」という二文字しか浮かばない。

イヤイヤ期の息子を育てながら新生児の世話…などきっと想像を絶する苦労なのだろうが、それは自分さえ乗り越えられれば落ち着くときは絶対に来る。

しかし、もしこの保険会社が算出したデータがリアルなものなら、子育てに必要な費用が約3,000万円から約6,000万円(最低ラインで計算)に倍額し、しかも自分はまた数年働けない(収入が得られない)期間が延びる。

二人目を考えるなら年齢的にあまり猶予はない私だが、将来のお金のことを考えるとどうしても不安で躊躇せざるを得ない。

ただ、考えてみれば、すでに出産から一年経っているわけで、3,000万のうち100万くらいはもう使い終わったといえる。

出産にかかった費用をはじめとして、ミルク代(月に約4缶=10,000円)、オムツ代(月に約2袋=2,500円)、保育料(月に1度=14,000円)、1カ月だけで26,500円。年間で約32万円出費したことになる。

生後1カ月から完全ミルク育児を遂行してきて、2カ月の頃から保育ママに預けていた(回復が遅かったので社会復帰はすぐできなかった)ので、同じ月齢の子を持つ家庭の収支よりは少し出費が多いかもしれないが。

それに加え離乳食開始時からは、仕事と並行して3食手作りの離乳食を作るのが難しく1日1食はベビーフードや市販のパンなどでまかなっており、1食200~300円×30日=6,000円~9,000円。スイミングに月6,000円。

抱っこひもやマザーズバック、ベビーカーは友人からのいただきものや中古購入で済んだし、ベビーベッドは購入しなかった。

衣類はこの1年は親戚や友人の子のお下がりでまかなっていたのでほぼタダだったが、サイズが合わなくなってこの夏初めて全て自力で揃えたところ、安価のベビー服専門店やスーパーなどで購入してもTシャツ1枚400~500円。

しょっちゅう汚したりする幼い子供には3~4枚でどうにかなるものではなく、その他インナー・ズボン・帽子・靴・寝巻など十分な量を新品で揃えたら1シーズン(夏物)で15,000円を超えた。

その他、おしり拭きやベビー用シャンプー、クリーム類など日常的に使うものをカウントすると、単価は安くともバカにならない。これだけ、夫婦二人きりの時とは事情が格段に違うのだから、未就学児とはいえ月々の出費は相当なものだ。

こんな調子で年間100万くらいずつ子育てに割いて、塾の費用や高等教育にかかるまとまったお金をプラスしたら22年間でトータル3,000万ほどになる…のかもしれない。

で、必要なのはその「まとまったお金」だ。小学校(公立ならたいしてかからないと思う)、中学校入学(制服代くらい?)、高校、大学。何年後におおよそいくら必要か、落ち着いて考えればわかる。それを逆算して、貯金をはじめればいい。

ところが!現時点で我が家の貯蓄はゼロ…!しかも今月、いや来月からさえ、1円も貯蓄に回せる気がしない…。

今のところ贅沢はしていないにしても生活に困っているという程でもなく、何とか平穏に暮らせている。しかし今の困らない生活を維持していれば貯蓄はずっとできないわけで、どこかを削るしかない?この「削る」という作業が案外、とても難しい。

たとえば我が家の場合、家賃をもっと削ることは可能だとは思う。現在の住まいは急行列車が止まる駅前マンションで、賃料13万円の2LDKだ。

駅から徒歩30分の1LDK、更に築古のマンションに引っ越せば、おそらく今より月4万円は浮かせることができるだろう。

「お金が貯まらない」と周囲に漏らすと「あんなところに住んでるからだ」と決まって突っ込まれるが、私たち夫婦に取っては今の住環境は譲れない条件だったりする。

防音(駅前なので)機能が備わっているから子供が夜泣きしようが気持ちにゆとりを持っていられるし、入居審査がしっかりしているからか住居者の質も良く入口もオートロックで、安心できる環境。引っ越したくない。ちなみに自家用車は所有していない。

我が家の場合、住まいに対する譲れないポイントはもう決まっているから、削れるのは食費や雑費などの生活費ということになるが、それ以前に一番削るべきは、「生活」に直接関係のない交際費や娯楽費だろう。

今まさに私が直面している葛藤といえば、「なかなか自分の欲求がカットできない」ということ。

家賃を削れないのだから、生活に必要な最低限以外の出費(洋服代や交際費など)をカットしなければ貯蓄に回せないことは十分わかっている。これが至難の業。

外食や飲みに出かける機会は現在ではほとんどなくなったが、これは自分でセーブしているのではなく、幼い子供がいるため必然的に不可能になったからだ。しかし「服を買いたい」「美容院に行きたい」などの欲求は、出産前よりむしろ増えたように思う。

いわゆる気分転換がしたいのだ。別に高い洋服を買っているわけでもないけれど、これじゃあ貯まらない。

さて、これからどうしよう?

それでもやはり、就学時までには少しずつでも貯蓄するサイクルを作っておかなければまずい。今ムリなく目標にできることと言えば、年に3回支給される児童手当(月15,000円×4カ月分)を丸々貯蓄に回すことだ。

日々の子育てに必要な経費は全て自分たちの給与内でまかなえれば、月々の貯蓄がゼロだったとしても、4カ月に1度6万円(自治体によって異なる)のまとまった貯蓄ができる。

息子が通っている保育ママ宅は週4日・17時までという保育条件だが、3歳までには自動的に保育園に転園になるので、その頃には私も延長保育を利用すれば週5・17時まで勤務可能。

現在の勤め先であれば、保険料を天引きされても手取り17万円ぐらいにはなる。今より8万円も多い。保育料や、息子の食費にかかる出費が多少増えたとしても、児童手当の他に月々の給与から貯蓄や学資保険のほうにムリなく回すことができそうだ。

これで月々3万円を貯蓄に回す×12カ月(1年)=36万円、息子が小学校入学の頃には100万円以上貯蓄できる計算。順調にそのままいけば、息子が18歳になるまでに500万円以上の貯蓄が可能だ。

それとは別に学資保険には月々1万円支払い、満期(18歳)の大学入学時には約200万円程度の受け取りができる。

うん…出来そうな気がしてきた。こう考えると、「子供ができたならとにかく貯蓄を!」という私が漠然と描いていたピリピリしたイメージもやや大袈裟な気もする。

ただ、ここでもうひとつ問題が。賃貸暮らしの私たち夫婦が将来的に描く「マイホーム購入問題」も無視できない。家賃に仮に同じ13万円を支払うのでも、ただ毎月消えていくのと資産になっていくのでは当然のことながら全然違う。

今のまま、ただ消えていくだけの13万円を半永久的に支払い続けるのはきつい。

それならいち早く頭金に充てる費用を貯蓄したいところで、「子供の将来」と「マイホームの頭金」の両方を見据えるのなら、私がフルタイムで働いたとしても厳しいかもしれない…。

そして最初に書いた、私がフルタイム勤務をする場合の家が荒れるor家事・育児・仕事でブッ倒れる問題に関しては何も解決していない…。

二人目の子供を育てたい気持ちも芽生えたわけだが、こうなるとやっぱり、二の足を踏まざるを得ない。でもまだまだ先は長い。長いということは、働ける時間も、貯められる時間もあるということ。何とかなる、何とかする気構えでいきたいところだ。

小出 愛

1981年生まれ、学生時代から10年以上スポーツ一本、卒業後はスポーツトレーナーとして第一線を志すも、いろいろあってパチ屋店員に。そこで旦那と出会い、結婚、2016年に第一子出産。プロレスは知らないけど猪木が好き。ママ友ヒエラルキーには入りません。

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