記事提供:AbemaTIMES

「男性保育士にうちの娘の着替えをさせないで」。保育の現場に寄せられる、女児の保護者から着替えや排泄に男性保育士が関わらないようにしてほしいといった要望が通ってきたことに対する千葉市長の問題提起が議論を呼んでいる。

今月19日、千葉市の熊谷俊人市長(38)がツイッターに「女性なら社会問題になる事案です」と訴え、「千葉市は男性保育士活躍推進プランを策定しました」と投稿した。

熊谷市長はツイッターで男性保育士の現状を伝えるとともに、業務の幅を広げようと策定した市のプランを周知しようとした。一連の投稿には4800回以上のリツイートされ、議論を巻き起こした。

熊谷市長は「多くの方に関心を持っていただき、感謝しています。男性保育士への理解や応援が多数で有難い気持ちになりました。一方、不安や警戒心を持つ方も少なくないことが改めてわかりました。その気持ちに寄り添い、相互チェック体制など、不祥事を防止する対策を今まで同様に取り組んでいく」とコメントした。

男女共同参画や性別役割分業の問題に詳しい、武蔵大学助教の田中俊之氏は「この問題は丁寧に2つに分けて論じたほうが良い」と話す。

田中助教は、まず「保育士さんは女性の仕事だというイメージがあること自体、少しおかしい」と指摘。

男性と女性で生き方が2つに分かれてしまっている現状が背景にあると話し、今回の「男性保育士活躍推進プラン」のように、「男女平等」や性別にとらわれない生き方を推進していこうという意見を批判するのは難しいとする。

だが、考えなければならないもう一つの問題は“性”の問題だ。男性保育士が女児の着替えを行うことが嫌だと感じる保護者がいるように、男性トイレに女性清掃員が、女性トイレに男性清掃員がいることに対し何にも感じない人もいるし、嫌だと思う人もいる。

田中助教は「男女平等の問題と、性の問題は分けて考える必要がある」として「敏感な問題を理解してもらい、安心感を得るためには、男性保育士の仕事を見てもらうということが大事ではないか」とした。

現在、千葉市では700人の保育士の中で男性は50人と、全体の7%にとどまっているのが現状だ。

田中助教は「男性保育士の数が女性保育士に比べて圧倒的に少ないのも、偏見を助長する要因のひとつ。小さい子どものお世話をするのは女性の役割で、女性は性的な目で見ないだろうという安心感もある。そういうイメージが日本では強い」と話した。

保育や看護の現場では、その業務においてもある種の偏見に基づいた男女差が見られるという。

保育士の場合は「力仕事や運動のコーチ役を任されやすい」「仕事が雑と思われる」、看護師の場合は「女性患者の下の世話を断られる」といったような事例だ。

一方、男性の産婦人科医について“性の問題”が取り沙汰されることはあまりない。

田中助教は「医師は社会的な地位や、“そういう目では見ないだろう”という安心感があるのかもしれない。だが、保育士もプロフェッショナルには変わりない」と指摘、「男性で丁寧な人もいれば、女性で雑な人もいる。そのひと個人を評価する仕組みをしっかり作らなければいけない。それが実現した時、果たして保育士という職業でこれほど男女の比率が偏るだろうか」と疑問を投げかけた。

出典 YouTube

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