昨年3月、こんなニュースがワイドショーを騒がせたのをご存じだろうか。それは、自称モデルの女性(当時27歳)が、当時、愛人関係にあった資産家男性(当時74歳)の自宅より現金と貴金属6000万円分を盗んで逮捕された、というもの。

ワイドショー的にどこがニュースかと言えばもちろん、74歳にして27歳の愛人とよろしくやっていた男性が存在したこと。その男性こそ、野崎幸助氏。『紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男(講談社+α文庫)』(講談社)の著者である。

野崎氏がこれまでに性的な関係を持った女性は、なんと4000人以上だという。まさに、歩く性欲だ。それだけではない。一回ベッドを共にすれば、女性に渡すプレゼント代(ここ、大事)は30万、40万が当たり前。お金持ちなのである。

なぜプレゼント代なのか、ここに野崎氏のセックスナンパ哲学の一端がある。

野崎氏がターゲットにする女性は「20代、グラマラスボディ」と徹底しているそうで、しかもCA職や高級クラブホステスほか、いわゆる高嶺の花を口説き落とすことに生涯をかけているのだ。

そんなタカビーな女性を「30万で俺と寝ない?」などと口説くのは、彼女たちのプライドの高さを知らないアホのすることで、野崎氏は違う。まずは食事に誘い、そしてこうのたまうのだ。

「食事のお礼にブランド物のバッグでもプレゼントしたいのだけど、明日は朝から僕も忙しい。だから悪いけどキミが自分で買ってくれますか。30万あればいいかな?」

こうした、参考にしたくてもできない野崎流ナンパ・テクもちりばめられた本書だが、多くのページを割いて、中卒の野崎氏が資産家になるまでの、立身出世の紆余曲折が詳細に書かれている。

それによれば、野崎氏が資産家になる足がかりを作ったのは、20代の頃にひとりで始めた「コンドームの訪問販売」だった。コンドームが買いにくかった当時、地元の和歌山県を中心に、農家へターゲットを絞ってコンドームを売り歩いたのだ。

訪問先の相手は、40代50代の主婦がほとんどで、しかも、あろうことか、実演販売(=その場でセックス)の依頼が相次いだそうだ。

それがいかに苦行だったかを、例をあげて記す野崎氏だが、苦労の甲斐もあってコンドーム販売事業は成功。その儲けを元手に金主(金融業者に資金を出資する人)となったあたりから、野崎氏の人生は上昇気流に乗り始める。

また、自身が経営したサラ金のお客さんのエピソードも、いろんなドラマがあって興味深い。

こうして経済的に余裕が生まれたことで、30代以降、野崎氏は人生の目標であり夢である「美しい女性(20代・グラマラス)とセックスをすること」を実現させていく。

もちろん、成功の裏には多くの悔し涙がある。それはビジネスもナンパも同じだ。本書で明かされる、野崎氏のビジネスとナンパにおける成功談、そして失敗談。何を学ぶかは読む人それぞれだが、誰もが学ぶべき点がひとつあるだろう。

それは人生の目標に到達したら、それを思う存分、末永く、味わい、楽しむということである。本書の巻末に記された野崎氏の言葉を贈ろう。

どんな目標でもいい、目標をもって本気でやれば年齢なんて関係ありませんし、いつかその目標は叶うはずです。

好みの女性とエッチしたい──。その一念だけでここまで来た私が言うのですから間違いありません。

出典『紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男(講談社+α文庫)』

権利侵害申告はこちら