6月上旬、気象庁は全国にある10の活火山に噴火警報などを発表

鹿児島の桜島には入山規制がされていたり、昨年阿蘇山の噴火がおこったりなど、最近火山の噴火に関するニュースが増えている気が…。死者を出した2014年の御嶽山の噴火や、2015年の箱根山の噴火も記憶に新しい。

とはいえ、「登山に行くとしても、火山なんて選ばないし!」なんて思う人も多いだろうけど、実は軽めの登山にぴったりの火山も少なくないそう。もし、登山中にその山が噴火してしまったらどう対処すればいいの?

【3つのポイント】

1.登山中、地震・地鳴りがあったら要注意
2.いざ噴火したら、基本的には成す術なし!
3.火山に登るなら7つ道具+αを用意すべし

1.登山中、地震・地鳴りがあったら要注意

そもそも、一口に火山といっても、まさに危険そうな「活火山」以外に、「死火山」「休火山」といった安全そうな火山があるって学校で習ったことがあるけれど…。

「実は現在、死火山や休火山という概念はなくなっているんですよ。どの火山が危険かは、気象庁が発表している5段階の火山情報レベルで判断します。レベル2以上は危険地帯が明確になっているので、事前に確認し近寄らないことが肝心です」

こう教えてくれたのは、登山家で日本山岳ガイド協会の理事長である磯野剛太さん。なんでも、今は過去1万年間の間に噴火記録がある、もしくは現在活発な噴気活動(火山ガスの放出)のある火山が、活火山と定義されているそう。

そして、日本にある活火山の数は110。約1万8000の山々の一部にすぎないが、メジャーな山も少なくないのだとか。ちなみに、登っている山が「噴火しそう!」というときは予期できるもの?

「登山中に素人が噴火を察知するのは基本的に不可能ですが、地震や地鳴りなどの現象が感じられたら要注意。異常を感じたら即座に下山し、山から離れましょう。とはいえ、一番は、火山情報について留意しておくことが肝心です」

2.いざ噴火したら、基本的には成す術なし!

それでは、いざ噴火に遭遇してしまった場合、どうしたら無事に生き残れるのだろうか?

「残念ながら、対処する術はありません。大きな岩の陰などの安全な場所を探し、そこに身を寄せ、吹き上げられる溶岩の破片や火山灰、熱風などを避けるしかないです。近くに山小屋やシェルターがあれば、素早くそこに避難。また、ハンカチで口を押さえるなど、火山灰や熱風を吸い込まないように注意し、呼吸できる状態にすることも大切です」

噴火したときにいる場所が、生死を分けるポイント。逆に、逃げるとしても、近づいてはいけない危険な場所もある。

「高温で危険なため、溶岩流や土石流が発生したら近づいてはいけません。遠くにあるように見えても、想像以上の熱を帯びています。また、風向きによって噴煙が流れる方向が変わります。火山灰や有毒ガスも風下に流れるので、風下は特に危険といえるでしょう」

火山に登るなら7つ道具+αを用意すべし

ここまで怖い話を聞いてしまうと、「山なんて登らない!」なんて思ってしまうが、御嶽山のように初心者でもチャレンジしやすい山があるのも事実。気休め程度でも、事前にできることも聞いてみると、「噴火警戒レベルが1以上の山に入るのなら…」と次の7つ道具の準備を薦めてくれた。

・ヘルメット
・マスク(できれば塵埃用)
・ゴーグル
・長袖のウェア
・フード付きのジャケット
・手袋
・飲料水(必須!! 生存確率を高めてくれる!)

気軽に登れる山だとしても、なめてかかってはいけないのだ。また、噴火時に自分が山にいることを救助隊に知らせるために、登山届の提出が大切。ウェブからも出せるので、入山の前には必ずチェックしておきたい。

自然の脅威を前にすると人間の力は非力なもの。噴火時に生き残るには運も必要だが、最低限の準備をして、安心して山を楽しみたいですね。

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