ホワイトハウスで初の日米首脳会談

長谷川豊です。

日本の安倍晋三首相とトランプ米大統領が初めての首脳会談を行いました。他にそこまで大きなニュースがなかったせいもあり、先週のニュースはそればかりでしたね。

さて、その首脳会談、相変わらず事前に新聞やテレビは煽り続けていましたね。経済面や安全保障面でのアメリカ側からの「要求」があるのではないか!?その時、日本はいったいどうするのかぁ!?

…でも結果を見て頂ければご覧の通りで、会談後はともにゴルフもするなど親密ぶりをアピールする普通の…いやむしろ上出来の訪米となりました。

なんでこんなズレが生じるのかって話ですね。ここに注目することはとても多くの日本人にとって意義のあることです。

産経新聞の取材内容が素晴らしい

この裏話をかなり突っ込んで書いているのがさすがの産経新聞。

面白くない他の新聞などは「産経は安倍の御用メディア」などとレッテル貼りをしていますが、そもそも取材対象者に食い込み、いい関係を築き上げて「そこに何があったのか」をしっかりと報じるのはメディアの1丁目1番地です。

それを忘れて「政権の批判している俺、かっけー」に陥っているメディアも少なくないのですが、そんなものは国民や読者・視聴者が判断すればいいだけなのです。メディアの仕事とは、そもそも「事実を端的に伝える」ことです。これを間違ってしまってはメディアの振りをした、ただの悪口機関になってしまいます。

で、興味深く読んだのがこちらの記事。非常によく突っこめています。良記事。

いい部分は、今回の日米首脳会談を受けての記事だけではなく、去年11月の電話会談や今年1月の電話会談の話を丁寧に取材し、安倍総理とトランプ氏がどのようなエピソードとともに関係を築いていっているかをしっかりとルポできている点です。

例えば、他誌やテレビメディアでは「今回の対談は終始穏やかで温和なムードで進んで…」と伝えているわけですが、この記事を読むと、去年11月に安倍総理が他国に一歩先駆けて先手を打っている様子が描かれています。

昨年11月の米ニューヨークのトランプタワーでの初会談で、軽くゴルフ談議をした後、安倍はこう切り出した。

「実はあなたと私には共通点がある」

怪訝な顔をするトランプを横目に安倍は続けた。

「あなたはニューヨーク・タイムズ(NYT)に徹底的にたたかれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的にたたかれた。だが、私は勝った…」

これを聞いたトランプは右手の親指を突き立ててこう言った。

「俺も勝った!」

トランプの警戒心はここで吹っ飛んだと思われる。トランプタワーでの初会談は90分間に及んだ。安倍は、中国の軍事的な脅威と経済的な危うさ、そして日米同盟の重要性をとうとうと説き、トランプは真剣な表情で聞き続けた。

出典 http://www.sankei.com

朝日新聞や毎日新聞と戦い続けてきた安倍総理ならではの懐柔策。トランプタワー内での会談の裏話エピソードで、この会話をもって、二人の距離がぐっと縮まっていることが伺えますよね。素晴らしい取材内容です。

朝日新聞やニューヨークタイムズはとことんリベラル…という立場を隠れ蓑にした「とにかく政権に文句言ってりゃいいや新聞」に成り下がっている側面があります。朝日新聞は最近になってやっとマシになったというかバランスを取れる記事を書き始めたのですが、逆に毎日新聞や東京新聞の暴走が止まりません。誰か止めてあげればいいのに。

話を戻しますが、表面上だけを見て不安を煽り、トランプ大統領が

「何か言ってくるぞ~!」
「無理難題を要求してくるぞ~!」

と叫んでいれば、きっと視聴率は取れることでしょう。しかし、こうやって入念な取材を重ね、去年の11月にさかのぼって二人の関係性を報じることは、まさに正々堂々とした報道姿勢で好感が持てます。

きっと、産経新聞の記者たちは、今回の訪米は親密に行われることを予想していたことでしょう。そして、かねてより取材していた内容をこのタイミングで出したと思われます。

そもそもトランプはテレビ司会も務める常識人

アメリカの4大ネットワークの一つNBCで「Apprentice(アプレンティス)」というリアリティーショーがありました。とても人気のあった番組で、日本では少しだけ「マネーの虎」をイメージさせる番組なのですが、その番組で「ホスト(司会者)」を担当していたのがトランプ氏です。

私がニューヨークに渡った2010年は「Apprentice」の第10シーズンが始まっていて、なんでも「第6シーズン以来の一般人の参加者のみで行われる」という触れ込みで、随分話題になっていました。私も見てみたのですが…そもそもあまりにビジネス用語が飛び交い、まだ生活も安定していなかった時期でもあったので2回目は見ませんでした。ただ、アメリカでのトランプ人気と司会力は肌で感じることができました。

トランプ氏は「人の心をつかむ術」にとても長けている人物なのでしょう。彼の「君はクビだ!(You're Fired!) 」と宣告するシーンは、アメリカでは知らない人はいない有名な決め台詞です。短く分かりやすい言葉で聴衆の心を揺さぶるのが得意なのでしょう。

多くの日本のメディアは必死になって煽っていますが、トランプはただの危険人物では絶対にありません。少なくとも実力があり、天性のセンスがあるからあれだけアメリカ人に支持され、政治経験のない大統領となったわけです。我々日本人がするべきことは評論家ぶって知りもしないトランプ氏を評論することではなく、まずはアメリカ人が選んだトップリーダーを一定のリスペクトを持ちながら…まずは見守ることではないでしょうか。

トランプ氏の戦い方や意見の発信の仕方は日本の政治家も学べる部分はとても多い気がします。あのようになれと言っているわけではないですが、一定の敵を作ってでも、まず自分の主張とやりたいことをしっかりと話す。その上で理解してくれた人だけにでも投票してもらう。

選挙の前だけ作り笑顔で玉虫色の話をしている政治家は、もうそろそろ日本の政治シーンには必要ない気がしているのは私だけでしょうか?


(日本維新の会/千葉第1選挙区支部長 長谷川豊)

この記事を書いたユーザー

長谷川 豊 このユーザーの他の記事を見る

モノ申すフリーアナウンサーとして、テレビ・雑誌・講演と幅広い分野で活躍中。特に多くの取材経験からニュースを多角的な視点で見る文章に定評がある。現在は執筆や講演会など多方面で活躍中。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • テレビ
  • コラム
  • ニュース

権利侵害申告はこちら