記事提供:messy

ドラマ『架空OL日記』公式サイトより。

バカリズム(41)が原作・脚本・主演を手がけるドラマ『架空OL日記』が4月13日より読売テレビで、15日より日本テレビで放送を開始した。

女子を散々馬鹿にして笑いをとってきたバカリズムがどのようにOLを皮肉ってくれるのかと期待していた視聴者も多いと思うが、結果は「期待はずれ」との声が多数のようすだ。

原作はバカリズムが2006年から3年の月日をかけ、ネット上にこっそり銀行勤めのOLのフリをして綴っていたブログ。

「女心が分かりすぎている」と評判だった、と公式サイトでは謳っていて、世の中のOLたちが思わず「分かる~!」と唸ってしまうドラマを制作すると意気込んでいた。

描かれるのは銀行で働くOLの日常。OL役を演じるバカリズムはスマホのアラーム機能で目覚めると、ダラダラと化粧をして朝ご飯を食べて出かけていく。満員電車に揺られて勤務地の駅に着くと、夏帆(25)演じる同僚のマキと合流。

会社へ行く道中で、今までに散々話し尽くした「『どこでもドア』がほしい」という不毛な会話を繰り広げる。会社の更衣室ではハロゲンヒーターが壊れたことによって同僚仲間みんなとテンションガタ落ち。

会社終わりには同僚と共に上司の悪口で盛り上がり――、といった感じだ。

ある日同僚の小峰(臼田あさ美、32)が新しいハロゲンヒーターを買ってくると、その性能にみんなで大はしゃぎ。

小峰を“小峰様”と呼ぶようになり、ヒーターが来た日を記念日に設定して、その日はロールケーキを小峰のいる方角に向かって恵方巻の要領で食べるようになるのだった。

おそらくこれがバカリズムの想像するOLの日常なのだろう。しかし視聴者からは「面白さがわからなかった」「物足りなかった」「女同士の日常をただただ見せられてるだけ、途中で寝てしまった」といった不満の声が続出。

あくまでもドラマでありコントではないので笑いを生む必要もないのかもしれないが、何が足りなかったのか。

バカリズムの<女disりコント>は2015年に大反響を呼んだ。

『ENGEIグランドスラム』で披露した「女あるある」は、カフェで「あーあ、女子力高くなりたい~。あー高くなりたいな、女子力」「ほら私中身が男じゃん?中身が男じゃん?男なのね?男なのよ」「ほら私恋と仕事だったら仕事を選んじゃう人じゃん?人じゃん?人なのね?人なのよ」等としゃべり続け、パンケーキに「おいしそぉぉ~~~」と歓声を上げ何度も自撮り、トイプードルにはしゃぐ…といった“女子”をオーバーに表現し、「すごい悪意!」「スイーツ女のイメージを具現化してる」と話題に。

ナインティナイン矢部浩之は「大嫌いな女性のタイプを全部集めてる。一番ストレス発散できた芸人でしょうね」とコメントしていた。

それから2年、ドラマ『架空OL日記』で本物の女優たちと共に“女子”を演じているバカリズム。ドラマではオーバーアクションをせず、地味な普通の銀行職員(窓口業務)を淡々と演じている。

とりたてて悪意は感じられないし、同じような職務環境の女性にとってはリアルなのかもしれない。

一方で、コントのようにわかりやすく馬鹿にしてはいないにしろ、バカリズムの目にうつる“女子”“女子らしさ”はすごく典型的なそれで、バージョンアップされていない。

ジェラートピケの部屋着で寝ている、地元の駅から40分かけ満員電車で通勤、非常に寒がりでハロゲンヒーターなしではいられない、非現実的な会話に花を咲かせる(どこでもドアがあったら買うよね、等)、会社帰りにアトレでお買い物、カフェでケーキを食べながら旅行計画を立て、副支店長の愚痴大会(何を話していても必ず最後は愚痴大会)、というのが第一話の女子たちの行動であった。

彼女たちはおそらくそんなに多く給料を得ているわけじゃないはずなのに、なぜか小金はあって(ある、というイメージで)消費的である。

そういう“女子あるある”は、女性ファッション誌やwebサイトで繰り返しなぞられてきたもので、<男が想像する女子>の多数派だ。その想像の域を全然出ていない。そこに物足りなさを感じる。

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