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元AV女優という経歴をエリートリーマンの彼は気にしなかった。

「格差婚」といえば、一般には収入の低い男性が高収入の女性を捕まえる“逆玉の輿”のことを指す。はたから見ると不思議な組み合わせだが、実際のカップルの話をつぶさに聞くと、そこには納得できる理由が隠されていた。

3カップルの事例をもとに、どんな点が格差婚の決め手となったのか見ていこう。

◆case1:大手企業で自分だけが持っていたアングラ趣味

中井沙織さん(仮名・29歳)は慶應義塾大学卒業後、外資系IT企業に就職。社会人8年目の現在の収入は800万円ほどと、同世代の女性に比べると倍近く稼いでいる。

そんな彼女が今年3月に入籍した相手は、Fラン私立大学を卒業し、零細出版社で営業職として働く26歳の男性だった。男性の出版社では、エログロ系の美術雑誌を出版しており、収入は彼女の3分の1以下だ。

なぜ沙織さんは結婚を決めたのだろうか。

「彼との出会いは個人的に好きで通っていた某アングラ系イベントでした。会社にいるのは、いわゆるバリキャリ女子や体育会出身の男子ばかりで、週末は港区のレストランに行き、長期休暇にはハワイやグアム旅行の写真をインスタに大量UPするような人たち。私はそういうキラキラしたことは苦手で、それとは真逆のサブカルやアングラなどが趣味でした」

「実家暮らしで会社まで1時間半かけて通っているので、飲み会の出席率も低め。職場の人たちとのプライベートでの付き合いはゼロです」

そんな環境だからこそ、沙織さんはアングラ趣味がきっかけで知り合った彼と一気に距離が縮まり、知り合ってから2週間で付き合い始めたという。

彼が沙織さんの同僚のような肉食系ではなく、物欲や金銭欲が薄い草食系だったことも魅力だったという。沙織さんにとっては、今の職場では出会えない希少価値の高い人物だったため、逃したら次はないと思い交際から8か月でスピード婚を果たしたという。

◆case2:女医と結婚できたのは特殊な性格ゆえ

西日本にある公立大学を卒業後、都内のIT企業で働く大田光太郎さん(仮名・25歳)は昨年、東京出身の34歳女性と結婚した。妻の職業は内科医。なぜ、年収300万円に達しない彼が、女医の心を射止めたのか。

「妻とは出会い系アプリのPairsで知り合いました。僕は地元にも大学にも友達が少ないですが、結婚して子供が欲しいと思い、アプリに登録。年収格差があるにもかかわらず結婚ができたのは、僕がいわゆるドMだったことが大きいと思います」

なんと大田さんは妻から、はたから見れば人格否定に近い言葉を毎日浴びているというのだ。

「初めてデートに行った時、彼女がバツイチだということを告げられました。原因は彼女が酔い始めるとすぐわかりました。『私は人の命を救う仕事をしているけど、あなたの仕事はあってもなくても困らない。あなたがいなくなっても替えの人間はいくらでもいるけど、私は替えが効かない仕事をしてるの。わかる?』。こんなことを何度も何度も言われましたね」

この話をすると、当然ながら大田さんの周囲からは「そんな女で大丈夫なのか?」と心配される。結婚前には、彼女の女友達からわざわざ確認の電話が来たほどだ。

「でも正直、気の強い女性にキツイことを言われるのは好きな方だし、自分の仕事には全く誇りを持っていないので気になりません。妻が年齢的にも早く子供を産みたいと言ったため、僕のニーズとも一致し、結婚に至りました」

最近妻の妊娠が発覚し、情緒はますます不安定になっているが、うまくいっているという。

◆case3:外資系証券マンが元AV女優と電撃結婚

最後に、玉の輿をモノにしたのは女性ではあるが、格差婚にたどり着いた過程、ロジックが男性にも応用可能なケースを紹介しよう。

「私の仕事関係では読書が好きな人が少なかったからこそ、彼が魅力的に感じたんです」

そう語るのは、2年前まで企画AVに出演していた矢野ユカさん(仮名・27歳)。

矢野さんは高校卒業後、上京。スカウトがきっかけでAVデビューを果たした。中学生の頃から読書が趣味で、村上春樹や恩田陸などの小説から、古典や哲学書まで何でも読み、年間読書数は毎年100冊を超えるほどだ。

しかし、AVという特殊な業界ゆえ、職場で好きな作家や書籍の話をする機会はほとんどなかった。

「夫とは合コンで出会いました。読書が趣味の男性は今までも出会ったことがありますが、ビジネス書が好きだったり洋書のみだったりとちょっとずれるんです。日本の小説を読み、さらに好きな作家まで同じだったと知った時には嬉しかったですね。最近はAV女優でも小説を書いたり、本好きをブログでアピールするコも増えてきましたが、私の現場のまわりにはいませんでした」

実は、「小説好きが周りにいない問題」は夫側も同様だったという。

矢野さんの夫が勤める外資系証券会社は、いわゆる肉食系の職場。同僚の多くがハマるサーフィンやゴルフが苦手で、読書が趣味である文化系の彼はマイノリティだった。

最初はセフレ枠だった矢野さんだが、趣味が一致することが分かってからは、次第にセックスだけではなく映画や書店巡りなどデートを繰り返すようになった。

最終的には夫から告白され、結婚に至る。

「共通の趣味があったということはもちろん、夫が私の職業に過度に反応せず、普通の女性として扱ってくれたのも大きかったですね。それなりに遊んできた夫からすれば、私がAV女優だったことは大した問題ではなかったみたいです(笑)。

また夫からも、私が彼の職業についてよく理解していないのが逆に良かったと言われました。大学に行った友人からは、『あのXX証券と結婚するなんて羨ましい』と言われますが、私は縁遠い世界だったので、その凄さがわからないんです」

閉じられた世界で生きている人間が、まったく別のコミュニティで希少な同趣味の異性に出会うと一気に距離が縮まるというのが、ここまで紹介した格差婚の“勝因”のようだ。

格差婚で玉の輿を狙う男性は、自分の特殊な趣味や嗜好に注目し、その一点突破で行動を起こしてみるとチャンスが生まれるかもしれない。

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