昨年の2月、1枚の写真が世界中に衝撃を与えました。その写真に写っていたのは、ナイジェリアで保護された一人の男の子の姿。

この写真は、デンマークの非営利団体DINNødhjælp が公開したもの。この男の子は、両親に捨てられて数か月間もの間、路上で生活していた為に餓死寸前の状態でした。その体は痩せ細り、とても2歳には見えません。

この男の子が両親に捨てられたのは、現地で信じられていた迷信が原因でした。ナイジェリアでは、未だ魔女狩りの文化が残っており、この男の子は「この子はウィッチ(黒魔術師)だ」と決めつけられ、捨てられてしまったのです。

ウイッチとして捨てらえた子供を、助けてくれる大人は誰もいません。何の罪もない小さな命が、邪悪な存在として村人からも追放されてしまうというこの状況は、あまりにショッキングなものでした、

DINNødhjælp創立者であるアンジャ・リングレン・ローベンさんは、その姿を初めて見た時のことを「助かるかどうか、とても不安だった。そしてもしそうなってしまったら、彼は愛というものを知らないままその生涯を終えることになってしまうことが、とてもショックだった」とFacebookに綴っています。

出典https://www.fahttps://www.facebook.com/nrknyheter/videos/10154526525881715/cebook.com/nrknyheter/videos/10154526525881715/

2016年1月30日に保護され、その後公開されたこの写真は世界中に拡散され、数々の海外メディアで取り上げられました。そして保護された男の子はHope(希望)と名付けられ、保護施設のスタッフのケアの元、奇跡的な回復を見せました。

あれから1年。DINNødhjælpが現在のHopeくんの写真を公開しました。その写真がこちらです。

あの時と同じようにスタッフの手から水を飲ませてもらうHopeくん。その姿はまるで別人のよう!ちょっとふっくらとしたその姿は、とても健康そうです。

DINNødhjælpのFacebookには、楽しそうにダンスを踊るHopeくんの動画もアップされました。赤いズボンの子がHope君。なんとも気持よさそうに音楽に乗っています。

アンじゃさんは昨年、Huffington Postイギリスのインタビューでナイジェリアでのことを語っています。

「ナイジェリアでは、普通の幼い子供たちが、魔女や黒魔術師だと責められ、拷問を受け、殴られ、死にかけてしまっている現状を見ました。それはとても野蛮で恐ろしい事です」

「大きな問題は、まだ魔女が存在する信じている人がいることです。Hopeの写真が世界中のメディアで紹介されてから、多くの寄付がありました。私たちは、その寄付で古い迷信を信じる人たちから、子供たちを救うために孤児院を作りました。将来的には、もっと多くの子供達を救いだすつもりです」

ナイジェリアでは、2010年にいわゆる“魔女狩り”は違法であるという法律ができました。しかし、その法律はこの古い風習をやめさせる事も、抑制する事も出来ていないのが現状です。

Hopeくんの現在の写真を公開すると、「こんなに大きくなって!元気そうでよかった」「本当に美しい光景、素敵な写真です」「団体の皆さんの活動に感動します」など、安堵と称賛の声が数多く寄せられました。

Hpoeくんは、今週から学校に通うことになったそうです。辛かった時間を取り戻すように、新しい人生を着々と歩むHopeくん。一方、ナイジェリアでは、未だ古く理不尽な言い伝えや伝説により苦しむ子供がいるのも事実。民族としての文化や宗教の問題が絡むため、解決は簡単ではないとはいえ、一刻も早くこのような苦しみを味わう子どもがいなくなる日が来る事を祈らずにはいられません。

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