ボストンにある評判のクッキー屋さん『Collettey’s』。あまりの人気にアメリカ中から注文が殺到し、忙しくも充実した毎日を過ごしているのは、このクッキー店を運営する26歳のコレット・ディヴィットさんです。彼女は今、あるプロジェクトのためにクラウドファンディングサイトで資金を募っています。

そのプロジェクトというのは、ハンデキャップを持つ人々を雇用するためのクッキーの製造販売所をつくるということ。そこにはコレットさんの強い思いがありました。

ダウン症のため就職試験に落ち続けた毎日

実はコレットさんはダウン症です。就職を目指して訓練を受け、数々の試験を受けましたが、思ったような結果は得られませんでした。「私のようなハンデキャップを持つ人は、ある程度の賃金を得られるような仕事に就くことが難しいのが現状です」コレットさんは「CBS Boston」の取材に答えています。けれどコレットさんは、何度、就職試験に落ちても働くことを諦めませんでした。

働く場所がないなら起業すればいいんだ

コレットさんは、雇ってくれる場所がないのなら、自分で起業すれえばいいのだと思いついたのです。15歳の頃からクッキーを焼くことが大好きで、その腕前はかなりのものでした。そこで、このクッキーを商品として販売するために、何年もかけて納得ができるオリジナルのレシピを考案したのです。

このクッキーを家族や友人に試食してもらうと、「これなら売れる」と後押してもらえました。そして、請求書の書き方など会社として販売するために必要なことを勉強し、名刺を作り、WEBについて学び自分でホームページも立ち上げました。

あっという間に地元の人気店に

地元のゴールデン・グース・マーケットのオーナーが、コレットさんにチャンスをくれました。市場の一角に小さな店舗を出すことをOKしてくれたのです。コレットさんが、最初に用意したのは心を込めて焼いた100枚のクッキー。

しかしこの店舗が『CBS Boston』で報道されたことで、運命が大きく動き出しました。コレットさんの取り組みが大きな話題となり、なんと地元だけでなく、フロリダやカリフォルニアなどアメリカ中から、多くの注文が入りました。その後も人気は衰えず、現在では週に2万枚以上のクッキーを焼く毎日です。

そのギャップを利用したい

それでも、ハンデキャップを持つコレットさんへ偏見が消えたわけではありません。「辛いのはクッキーを食べずに『いらないわ』と言われてしまうこと。街で出会う人たちは、私のことを『おいしいクッキーが焼ける人』ではなく『ハンデキャップを持つ人』と思っているんです

しかしコレットさんは、これを利用したいと言います。「だって『ハンデキャップがあっても、こんなに美味しいクッキーが焼けるんだ!』ってビックリしてもらえるでしょう?」そういう驚きを持ってもらうことで、同じような立場の人々の可能性を知ってもらい、誰もが住みやすい街になってほしいと思っているのだとか。

コレットさんは、自分が就職できず苦しい思いをした日のことを忘れてはいません。だからこそ、同じような悩みを持つ人たちの助けになりたいと考えているのです。今の目標は「自分の店舗を持って、彼らを雇用すること」なのだそうです。

そして、もっと企業を大きくしてアメリカのすべての州に製造場を作り、何千人もの雇用を生み出したいという思いを持っています。「ハンデキャプを持つ人たちが、仕事を出来る場所とチャンスを与えたいのです。アメリカだけでなく、世界中に広げて行けたら本当に嬉しいと考えています。それが私の夢なんです」

現在、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』では、コレットさんの夢である『Collettey’s』の製造場を作るための資金を募っています。彼女の夢に興味を持った方は、ぜひ下記リンクをチェックしてみて下さい。

仕事として自慢のクッキーを焼き、多くのに喜んで購入してもらえるという最初の夢をかなえたコレットさんですが、彼女の夢は更に大きく膨らんでいます。

コレットさんの母親は「彼女は、ハンデキャップを理由に何かを出来ないと言うことはありません。そして今は、より多くの人の目標になり、同じ立場の多くの人たちを救いたいと強く願っているのです」と語りました。

私たちは、何かうまくいかないと、つい言い訳を探してしまうこともありますが、コレットさんの強い意志と行動力に、改めて身が引きしまう思いがします。

Collettey’s 公式Instagram

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