1986年、オレゴン州ユージーンで看護師をしていたサンドラは終末期の患者が7人を受け持っていました。

それは、冷たい雨が降りしきる雨の夜のことでした。

サンドラさんが夜の巡回を始めた時、一番最初に確認に行った終末期の年配男性が、とてもか細い声でサンドラさんに「一緒にいてもらえませんか?」と言ってきました。

彼はかなり年老いていて、かなり弱々しく、かなり不安そうでした。

サンドラさんは、「もちろんいいですよ!他の患者さんをチェックしたらすぐに戻ってきますから、ちょっと待っててくださいね。」と言って巡回を続けました。

サンドラさんは、他の6人の終末期の患者たちの脈拍をチェックしたり点滴薬を取り替えたり、トイレ補助をしたり、すべての巡回を終えるのに1時間半かかってしまいました。

そしてあの男性患者の所に戻ったサンドラさんが最初に目にしたのは、ベッドの端から垂れ下がっていた男性の冷たくなった青白い手でした。

既に彼は息を引き取っていたのです。

この男性は多臓器不全でした。

この男性がいずれ死ぬのは避けられない運命だったのですが、サンドラさんは”一緒にいてほしい”という彼の人生最期の願いを聞き入れてあげられなかったことをとても後悔しました。

独りぼっちでで死なせてしまったことを、彼女はとても後悔したのです。

その記憶が、サンドラさんにはずっと消せなかったそうです。彼女の後悔の記憶として、頭から離れなかったそうです。

サンドラさんはその夜以来、病院の仲間たちと話し合い、身寄りのない死間際の患者さんたちに、交代でずっと付き添うようになりました。

やがてサンドラさんは、本格的にボランティア団体「No One Dies Alone(誰も独りぼっちで死なせない)」を結成しました。「No one die alone」が正式に稼働し始めたのは、2001年11月からのことでした。

この活動に参加しているボランティアの人々の動機は様々です。

ボランティア活動を行っている心臓カテーテル検査室の看護師の1人は、ハイテク環境とケアにもかかわらず、多くの人たちが独りぼっちで死亡しているのを何度も見てきました。そのため、彼はもう一度 、”初心にかえるため"にこの活動に参加したそうです。

ボランティア登録には様々な条件をクリアしなければなりませんが、看護師だけではなく、大工、行政責任者、警備員、秘書、料理人など様々な職業の人たちが参加しているそうです。

ボランティアの多くの人たちが、患者と最期の瞬間を共有できたことに対する感動があると述べています。

基本的にこのボランティアは48~72時間以内に死亡するかもしれないとされた付き添いが誰もいない患者さんに行われるそうです。ボランティアたちは自分が付き添いができる時間帯をインターネットで登録しておくそうです。その条件は2時間以上付き添いが可能であること。ボランティアは特別なバッチをつけ、患者の手を握ってベッドの傍で付き添います。彼らのサービスは無償です。

ボランティア登録する際には、結核検査、身元調査などが行われ、最終的に付き添った患者たちに対する秘密厳守の書類に署名が求められるということです。

参考資料

これはなかなかできないことでもあり、そしてとても素晴らしい活動ではないでしょうか。

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