1人の父親が、海外画像投稿サイトRedditに生後18ヶ月になる娘の写真を投稿して大きな反響を呼んでいます。そこには、2階の手すりの外側を歩く小さな女の子の姿が。

投稿されたのは危険すぎる写真ばかり

子どもを持つ親ならは、思わず大きな叫び声をあげてしまいそうな写真。一歩間違えれば、大きな事故に繋がる恐ろしい場面、のんびりと写真を撮っている場合ではありません。しかし、写真はこれだけではありませんでした。

同時に投稿された写真では、火を使って料理をする父親の横に腰掛けています。よくみると女の子は手に包丁を握り、もう片方の手も包丁へ。次の瞬間に、大きな事故が起きてもおかしくありません。

写真は自宅の中だけでは収まりません。ドライブに出かけただろう親子は、娘を膝の上に立たせ、なんとハンドルを握らせています。こんな写真を撮影までして注目を集めたいのでしょうか。それにしても自分の娘の安全を無視してまで撮る写真ではありません。

でも安心してください。実はこれ、すべてフォトショップで加工した写真なのです。

半年の入院と大きな手術

この写真を投稿したのはアイルランド在住のデザイナー、ステファン・クローリーさん。娘のハンナちゃんは血液貪食性リンパ組織球症と診断され、6ヶ月間病院で過ごすことを余儀なくされました。本当なら様々な経験をするであろう時期を、ベットの上で過ごすこととなったハンナちゃん。そんな失った時間を取り戻すように、ちょっとしたジョークを込めて、写真上で危ない経験をさせてあげていたのです。

最初は、SNSを通じて親戚や友人たちとの間で共有するささやかなジョーク写真でしたが、Redditにこの写真を投稿すると予想以上に世界中で注目され、15万以上のリアクション、3800を超えるコメントが集まりました。そこで、ステファンさんはこの機会を大いに利用したいと考えるようになりました。

骨髄移植への意識を高めたい

そこでステファンさんは、積極的に取材に応じることにしました。そこには、骨髄移植というものに対する関心がもっと高まって欲しいという思いがありました。

ハンナちゃんの治療には、化学療法と骨髄移植が必要でした。しかし、ハンナのドナーが見つかる可能性は900万人に1人。可能性は限りなく低く感じられました。

現在、世界中で登録されているドナーは2700万人。そのうち、ハンナちゃんのドナーとして適合したのは3人。そして、ドイツ人の女性が骨髄を提供してくれ、ハンナちゃんは骨髄移植を受けることができたのです。

ステファンさんは「ハンナのドナーが見つかったと聞いた時の気持ちは、言葉では言い表せないものでした」と語っています。

「ドナーが見つからなければ、もしかしたら今、ハンナはこうしてここにいることが出来なかったかもしれません」

祈るような気持ちで、適合するドナーが現れるのを待ち続けていたステファンさん。その時の思いを想像するだけで、胸が締め付けられるような気持ちになります。

骨髄バンクに登録している人が多くなればなるほど、適合するドナーに出会える確率は高くなります。ステファンさんは、各メディアの取材を受け「だからこそ、骨髄移植というものに、多くの人に関心を持って欲しい」と訴えました。

日本骨髄バンクのHPによると、日本では毎年少なくとも2000人が、骨髄移植や末梢血幹細胞移植を必要として適合するドナーに出会えるのを待っています。数万通りもあるという白血球の型が適合する確率は兄弟姉妹の間でも4分の1、血の繋がりのない他人の場合は数百~数万分の1と非常に低くなってしまいます。だからこそ、より多くの人のドナー登録が必要となるのです。

ドナー登録には、身体的な条件や提供するに当たっての正しい理解が必要となります。興味を持った方は、一度、日本骨髄バンクのHPをおとずれてみて下さい。

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