「古都」と称される京都ですが、実は新しいものを取り入れることも得意としていたという事実、ご存知でしょうか。

今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では著者・英学(はなぶさ がく)さんが、「京都発祥のさまざまなモノ」を紹介してくださっています。えっ、こんなものも?という発見があるかもしれませんよ。

京都初めて物語

以前、京都はパンの消費量日本一だということをご紹介したと思います。

ここがヘンだよ京都。なんでもランキングで知る意外な一面

牛乳やコーヒー豆の購入量も日本一です。明治時代、神戸に西洋人が移り住むようになった事でパン屋さんが急増したそうです。京都人は新しいもの好きなので、神戸でパン作りを学び、京都に持ち帰って市内にたくさんパン屋さんが出来たようです。

京都人はとにかく新しいものが好きなのです。今回は、京都が初めてというようなものをいくつかご紹介します。

パンの消費量日本一ということもあってか、日本マクドナルドの関西進出第1号は、京都藤井大丸店でした。今でもこのお店はありますよね。いつもこのお店の並びにあるモスバーガーとどっちにしようか迷ったりしています。

日本で初めてセーラー服を導入したのも平安高等女学校、今の平安女学院中学校・高等学校、通称「ヘア女」です。

歌舞伎などはまさに京都発祥です。出雲の阿国(おくに)は、鴨川の河原で、当時巷を闊歩していたかぶきものの風俗を真似た舞踊劇を踊りました。これが後の歌舞伎として定着していったのです。

日本初のスクリーン映画上映。明治30年に稲畑勝太郎という人が、留学先のフランスから映写機を持ち帰り、四条河原町で試写会を行いました。今もその建物が残る立誠(りっせい)小学校の敷地で行われました。

この小学校は中村珠緒さんが通われていた小学校だったとか。これが日本初の映画上映となりました。その後国際的に評価を得た「羅生門」「雨月物語」「山椒大夫」などは京都の太秦で撮影されています。

小学校も、駅伝も。まだまだある「京都が初めて」のもの

日本初の小学校設立。明治2年に日本初の近代小学校である「上京第二十七番組小学校」(現:柳池(りゅうち)中学校・京都市中京区)が誕生しました。

当時、京都では上京、下京のそれぞれに「番組」と呼ばれる学区がありました。その64の番組ごとに小学校が創設されたので、「番組小学校」と呼ばれたのです。

国が定めた学制領布は明治5年のことなので、全国より3年も早く、京都には小学校があったのです。ちなみに最近でも京都コンピュータ学院は、日本初のコンピュータ専門学校で、美山高校は日本初のインターネット通信制高校です。

日本初の商業用水力発電所稼動。明治24年、京都の近代化を進めた大事業「琵琶湖疎水」の一環として、日本初の水力発電所が蹴上(けあげ)に完成しました。

水力発電事業は当時の京都の産業発展の原動力となり、それから100年以上経った今でも、京都市に電気を供給し続けています。現在この発電所は関西電力の管轄として今でも現役です。

路面電車も京都が初。明治28年、琵琶湖疎水事業のおかげで、京都の街には日本初の路面電車が走るようになりました。

東洞院塩小路から伏見油掛通りまでの、約6キロの距離です。長年京都人に愛されましたが、昭和53年に全線が廃止され、主に市バスに取って代わられてしまいました。

駅伝競走も発祥は京都。大正6年4月27日、日本初の駅伝競走が行われました。当時はお正月ではなく、4月だったのですね~。

東軍と西軍の2チームが、京都の三条大橋から、東京の上野不忍池の間、514キロ、23区間を3日間で走り続ける過酷なレースでした。箱根駅伝の比じゃないのが驚きます。

東京とは違う「京都が取り入れる新しいもの」

京都は今でも常に新しいものを取り入れて前に進もうとしています。西陣織や京友禅など染物の業界などはコンピュータの導入が進みデザインをデジタル保存したりしています。

このような京都の先進性は特に戦前から戦後にかけて多くのハイテク企業やベンチャー企業を生み出しました。島津製作所、オムロン、京セラ、ローム、堀場製作所、任天堂など数えればきりがないほど出てきます。

京都は古都で古い町ではあるものの、新しいことを大胆に取り入れ進取の気性に富んだ街です。長い間都であり続けたことで発信力の強さを養ってきたのかも知れません。

私が一番驚いたのは南禅寺の境内に立つと頭上を流れる天井川である、水路閣です。琵琶湖から水を引いた水路が天井川として電車のようにレンガ造りの橋の上を流れているのです。

当時の京都人の反発はいかほどだったかと想像してしまいます。普通に考えたら、禅寺、それも五山の上という最高格付の禅寺の境内にレンガ造りの橋を建ててしまうことなど考えられません。

それでも、いまではそのミスマッチがとても自然な光景としてなくてはならないもののようにしっくり来ているのです。どんなに新しいものでも吸収し、取り込んでしまう懐の深さのようなものが京都にはあるのだと思います。

東京はもともとの個性のようなものがあまりないのでただ沢山の新しいものが沢山あるといった感じです。でも京都はしっかりと街の顔というか雰囲気があり、そこに取り入れられるものは皆京都風に同化してしまうのかもしれません。

今回はとりとめもなく手当たり次第に京都が発祥のモノを取り上げてみました。

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