親も子どもも楽しみにしていた運動会が中止に

こんにちは、長谷川豊です。

この土曜日、私の娘の通う小学校では運動会が行われました。

最高の天気。雲一つない青空。私も娘は2週間も前から運動会を楽しみにし、

「私の場所はここだからね!」
「ビデオ、ちゃんと撮っておいてね!」

と、口が酸っぱくなるまで私に念を押していました。

お任せあれ、と(笑)。

私はセミプロが使うレベルの機材を持っています。子供たちの姿をしっかりと収めるためにかなりの金額を出して購入した機材がありますので、バッチリなのです。

午前中で、私の娘の出番はほぼ終わり。ダンスもバッチリ撮影できました。さ、お弁当…というタイミングで市内アナウンスが流れました。

「光化学スモッグ注意報が出ました。できるだけ外を出歩かないようにしましょう」

なんとそれを受け…運動会の中止が決定されました。

高学年の子たちのダンスや楽しみにしていたリレーも全部、今週の水曜日(平日)の昼間に移動です。当然、ほとんどの保護者は参加できないでしょう。

光化学スモッグ。

1970年代に東京都の小学校で40人ほどの児童が目のしびれなどを訴え、テレビや新聞が大きく取り上げ、社会問題化しました。要は大気汚染ですね。

1970年台をピークに、年々数値は改善されており、現在では大気の状態も昔と比べれば相当よくなったそうです。ただ、土曜日のように非常に日差しが強い日は目のしびれなどが出る人がおり、注意報が出されます。

さて、どうにも違和感を感じるのが、この対応です。

学校側としては教育委員会の方針に従うしかないでしょう。が、次の2点に関して疑問がどうしてもぬぐえません。

ただの過保護じゃないのか?

まず、光化学スモッグは前述したとおり、1970年台をピークにかなりの速度で改善していることが確認されています。

私たちの世代などは今よりもはるかに厳しい大気汚染の中で生活を強いられていたわけですが…

何か困りましたっけ?

人によっては多少の目のしびれなどが確認された。それは分かります。そこは配慮しなければいけない。でもそのネガティブリストって、

・一生懸命練習し
・親たちに見てもらうのを心待ちにして
・保護者たちもみんなで集まって
・先生方も準備を前日から行い

というものをすべて凌駕するレベルの深刻な事態なんでしょうかね?「人によっては」目のしびれなどが確認されるケースもあるらしいですが、そもそもそこまで重篤でないということは、「あの時代」を外でずっと遊んで過ごしてきた私たち自身の体が証明しています。

光化学スモッグまみれで遊び続けてきた私たち、何らかの後遺症でも残ってるんですかね?過保護じゃないです?

その日は千葉市の大半の小学校で運動会が行われていたのですが…中断までしたのって、私たちと隣の2校だけのようです。当然、現段階では他の小学校に健康被害は確認されていません。

当たり前です。繰り返しますけれど、昔なんてもっともっと汚かったのですから。それでも私たち、ほとんど影響なんてなかったのですから。

勉強不足のまま「子供たちのために~」と叫ぶ保護者たち

私が強く違和感を覚えるのは、これって…日本全体のムードだよなぁ…ということです。

特に2011年の福島の件では強く感じたことがあります。当時は日本全体が放射線についてエキセントリックに騒いでいましたが、私が驚いたのが、東京・豊島区に住んでいるある方が言ったひと言。

「もうさ!東京だって全然安全じゃないワケじゃない!?だから息子だけでもなんとかしなきゃと思ってさ!息子はイギリスの学校に留学させることにしたのよ!」

頭が痛くなりました。

まず「放射能」ではありません。「放射線」です。

放射線を放出する能力のことを「放射能(力)」と言います。これは「はだしのゲン」などの昔の漫画で誤用されて、そのまま根付き始めている完全に「間違った日本語」の使用例です。我々に照射されるのは「放射線」です。

そして、放射線は「一度に多量に体に照射」された場合に健康被害があることは確認されていますが、一定量以上でなければそこまで怖がる必要はないことは世界の常識です。というか、そもそも放射線は太陽光にも含まれている「日常的に」あるものです。

そして、例外的に大量の放射線を浴びるケースがありますが、それがレントゲンの撮影や、飛行機内です。そう。飛行機内です。海外を往復するなどすると、日常生活をはるかに上回る放射線を体に浴びることになります。

なので前述したこのご家庭の場合、勝手に怖がり、勝手に日本を批判し、勝手に騒いだ挙句、年に2・3回イギリスとの往復をさせることで…ムチャクチャ放射線、浴びせてます。お子さんに。頭痛くなる。

光化学スモッグが将来的にも人体に重篤な被害を与えないことなど、我々の体ですでに証明済みなのです。再三言いますが、1970年代の方が圧倒的に光化学スモッグは発生していたのだから。

あれでもダメ、これもダメ。「子供のためを思いやって」言っているつもりかもしれませんが…そもそも、それって何の科学的根拠があるんだ?全部蓋してるだけじゃん。と言いたくなる時が少なくないのです。

本当に「子供たち」を思っての言動なのか?

昨今、ネットの炎上なども同じなのですが、「人のために」と叫ぶ人が増えてきています。

ハッキリ言って勉強不足なままで自分のイライラをぶつけているだけのようにも見て取れるのですが、何か叫んでいる人って「人のため」を「装っている」ケースが少なくない気がします。

「弱者が可哀想~~」
「不倫なんてサイテ〜。奥さんが可哀想って思わないの?」

いや、他人だろ。違法じゃないだろ。という理屈は全く通用しません。正義感ぶって「弱者を救わなきゃ」という装いだけはするのですけれど、よく見ると単に

「そう叫んでいる自分が好きなだけ」

であるケースが多いような気がしています。

私は特に「ジャーナリスト」と自称している人たちが一番そう見えますが、ネット上にはそういう人がかなり多く湧いている気がします。

物事には科学的な根拠がある方が分かりやすいです。築地と豊洲の話も同じですね。

「安心と安全は違う」とか言い始めちゃうと、もうサイコな世界に入っちゃいます。でもそこに税金が垂れ流しになっているんですよね?どのみち結論は早めに出した方がいいように思うのですが、完全に迷走してしまいました。

叩かれるのがつらい気持ちは分かりますが、叩いているのって、結局何の根拠もなしに「叫びたいだけ」の人がほとんどです。今の日本社会はそういう「ノイジーマイノリティ」のことを気にしすぎる気がします。

どの道、結論が出たのでしょうがないですが、私たちの小学校では今週の水曜日の午前中に、仕切り直しの運動会が行われます。当然、保護者はほとんど来ないでしょう。子供たちは懸命に練習したダンスも大半の親に見せることはできないでしょう。

あの日、たった1時間半か2時間。延長できなかったんでしょうか?

繰り返しになりますが、千葉市の他の小学校はそのほとんどで、そのまま運動会を続行し、何一つ問題が起きていないことを報告して、今日のコラムの〆にします。

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モノ申すフリーアナウンサーとして、テレビ・雑誌・講演と幅広い分野で活躍中。特に多くの取材経験からニュースを多角的な視点で見る文章に定評がある。現在は執筆や講演会など多方面で活躍中。

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