どうも、自分がやりたい仕事のはずなのにいつの間にか仕事に追われてる系ライターのUです。仕事が忙しいのはありがたいことですが、最近、徹夜続きで非常に疲れています…。

今日も古本屋で適当に一冊買って、行きつけの銭湯へ。風呂上がりにシュワっとするやつを片手に購入してきた古本を読んでいると、その本の中にこんな記述を発見しました。

朝日新聞東京本社の「地下一階にはジムと大浴場〜九階にはレインボーブリッジが見える浴場が−−」

出典(TOKYO事件・芸能MAP/ネスコ編より)。

「仕事終わりに銭湯に寄って」どころか、会社の中にお風呂があるなんてうらやましすぎる!

しかし、企業の中にある浴場って、どんな浴場なのでしょうか。朝日新聞東京本社の浴場をネットで検索してみても全く出てきません。

まさに、東京に最後に残った秘湯!風呂好きとしては、気になるところです…。

ということで、朝日新聞東京本社の広報さんに「お風呂を見せて下さい!できれば入らせて下さい!」とお願いしてみたところ、快くOKをしていただけました。もちろん取材という名目の特例ですので浴場マニアの皆様、悪しからず。

朝日新聞本社の関係者しか入れないレアな浴場に潜入

早速、やってきたのは都営大江戸線の築地市場駅。駅から出るとすぐに見えてくる茶色いビルこそが朝日新聞東京本社です。

お出迎えいただいたのは広報部(当時)の川瀬慶子さんを中心に、朝日新聞東京本社ビルの管理を担当されている業務部の赤羽諭さんなど、総勢5名。お風呂に入らせてもらいに来ただけなのに、こんなに多くの方に御対応いただくと本当に恐縮です…。

疲れた記者を癒やす為だけではない。地下に大浴場がある理由とは…

まずは地下2階の大浴場からご案内いただけるということで、エレベーターに乗って地下へ。エレベーターのドアが開くと、眼前には新聞印刷用の巨大な輪転機が!撮影禁止のため画像はありませんが、とにかくその大きさは驚異的です。

赤羽さん地下に大浴場と輪転機があることは、実は関係があるんです。こちらの輪転機を回して新聞を印刷しているのですが、作業をしているとどうしても身体がインクまみれになってしまう。

そこで作の担当者に仕事終わりにさっぱりしてもらうために輪転機のそばに大浴場があるんです。ですから、この社屋が建てられた当時から大浴場もあり、印刷業務の担当者は仕事終わりにここでインクを落として帰社するんですよ」

なるほど!仕事に疲れた記者さんたちを癒すために作ったわけではないんですね!

やってきたのは、地下2階にある大浴場の男湯。開放感あふれる浴場はカランも十分にあり、お風呂自体も2槽とかなり広めです。

川瀬さん「実際は印刷の製作業務の担当者以外も業務が終わったあとなどに入っているみたいですけどね。この地下の大浴場は24時間稼働している循環型で、朝刊の入稿が終わった深夜なども入れますので。ちなみに地下2階には社員が使えるジムもあるので、そこでかいた汗を流しに大浴場を利用する方も多いんですよ」

フィットネスジムにはバーベルやランニングマシン、バランスボールなども置いてあり、トレーナーも常駐。さらに地下2階にはマッサージの施術室もあり、申し込めば1回1000円で40分程度の指圧をしてもらえるんだとか。社員への福利厚生がすごすぎます!

また、朝日新聞社では朝から14時前後までで夕刊を作り16時ころから朝刊の製作に入って、できあがるのは夜中の2時前後とのこと。365日24時間を通して、会社から人がいなくなることはなく、色んな時間帯で働いている人がいるからこそ、社食なども以前は午前0時まで営業していたそうです。

赤羽さん「このお風呂、実はかなり深くって、お尻を浴槽までつけてしまうと溺れてしまうんです(笑)。ですから入るときには、みなさん、中腰で入っていますね」

真実か定かではありませんが、仕事終わりにお風呂で寝てしまわないように浴槽が深めに作られているのかもしれない…とのことでした。

川瀬さん「広報部にはこのお風呂が大好きな者もいて、ほとんど毎日仕事終わりに利用しているみたいです。社員ならば誰でも利用可能なので、そういった常連も多いようですね」

使いたくなる気持ち、よ〜く分かります!

赤羽さん「また、お見せすることはできないのですが、男湯に隣接して女湯もありますよ。こちらは男湯よりも利用者が少ないようですが。もしかしたら本当の意味での、秘湯はそちらかもしれませんね」

仮眠が取れる宿直スペースも

お次はレインボーブリッジが見えると噂の9階のお風呂へ。エレベーターで案内された先は、どことなく薄暗い雰囲気。

川瀬さん「もう一つの浴場がある9階は仮眠が取れる宿直スペースになっています。一応、こちらは200人以上が同時に宿泊できるようになっているんですよ」

そんな9階は通路に沿ってビジネスホテルのような個室やカプセルホテルのような造りの部屋がズラリ!

川瀬さん「テレビとFAXのある個室は社会部専用ですね。なにか一大事があったときに、すぐにテレビをつけて状況を確認したり、FAXで記事を受け取れるようになっています。今ではスマホに情報が来るほうが早いかもしれませんが、往事の名残ですね」

赤羽さん「ちなみに9階のお風呂は、このフロアに宿泊しないと入れません。それこそ、夜中に印刷が終わる製作スタッフや事件を追って家に帰れない記者などが、この宿直スペースを利用することになっています。宿直スペースはきちんと上長の確認などを取った上で申請をしないと利用できないので、社員の中でも利用したことのない人も多いんですよ」

では、なおさらレアな秘湯というワケですね。案内されていった先にあった浴場は地下のものよりは、いくらか小さいお風呂が。

築地と豊洲を見下ろすことができるとウワサの秘湯へ

川瀬さん「こちらは地下のものと違って夜の21時から朝の9時までと利用時間が決まっています。眺めがいいので朝焼けが美しい朝方を狙って、お風呂に入りにくる社員もいるそうですよ」

川瀬さんがおっしゃる通り、抜群の眺望!眼下にはせわしなく人が行き来する築地市場、右側に目を移すと遠くにお台場などの臨海副都心、その手前にはレインボーブリッジなども!

たしかに夜は夜景、朝方は朝焼けが楽しめそうな絶景です。

赤羽さん「こちらのお風呂、許可を取っているのでどうぞお入り下さい。お湯の温度なども調整いただいていいですよ」

え!?入っていんですか?

…それでは、遠慮なく!川瀬さんなどに一時退場いただき、ばばっと服を脱いでお風呂へGO!!

ざんぶりと湯船につかってみるとお風呂の温度は40℃前後といったところ。長湯をするにはちょうどイイ温度ですが、さすがに取材なのでそんなに長くつかるわけにはいきません。9階の浴場自体は一般的な銭湯などと同じく水道水の掛け流しなのですが、やや柔らかめの水質で肌当たりも良さそうです。

湯船につかりながら窓からの景色を改めて眺めると、昨今、移転問題で話題になっている築地市場が見えます。フォークリフトやターレが発する機械音や人の喧噪が聞こえてきて、ある種の人間の猥雑さを感じずにいられません。

さらに、その先には架けられたはいいけど封鎖されっ放しの築地大橋や月島の高層マンション群が見えるので、方向的には築地市場と豊洲新市場を一直線に見ることができる位置にあります。

豊洲の新市場への移転は延期となったそうですが、こんなに多くの人や物で溢れている築地市場を移転させることが果たして可能なのかという気にもなってきます。このお風呂に入る新聞記者さんたちも、きっとこの眺望を見つめながら、あれこれと想いを巡らせていることなのでしょう。

…しかし、いい湯だな〜。

朝日新聞社の社内浴場は、日々の仕事に追われる新聞社の方々が一息つける癒しの空間となっていました。

ちなみにお風呂にはもちろん入ることが出来ませんが、朝日新聞東京本社は小学4年生以上ならば、月曜から金曜(祝祭日、年末年始を除く)の平日に見学が可能となっています。予約が必須なので、詳しくは朝日新聞社のHPをご覧下さい。

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