音楽番組で「渋谷系」が話題に

日曜23時に放送されている音楽番組「関ジャム完全燃SHOW」(テレビ朝日系)。関ジャニ∞が、毎回ゲストのアーティストとトーク&ジャムセッションを繰り広げる音楽バラエティ番組です。

6月4日の放送では教えて!関ジャム先生! 他人には聞けない!音楽ギモンスペシャル!」と題して、視聴者から寄せられた音楽に関する初歩的な疑問から、コアな疑問まで様々な投稿への解説が行われました。

三浦大知さん、小室哲哉さんも出演!

今回番組には、アーティストの三浦大知さん小室哲哉さんをはじめ、音楽プロデューサーの本間昭光さん、サウンドエンジニアの小野良行さん、そしてタレントでありアーティストとしても活動しているいとうせいこうさんが出演。視聴者からの様々な質問にプロならではの的確な解説がおこなわれていました。

その中で、10代女性から寄せられた質問が話題になっています。

17歳女性「渋谷系ってなに?」

ダンスのキレって何?AメロBメロってどういうこと?といった音楽関連の質問がいろいろと寄せられているなかで、10代女性から寄せられた「渋谷系について知りたいです」という疑問が取り上げられました。

コトバとしてはたまに聞くし、この前Mステで小沢健二さんが出てたり。
なんとなくスゴかったんだろうな…とは分かりますが、実際 何が渋谷系なのか教えてください

17歳女性

出典テレビ朝日「関ジャム完全燃SHOW」2017年6月5日放送より

渋谷系とは、ラジオや雑誌で90年代前半から使われるようになっていた音楽のくくりです。当時、多くのメディアで「渋谷系」が取り上げられていましたが、当時のリスナーでも「渋谷系とは○○」と説明するのは難しいのではないでしょうか。

そして、いまどきの若い世代にとっても「かつて流行っていたジャンル?」といったボンヤリとした印象なのかもしれません。

渋谷系アーティストと言えば…

「渋谷系」として番組では、これらのアーティストが紹介されました。

▼フリッパーズギター

出典 https://www.amazon.co.jp

1989年にデビューしたフリッパーズ・ギター。先日16年ぶりにテレビ出演を果たした小沢健二さんと、Cornelius(コーネリアス)として現在アーティスト活動中の小山田圭吾さんのユニットです。

▼ORIGINAL LOVE

出典 https://www.amazon.co.jp

1988年にデビューした、田島貴男さん率いるオリジナルラブ。シングル「接吻」「プライマル」などがヒットしました。

▼カヒミ・カリィ

出典 https://www.amazon.co.jp

1991年にデビューしたカヒミ・カリィさん。甘く優しい印象を与えるウィスパーボイスが特徴的でした。

他にも番組では、ピチカート・ファイヴ、高野寛、スチャダラパー、TOKYO No.1 SOUL SET、カジヒデキなどが渋谷系アーティストとして挙げられていました。

音楽のジャンルもバラバラな「渋谷系」アーティストたち。どうしてひとつにくくられているのか?という疑問に、アーティストとしても活動しているいとうせいこうさんは、こう答えていました。

渋谷系とは「渋谷レコード屋」系

渋谷系とは「渋谷レコ屋系」だと定義する、いとうさん。その背景は80年代中盤以降、渋谷に乱立した多くの輸入レコード屋がきっかけであったといいます。

当時の渋谷宇田川町付近には、HMV、シブヤWEVE、タワーレコード、レコファン、シスコといった多くのレコード店が誕生していました。そして、そこにはDJやミュージシャンが訪れ、アーティストの社交場としても機能していたそうです。

レコード屋の店員は世界中の新しい音楽の情報に精通しており、それをアーティストに提供し、インスパイアされた楽曲が誕生する、という流れが発生していました。これこそが「渋谷系」の源流であったといとうさんは解説しています。つまり…

渋谷のレコード屋に通い、世界中の音楽を聴いたアーティスト達によって生み出された音楽の事

出典テレビ朝日「関ジャム完全燃SHOW」2017年6月4日放送より

いとうせいこうさんによると、「誰が何を買ったかという事が、何か月後かのその人の新譜に影響を受けてるのを、お互いが知っている」という状況であったといいます。

ジャンルはバラバラな「渋谷系」ですが、音楽ジャンルとは違う「共通点」がある、と解説されていました。

1 お洒落

2 力まない歌声

3 メインストリーム(当時流行りのJ-POP)との絶妙な距離感

出典テレビ朝日「関ジャム」2017年6月4日放送より

ファッションと結びつきもつよい最先端の楽曲。ヒットチャートを賑わせていたJ-POPとは違う文化を作り上げていた、という点は「渋谷系」というジャンルに共通しているものなのかもしれません。

この独自の定義に、当時を知る30代以上はもちろん、当時を知らない10代20代の若い世代からも

・腑に落ちたわ

・なるほど!渋谷系ってそういう事だったのね!


渋谷系って言葉のルーツを初めて知った〜〜

・「渋谷系は渋谷レコ店発系」説が納得できた感


定義とその根拠がすごく明確

といった、納得の声がTwitterでは上がっていました。当時、独特の文化を生み出していたレコードショップの展示を思い出す人や、番組をみていてフリッパーズギターやピチカートファイブを久しぶりに聴きたくなった人も多かったようです。

小室哲哉「(渋谷系は)やってみたいけど、やれなかった」

93年にTRFがデビューし、まさに「渋谷系」とは別のメインストリームで活躍していた小室哲哉さん。小室さん自身は「渋谷系」について、当時「カッコイイと思ってた」と正直な気持ちを告白していました。

やってみたいけど、やれなかった。

ていうか作れなかった。ああいうのは…

出典テレビ朝日「関ジャム完全燃SHOW」2017年6月4日放送より

当時、100万枚、200万枚という大ヒットを連発していた小室さん。しかし、コアなファンが多く存在した渋谷系に対しても意識していたんですね。

今後、渋谷系が復活する…かも!?

小沢健二さんが19年ぶりに新譜をリリースし、カジヒデキさん率いるバンドBridgeが22年ぶりに再結成を果たし、かつてコアなファンを集めていた「渋谷系」が「おしゃれな90年代のカルチャー」としてまた注目を集めつつあります。

当時を知っている人も、知らなかった人も、「渋谷系」アーティストの不思議な魅力・楽曲をぜひ楽しんでみてください。

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へっぽこライターですが、文化的雪かきを目指して精進しています。

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