当サイトの記事「消え行く24時間営業。なぜ深夜のファミレス需要は減ったのか?」で、人件費の削減と若者たちの需要低下で24時間営業を次々と取りやめているファミレス業界の厳しい現状をお伝えしましたが、いま、ガストやバーミヤンでおなじみ「すかいらーく」グループの業績が好調のようです。

同グループの売上高の4割を占めるガストは、若年層の客足が鈍るなど2016年前半は苦戦したため、同6月にメニューの8割を刷新してテコ入れをはかりました。

メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』の著者でMBAホルダーの理央周さんによると、さらに「あるもの」を使ったデータ分析が功を奏したようです。いったい何が、すかいらーくグループの好調を支えているのでしょうか?

すかいらーくは、なぜ競争の激しい業界で収益を好転させたのか?

2016年12月期の連結決算を発表した、すかいらーくが好調だ。

特に、純利益は対前期比で21%増とのことが発表された。

生活者の節約志向が広まる中、飲食企業の多くは苦戦している。

2月10日付の日本経済新聞の記事によると、主力のガストは、節約思考の波を受け、店舗数や既存店売上高を減らしたものの、多業態で高客単価の、しゃぶ葉に、業態転換をしたこと、データ分析でのメニュー変更などが功を奏したとのことが書かれている。

この競争が激しく、また、景気や消費者の志向性の影響を受けやすい業界において、マーケティングの視点から考えてみたい。

すかいらーくのデータ分析

まず、ガストをはじめ、すかいらーく各店舗では、「Tポイントが貯まり使える

いわずとしれた、TSUTAYAなどで使える、ポイントカードの一種で、加盟店であれば、条件に応じて、ポイントをためることができ、使える「あれ」だ。

ユーザー視点から見れば、ちょっとした小遣い銭が貯まる感覚で、貯まったポイントを使うことができるのがベネフィットだ。

企業側から見ると、ユーザーが、「いつ、どの店舗で、何を、どれだけ買い、いくら使ったか?」が、分かり、そのユーザーの個人情報と合致させることができる。

すなわち、「ビッグデータ分析」に使えるのだ。

すかいらーくグループを例にとると、ガストなどの各業態で飲食をしたお客様が、いつ、何を食べ、いくら使ったかを、POSデータの様に使い把握できる。

このデータの山を分析し、各業態の店舗の業態での消費がどのような傾向にあり、どのようにシフトしていくかを推測する。

これが、ビッグデータ分析と、その活用だ。

日本経済新聞の記事によれば、すかいらーくでは、節約志向の強まりをデータ分析で確認したので、メニューの8割を入れ替え、価格据え置きで、ハンバーグを増量、5~600円の値ごろ感のあるメニューを充実させた、とのことだ。

中小企業は、すかいらーくの奮闘から何を学ぶべきか?

では、我々中小企業は、すかいらーくのこの奮闘の、何を参考にし、何をすべきだろうか?

Tポイントカードを導入し、ビッグデータ分析ができる体力がある企業ならよいが、やはり導入の初期コストがかかる。

なので、同じ考え方で、小規模なデータ分析をすればよい。

まずは手持ちの顧客名簿を見直し、エクセルでよいので、顧客情報を入れる。

そして、顧客の購入状況BtoBの場合は契約状況を、いつ、何を、いくら買ったのかを入力していく。

そして、ある程度データの母数がたまってきたら、まずは、個数や購入金額の増減の傾向を見てみる。

景気がよくない時期に、購入数冶金学も減っていれば、それは節約志向に入った傾向がある、というサインなので、「お買い得感」のあるメニューを充実させる。

そして、増加傾向にあれば、自社の戦略がはまっているか、景気が上昇していることが推測されるので、強気の価格設定、メニュー構成にする、といった具合に、シフトさせていく。

KKD、勘と経験と度胸がとても重要だが、十分ではない。

このような、数字での判断があると、鬼に金棒になるのだ。

気を付ける点は、節約志向だからといって、安かろう悪かろう、という形で、商品の質を落としてはいけない

お客様は正直でかしこいので、美味しくない商品では、いくら安くても、リピートしなくなってしまう。

安いのがいいのではなく、この価格でこの値段、という感覚に、お客様になってもらうことが大事だ。

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