記事提供:messy

こんにちは!ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。お金一筋22年になる今年、私の著書が3月10日発売(予定)されます。タイトルは、『家計簿不要!お金がめぐる財布の使い方 財布の中に神棚を!』(永岡書店)。

女性向けのお金に対する心構えを一生懸命書きました。読者の皆さん、こちらもどうぞよろしくお願いします。

さて、今日はみんなの貯蓄額についてのデータを紹介したいと思います。「みんなどのくらい貯めてるの?」他人の懐具合というのは気になるものですよね。

私は毎年、「家計の金融行動に関する世論調査」という調査に注目しています。

金融広報中央委員会(愛称は「知るぽると」)という、政府や日本銀行等と協力して金融に関する広報活動をしている団体が調査しているもので、ホームページにはお金にまつわる基本的な知識からアドバイスまで紹介されていて、とても勉強になります。

年代別の貯蓄額の平均が知りたい!

この仕事をしていると、「みんなどのくらい貯めているの?平均的な貯蓄額は?」という質問にしばしば出くわします。

収入も家族構成も趣味もライフスタイルも何もかも違うのでそんなものを知っても意味がありませんよ!と言いたくもなるのですが、皆さんどうしても気になるようです。ということで、早速年代別の平均を発表しましょう。

20代 184万円
30代 395万円
40代 588万円
50代 1128万円
60代 1509万円

※「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成28年)」
金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

気になるというからなくなくお伝えするのですが、多くの方は落ち込むか、逆ギレの表情を浮かべます。これらの金額と同じくらい、あるいはこれ以上に貯めている人は少ないのです。

実は貯蓄ゼロの人が3割以上もいるというデータもあるくらいですから、このデータを見て納得いかない気持ちはよーくわかります。

平均よりもこっちのデータも見てほしい!

読者の中にも落ち込んだ方がいるかもしれません。でもちょっと待ってください!実はこの貯蓄額(金融資産保有額)のデータは「平均」なんです。

平均なんて当てにならない可能性もあると思いませんか?だって、0歳の赤ちゃん1000人と、100歳のお年寄り1000人がいたら、2000人の平均年齢は50歳ですよね。

人間が2000人もいるのに、実際に50歳の人なんか誰もいないじゃないですか!にもかかわらず、平均年齢は50歳。メチャメチャです。

そこで注目したいのが「中央値」というものです。これは、数字を少ない順に並べて順番に数えたときに、ちょうど真ん中位置する値のことです。

貯蓄額でいうなら、貯蓄ゼロの人から大富豪まで並べて、そのど真ん中の人というイメージで良いでしょう。

平均値の場合、極端に貯蓄の高い大富豪がいると、ぐんとその値は高くなってしまいますが(例えば、多くの人が100万円程度の貯蓄なのに、一人だけ100億円貯蓄していたら平均値は高くなってしまいますよね)、中央値の場合その心配はありません。

ということで、自分の貯蓄額が、ど真ん中(中央値)の人より上か下か、そんなことを考えながら見てみましょう。

20代 0円
30代 167万円
40代 200万円
50代 500万円
60代 650万円

※「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成28年)」
金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

いかがでしたか?平均よりもかなり現実的なデータという気がします。20代の0円はショッキングですが、これもこの国の現実なのです。

貯蓄の目標額、注意点、そして目的は?

今までまったくお金を貯めていなかった方で、目先の貯蓄の目標額をどうしても決めたいのであれば、とりあえず中央値を意識するという方法もあります。

ただし、20代は0円で良いということにはなりません。なぜなら、0円の人が30代になったら貯蓄額がいきなり中央値の167万円にはなりません。

同じことは各世代にいえることですが、特に40代は要注意です。40代の中央値200万円と、50代の中央値500万円には、なんと300万円の開きがあるのです。つまり、多くの人は40代で貯蓄を増やすということ。差が付くのは40代なのです。

中央値より上にいけそうな貯蓄力のある人は、漠然と貯蓄するスタイルはさっさと卒業しましょう。何のために貯めるのか、「目的」を考えてみてください。そして、果たして自分にお金を貯める必要があるのかも考えてみてください。

貯蓄が趣味というなら良いのですが、単に貯めるだけのマネーライフを過ごしていると、いつまでたっても貯蓄が足りないような気持ちになります。

終わらない貯蓄の旅が幸せだと思う人はそういないでしょうし、そんなことをしていたら、一生節約の日々になってしまいそうです。

目的として参考になるのは、多くの日本人の人生の3大資金が「教育」「住宅」「老後」だということ。貯蓄がけっこう多い方は、3大資金を計画的にコツコツ作って、それ以外のお金は自分の楽しみなどにしっかり使ってほしいです。

私がいつも頭を悩ませているのは、貯めるべき人が何もせずサッパリで、日本の消費を動かしてほしいような方が目的を失った貯蓄スパイラルにハマっていることです。さて、皆さんはどっち?

川部紀子

1973年北海道生まれ。ファイナンシャルプランナー(CFP(R)1級FP技能士)・社会保険労務士。大手生命保険会社のセールスレディとして8年間勤務。

その間、父ががんに罹り障害者の母を残し他界。親友3人といとこも他界。自身もがんの疑いで入院。母の介護認定を機に27歳にしてバリアフリーマンションを購入。生死とお金に翻弄される20代を過ごし、生きるためのお金と知識の必要性を痛感する。

保険以外の知識も広めるべくFPとして30歳で起業。後に社労士資格も取得し、現在「FP・社労士事務所川部商店」代表。

お金に関するキャリアは20年を超えた。セミナーに力を入れており講師依頼は年間約200回。受講者も3万人超。テレビ、ラジオ、新聞等メディア出演も多数。

twitter:@kawabenoriko
サイト:FP・社労士事務所 川部商店 川部紀子】

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