長谷川豊です。

私は地元の小学校でPTAの会長をしておりますので、この季節には卒業式への出席が多くなってきます。先日は地元の中学校の卒業式に出席してまいりました。

そこで、「あ~~~なるほどなぁ…」と納得するエピソードがあったので、今日はその話を。

卒業生代表の女子生徒による感動的な答辞

私の出席した卒業式は、とても感動的なものでした。

非常によく練習されており、生徒たちの統率も見事に取れている。きっと先生方の指導がいいのでしょう。保護者の方々も安心して出席されていたのではないかと思いました。

さて、私が気になったのは卒業生たちの「答辞」でした。

代表は女の子でした。中学生とはとても思えないほどにしっかりした生徒さんでした。

学校での思い出から今後の夢、しっかりと話せていたと思います。私は以前、話す仕事をしていましたが、私の目から見てもとてもよくできた素晴らしい答辞でした。

そんな彼女が「お父さん・お母さんへの感謝」を述べはじめた時のことでした。

様々な思いが去来したのでしょう。彼女は涙声となり、感極まってしまいました。

その時です。「男子生徒と女子生徒」に明らかな差異が現れました。

私は、あぁ、なるほど。築地と豊洲の問題ってこういうことか」と考えながらそれを見ていました。

男子生徒と女子生徒の明確な違いとは

繰り返しますが、卒業生代表として答辞を述べる女子生徒の話は感動的でした。素晴らしいものだったと思います。

その彼女が涙声になった時、我慢していた感情が溢れだすように、卒業生や在校生の中からもすすり泣く声が聞こえはじめました。

特に卒業生の女子の皆さんは、大半が涙を流していたように見えました。

答辞を聞きながら、自分たちもお父さん・お母さんへの思いが湧きあがってきたのでしょう。こうして人の感情に訴えかける言葉は、プロが話すよりも子供たちの方がうまかったりするものです。

さて、しかしです。少し奥の方に目をやると、男子生徒たちが目に入りました。

あれ?

彼らは一切泣いてなどいません。よく見ると、保護者も同じです。

お父さんとお母さんの中で、お母さん方はハンカチを手に持っているにもかかわらず、お父さん方は…むしろ微笑みとともに眺めているではありませんか。

昔読んだ脳科学の本を思い出しました。

男性と女性では、そもそも脳の働き方が全然違うのだ、と。

女性は感情を受け取る力が強く、男性は(平均すると)論理的に物事を考える力が強いのだ、と。

そうです。よく考えてみたら、私が出席したのは「地元の公立中学校の卒業式」です。

“友人と離れ離れ”といっても明日にでもいっしょに遊べますし、いまの時代LINEでつながっておけばすぐに連絡も取れます。

ご両親への感謝の言葉に関しても、毎日面と向かって言えばいいだけの話です。

論理的にいえば、答辞の最中で「涙をハラハラと流す理由」はありません。

可愛がっていた犬が天国に行きました、というのとは話が違います。

これは豊洲市場の問題と同じではないか

今、東京の築地市場の移転問題が大きく取り上げられていますね。

ネットなどで情報を得ている人たちはもうご存知でしょうが、そもそも移転先の候補地である豊洲の市場は(専門家の見解では)安全だといわれています。

今の豊洲が健康的にダメなのであれば、中国や私が先日旅行に行ったインドネシアなどは完全にアウトです。国が滅んでます。

もう、さっさと移転した方がいいのは結論として出ているのです。

でも、「感情」の面でイマイチ納得できない。盛り土の問題などを小池さんが煽りまくってしまったので。

もうこうなってしまうと、どうしようもないんですね。「論理的に」とかどうでもいい。感情論でなんとなく納得できないのです。人間って、そもそもそういうものです。

現在ネットの世界だけではなく、日本維新の会などが

「税金がもったいないので、早めに移転しよう」

と声を挙げているのですが、東京都民たちのアンケートを見ると「移転反対」が半数近くいます。不安になったので、行き場がなくなってしまっているんですね。

みんなが論理的に納得してくれれば簡単なんですがね。

でも、一方でそれこそが人間の魅力的な部分だともいえます。

私は、卒業式に涙を流す女子生徒たちをとても愛おしく思えました。と同時に、凛として涙一つ流さない男子生徒たちもとても頼もしく見えました。

感情と論理、両方ないがしろにできません。政治においてもバランスよくケアしていかなければいけないと思っています。

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モノ申すフリーアナウンサーとして、テレビ・雑誌・講演と幅広い分野で活躍中。特に多くの取材経験からニュースを多角的な視点で見る文章に定評がある。現在は執筆や講演会など多方面で活躍中。

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