2月15日、アメリカのトランプ大統領は、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と初めて会談しました。

その中で、イスラエルパレスチナの和平について「2国家共存にこだわらない」ことを公言。アメリカはこれまで「2国家共存」案を支持してきましたが、ここへきて歴代政権の方針を転換することを明らかにしました。

【この記事の概要】

・「中東問題」とは、イスラエル人とパレスチナ人のパレスチナの土地をめぐる争いのこと

・イスラエル(ユダヤ人)と友好関係にあるアメリカもこの問題の解決に関わっている

・これまでは双方に国家をつくる「2国家共存」和平案が有力だった

・しかし、トランプ大統領はイスラエルとパレスチナの「2国家共存」にこだわらない(1つの国家をつくる案もある)ことを表明

世界が注目する、イスラエルとパレスチナの根深い「中東問題」

出典 https://www.google.co.jp

※赤く囲われているのがパレスチナ。国ではないですが、独自に政治をおこなっている自治区です。

ここで言う「中東問題」とは、ユダヤ人(イスラエル人)とアラブ人(パレスチナ人)のパレスチナの土地をめぐる争いのこと。表面上は2つの民族の争いにも見えますが、その背景には複数の国が関与しています。

そのひとつがアメリカ。アメリカでは、スティーブン・スピルバーグやビル・ゲイツなど、ユダヤ人が各分野で活躍しています。

アメリカ国内のユダヤ人の人口は2パーセント弱ですが、莫大な資産と影響力を持っているため、アメリカとユダヤ人の関係は切っても切れないと言われています。

パレスチナの地をめぐる争いには長い歴史がある

今から3000年ほど前、パレスチナの土地に住んでいたと言われるユダヤ人ですが、国が滅び、世界中に散らばっていきました。しかし、ドイツなどヨーロッパで迫害を受け、かつて住んでいたパレスチナの地に自分たちが安心して暮らせる国・イスラエルを作ろうとします。

しかし、そのときパレスチナの地にはアラブ人たちが住んでいました。当然、争いになります。この争いは中東戦争となり、長い間続くことに。

それを見かねた国連が間に入り、「ユダヤ人とアラブ人で仲良く土地を分け合う」ことを提案。しかしフタを開けてみれば、ユダヤ人に有利な配分になっていました。そして、1948年にイスラエルが建国

アラブ人たちは狭いパレスチナ自治区(「ガザ地区」と「ヨルダン川の西岸」※上図参照)に追いやられます。これに怒った一部のアラブ人がテロを起こし、それにイスラエルが反発する…という負の連鎖が現在も続いています。

そんな状況を打開すべく掲げられていたのが「2国家共存」

この状況を改善するために掲げられていたのは、パレスチナに住むアラブ人にも国家をつくり、イスラエルと平和的に共存する「2国家共存」

過去にイスラエルもパレスチナ自治政府もこの考えに合意していましたが、結局、双方の根強い反対勢力の影響で、その後進展はありませんでした。

トランプ大統領は「2国家共存にこだわらない」

アメリカ政府もこれまでは「2国家共存」和平案を掲げていましたが、ここへ来てトランプ大統領は「2国家でも1国家でも、双方が望む方でいい」と方針転換ともとれる発言をします。

イスラエル・パレスチナ双方をまとめ、1つの民主国家として平等な権利を保障する国家をつくる「1国家案」の可能性があることも明らかにしました。

聖地「エルサレム」の扱いも和平のカギ

また、イスラエルとパレスチナとの和平には、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地である「エルサレム」をどうするか?という問題が存在しています。

イスラエル国民はイスラエルの首都をエルサレムと主張しており、パレスチナもエルサレムを譲れないと主張しているため、エルサレムを分割せずに、パレスチナ問題を解決する方法は、イスラエルとパレスチナが一体となった国家をつくるということに。

ただ、宗教問題や政治などの面からも「1国家案」は難しいのでは?という声も多くあがっています。

ここにきてこれまでの方針を覆し、中東和平に新しい風を吹かせつつあるトランプ大統領。今後の中東の動きに大きな影響を及ぼすかもしれません。

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