児童精神科医が「HSC」との関わり方を解説したWEB連載「子どもの敏感さに困ったら」が、2017年5月22日(月)から誠文堂新光社の無料WEBマガジン「よみもの.com」でスタートした。

すぐにびっくりする、たくさんのことを質問する、服がぬれたり砂がついたりすると着替えたがる…。それは5人に1人が持つ敏感気質(HSP/HSC)のせいかもしれない。

なぜ敏感で、脳ではどんなことが起こっているのか。敏感な子にはどうやって接したらいいのか?同連載では、HSPの第一人者である精神科医・児童精神科医の長沼睦雄医師がHSP/HSCをやさしく解説していく。

5月19日の「NHK NEWS WEB」の記事「“敏感すぎる”に共感広がる」で話題になった“HSP=Highly Sensitive Person(敏感すぎる人)”。

アメリカの心理学者、エイレン・N・アーロンが1996年に提唱した、全世界で広まりつつある概念だ。子どものHSPについては、“HSC=Highly Sensitive Child(敏感すぎる子ども)”という。

大人や周囲の子どもたちから「ちょっと変わってる」と思われている、あるいはそれを隠そうとして「いい子」を演じている子どももいる。しかしその敏感さは、その子が弱いのでもなければわがままなのでもなく、生まれ持った気質なのだ。

HSCの子どもたちは、理解のない大人や仲間から「扱いにくい」「育てにくい」と煙たがれることも多い。敏感な子は、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)だけでなく、人の心に対しても敏感だという。

周囲の大人や仲間たちのマイナス感情は、まだ自我の弱い鋭敏な子どもたちの心の中にどんどん入り込み、「自分は面倒な子、ダメな子」と自らを否定し続け、やがて問題をかかえた「生きづらい大人」として成長してしまう。

そして、不安障害や愛着障害、解離性障害など精神疾患を併発してしまうことも。

一方、HSCの豊かな感受性や直感力は上手に伸ばせば芸術性の高い仕事やクリエイティブな仕事、人の繊細な心を扱う仕事、根気のいる研究の仕事など、世の中に貢献する大きな才能につながるケースが多いのも事実。

HSPは生まれつきなのだから、神経質で、敏感すぎるのも生まれつき。敏感さを克服させるのではなく長所としてとらえ、ありのままの個性を伸び伸びと生かしてあげることが大切になる。

連載は、HSP関連の著作が多くの読者に支持されている長沼が、はじめて子どものHSP(=HSC)について本格的に書き下ろしたもの。じっくりと読み通して、子どもの気持ちや思いを汲み取るための参考にしてほしい。

長沼睦雄(ながぬま・むつお)

十勝むつみのクリニック院長。日本では数少ないHSPの臨床医。昭和31年山梨県生まれ。北海道大学医学部卒業。

脳外科研修を経て神経内科を専攻し、日本神経学会認定医の資格を取得。北海道大学大学院にて神経生化学の基礎研究を修了後、障害児医療分野に転向。

道立札幌療育センターにて14年間小児精神科医として勤務。平成12年よりHSPに注目し研究。平成20年より道立緑ヶ丘病院精神科に勤務し、小児と成人の診療を行う。平成28年十勝むつみのクリニック開業。

発達障害、発達性トラウマ、解離性障害などの診断治療に専念し、脳と心と体の統合的医療を行っている。

著書に『活かそう!発達障害脳「いいところを伸ばす」は治療です』『「敏感すぎる自分」を好きになれる本』『気にしすぎ人間へ クヨクヨすることが成長のもとになる』『敏感過ぎる自分に困っています』などがある。

■WEB連載「子どもの敏感さに困ったら」

2017年5月22日(月)スタート。第2回以降毎週金曜日更新。

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