記事提供:日刊SPA!

出世や転職で年収増を目指すのがサラリーマンの本懐。だが、収入が上がったはいいが、激務に忙殺され、家では家族サービスを強いられ、部下からは突き上げを喰らい、やがて体を壊し…という「高収入でもプア」な人々がいるのも事実だ。

彼らはなぜ、高収入にもかかわらず不幸に陥ってしまうのか。事例をもとに、幸福とカネのバランスを検証する。

◆住宅ローンの完済は70歳!たいした贅沢をしなくても貯蓄すらできない現実

…高村祐二さん(仮名・45歳)/年収700万円/既婚・子供2人

10年前、埼玉県のベッドタウンに3LDKの建売住宅を購入した高村さん。日当たりのいいリビングでくつろぐ姿を見ていると、絵に描いたようなマイホームパパに見えるが、実際は貯蓄額が100万円を切り不安が絶えないという。

「子供は中3の息子と小6の娘です。2年前に妻が息子を『高校からは私立に通わせたい』と言った頃からおかしくなりましたね。教育費の積み立てもろくにできていないのが現状でしたから」

奥さんのパート代は、そっくりそのまま子供の教育費に消えていくという。

「今のIT会社ではチーフディレクターとしての地位を築いているので、リストラの不安はありません。ただ、転職してきた10年前から昇給が一度もないんですよね」

収入が増えなければ貯蓄もできない。長男が大学を卒業するまで続くとなると不安は広がる一方だ。

「他の家庭がどうして貯蓄できるのかが不思議なので、半年前から自分で家計簿をつけ始めました。72歳まで毎月払い続ける住宅ローンが13万円。生命保険代が夫婦で6万円、光熱費が3万円、携帯が家族で3万円、車の税金やガソリン代が…と計算すると、たいした贅沢していないのに、キレイに収支はプラマイゼロ。『あ、これ以上支出したら破産するんだな』と悟った瞬間、目の前が真っ暗になりましたよ」

酒もギャンブルもやらず、外食もしない。たまの贅沢といえば、お盆休みに家族で、北海道にある高村さんの実家に帰省するくらい。人並み以上の年収でも人並み以上の暮らしを望むこと自体にムリがあるのかと思うとやりきれない。

<高村さん世帯の家計簿>

月収(手取り)32万円

妻の月収(手取り)9万円

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住居費 13万円

水道光熱費 2万5000円

通信費 3万5000円

食費 5万円

生命保険 6万円

小遣い 2万円

妻の小遣い 1万円

教育費の貯金 8万円

―年収400万円リッチと年収700万円プアの分岐点―

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