こんにちは。おときた駿です。

本日はみんなの党東京都政調&青年局の合同視察として、あの福島第一原発に入らせていただく貴重な機会をいただきました。

公党の国会議員・地方議員と言えど簡単には入ることができず、年間で定められたわずかな人数枠に加えてもらえたことに感謝です。

出典 http://otokitashun.com

残念ながら敷地内には一切の電子機器・カメラを持ち込むことができなかったため、文章が中心のレポートとなります。。

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塩村都議が持参したガイガーカウンター。

いわき駅では0.05μシーベルト程度でしたが、バスが福島第一原発に近づくにつれて如実に数値が上昇していき、ホットスポットになっている交差点では、バス車内にも関わらず9.9μSVまで数値が上がりカウンターストップ…。

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まったく目に見えないにも関わらず、明確に自分の身に危険が迫っていることが理解でき、生まれて初めて放射線に恐怖を感じました。

何か所ものチェックポイントを抜けて、厳重に管理された敷地内の「免振重要棟」といわれる指令室に当たる建物で、テレビなどで良くみるタイペックスーツ(通称:枝野アーマー)に着替えます。

今回の視察では、最近入れるようになった四号機の中に立ち入らせていただき、実際の燃料プールや原子炉の上からの見学と、主に廃炉に向けた取り組み内容・進捗状況の説明を受けました。

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事故当時に定期点検中で原子炉に問題が起きなかった四号機内での燃料棒の取り出しは順調にスタートしたものの、その他の原子炉の中には融解した「燃料デブリ」が残っている状態。

当然、この燃料デブリはケタ違いの放射線量の塊で、これを取り出す技術はずばり、現時点ではまったく確立されていないとのこと。

それどころか、原子炉内がどのような状態になっているのか、調査する技術すら未完成という段階だそうです。(ロボットやカメラも、放射線で異常をきたしてしまうため)

そしてこの間にも、いわゆる「汚染水」が莫大な量で排出されます。

循環システムはすでに飽和、汚染水処理などを進めているものの、こちらも現時点では完璧に放射性物質を除去する技術はなく、敷地内には千トン単位で汚染水を保管しておくタンクが無数に佇立している状態です。

簡単に言えば、雨が降る度に大量の汚染水が発生します。それは地面に染み込み、土をつたって海へとそのまま流れ込みます。

これを防ぐために、「凍土壁」という技術を使って、原子炉周りの地面を地下深くまで凍らせる対策が進められていますが、この凍土技術に関してもその精度が疑問視されているところです。

以上を総合するとわれわれ人類は、日本人は今、あまりにも高い科学と技術の壁に挑戦していると言わざるを得ません。

「お手盛り」と言われる東電側からの説明を受けてさえ、そう感じました。

多岐に渡る内容の視察でしたが、個人的に最も印象に残ったのは、廃炉作業を行う東電社員や作業員たちが集まる免振重要棟の壁に、所狭しと貼られた激励の寄せ書きや千羽鶴の数々でした。

歩くだけで緊張感が漂う敷地内で毎日、過酷なスケジュールで文字通り命がけの作業を続けるにも関わらず、世間からは

「原子力は悪の技術だ。利権で陰謀だ!」

「なぜあんな企業の社員が、給料をもらえるのか!」

という酷評に晒される…。彼らは恐らく、想像を超える絶望の中で、それでも一縷の希望と責任感を胸に、日々闘っているのでしょう。

原発の廃炉は「後ろ向きの作業」と呼ばれており、技術者も作業員もそのモチベーションの維持が困難であると言われています。事実、疲れ切った表情の社員や作業員の方と、何度かすれ違いました。

しかし、今後世界中で老朽化した原発の廃炉が進むと予想される中、日本が事故後の対応も含めた先進的なノウハウを確立すれば、それは国際的にも大きな貢献を果たすことができます。

確かに、原発推進政策や東電の対応に、誤りはあったかもしれません。しかしながら、決して原子力という技術自体を否定することにはなりませんし、それに携わる技術者や作業員には最大のリスペクトが払われるべきです。

原子力の分野はすでに、優秀な若手科学者・技術者が集まらないと言われています。このままでは、2021年目標のデブリ除去技術の開発に赤信号が点りますし、福島の人々が永久に故郷に帰ることもできません。

原発は痛ましい事故を起こしましたし、東電の計画も決して見通しの明るいものとはいえません。それでも、

・原子力、原発のテクノロジー自体を否定しないこと
・廃炉を「前向きな作業」と捉え、携わる人々に最大の敬意が払われること

こうした取り組みが、逆説的に必要なのではないかと率直に視察の感想として感じた次第です。

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