米・テキサス州ヒューストンで日本時間2月6日午前にキックオフされた、アメリカ最大のスポーツイベント、アメリカンフットボール(NFL)の年間王座決定戦・スーパーボウル。

毎年注目されるハーフタイムショーには、昨年の国家斉唱に続きレディー・ガガが登場。2年連続での出演となりました。昨年の国家斉唱の時には、「歴代トップと言われるホイットニー・ヒューストンの歌声に劣らない」「いや歴代No.1はガガだ」と大絶賛。

今回のハーフタイムショーのパフォーマンスに寄せる期待が、全米のみならず世界中で高まる中、期待を裏切らない最高のパフォーマンスで魅了してくれました。

79mの高さからの美しく力強い歌声

NRGスタジアムの天井の一部が開くと、高さ79mの屋根の上には、なんと美しい夜空と夜景を背景に立つレディー・ガガの姿が!

派手なヴェルサーチの衣装に身を包み、300機のドローンが周りを飛び模様を作り上げる中で、アメリカの愛国歌『God Bless America』の一部、そして『This Land Is Your Land(わが祖国)』の一部を歌いあげます。

『This Land is Your Land (わが祖国)』から歌ったのは「この国は、あなたの国。そして私の国。この国はすべての人のもの」という部分。

そして歌い終わると、米国の公式行事で暗誦されることが多い『忠誠の誓い』の一節をを引用して私たちは、神の下にいるひとつの国家。自由と正義の名において、すべての人を分かつことはできない』と言うと、そのまま屋根の上からスタジアムの中へダイブ!

ワイヤーアクションでまるで蜘蛛のように動きながら、大観衆の待つスタジアムのステージへ。衝撃的なオープニングに、会場のボルテージは一気にマックス状態になりました。

パフォーマンスで伝えたかったメッセージ

大統領選挙が終わった時には、トランプタワーの前で「Love trumps hate(愛は憎しみに勝る)」と書かれたボードを掲げ、静かで強い抗議活動を行ったレディー・ガガ。

この行動から、パフォーマンスの中でトランプ大統領に対する政治的なメッセージを発するのではないかという事前の噂がありましたが、これに対しガガは2日に行われた記者会見でハーフタイムショーで何か発言するとしたら、それは今までのキャリアの中で、ずっと私が訴え続けてきたことだけよ」と語っていました。

ガガがずっと、これまでのパフォーマンスの中で訴え続けてきたこと。それは、愛、共感、多様性の尊重、平等の心…

奇しくもそのメッセージは、トランプ大統領の政策に対する抗議と感じ取る人が多いという現状に、複雑化しているアメリカという国の混沌を見る気がします。

ガガの曲の中でも、多様性へのメッセージ色の強い『Born This Way」では、一文無しでも成功者でも、肌の色が何色でも、ゲイでもストレートでも、バイセクシャルでもレズビアンでも、その生き方は間違っていない、生き抜くために生まれてきた、と力強く歌いあげたガガ。

「これは抗議のメッセージだ」と報道するメディアも少なくありません。しかし伝えたいのは、誰かを責めることではなく、誰かを愛すること。抗議ではなく、愛すること、共感すること、それは何もよりも強いというメッセージを伝えること。

『Just Dance』では、客席に降りて観客をしっかりと抱きしめるシーンもありました。

パフォーマンスの前に公開したメッセージ

実は、ガガはこのパフォーマンスの数時間前に、自身のインスタグラムで次のようなメッセージを公開していました。

『ハーフタイムショーでのパフォーマンスは、その一瞬一瞬全てを、愛、多様性、思いやり、そしてファンのみんなの熱気に捧げます。

自分は誰からも必要とされてないと感じている子供、受け入れ認められる事が難しいと感じている大人、このショーはあなた達のためのものです。

私たちからのメッセージを、どうぞ聴いてください。そしてこれは、あなた達のステージでもあるのです』

これまでも、10代の頃のレイプ被害でPTSDに苦しんでいること、摂食障害やうつ病を患った体験などを語ってきているレディー・ガガ。そんな彼女だからこそ、居場所を失っていると感じる人々への思いは人一倍強いものがあるのでしょう。

息もつかせぬ圧巻の13分のパフォーマンス。演出、歌、ダンス、ピアノ演奏で歌いあげるバラード、私たちは様々な表情を見せるレディー・ガガから目が離せないまま、ラストは『Bad Romance』を大迫力の演出で魅せると、マイクを放り捨て再び彼女は消えて行きました。

このパフォーマンスを通じて、多くの人々の心にメッセージが届いたようです。

アリアナ・グランデ「歌声、力強さ、そして美しいエナジー! 何もかもとってもすばらしいわ」

リタ・オラ「おめでとうレディー・ガガ!!最高よ! 生きててよかった!」

コール・レッドフォード「小さな町でカムアウトできずにいるゲイの子がこのパフォーマンスを観たであろう。『自分はこういう風に生まれた』と堂々と歌う姿がスタジアムの大歓声に包まれる光景を。それはとても大切なこと」

ブルーノ・マーズ「ほんと、最高!!!」

ヒラリー・クリントン「1億人のスーパーボウルファンの一人として、レディー・ガガが私たちすべてに送ってくれたメッセージに心を打たれました」

レディー・ガガのこの日の素晴らしいパフォーマンスは、NFLの公式SNSや公式YouTubeで見ることが出来ます。できたら大きな画面で、部屋の明かりを消し、最高の13分間を堪能してみて下さい。

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