駅前や商店街などでよく見かける信用金庫。実際に利用している人はあまりいないかもしれない。それどころか、「信用金庫って何してるところ?」という意見も少なくないだろう。

信用金庫は銀行と同様、れっきとした金融機関だ。銀行と異なるのは、営業地域が限定されていることと、中小企業や個人のための専門金融機関ということ。

要は地域に根ざした庶民のための金融機関なのである。

貯金口座をつくろうと思ったとき、真っ先に思い浮かぶのはメガバンクや郵貯という人が大半ではないだろうか。しかし、ここで信金を選ぶという選択肢もぜひ考えてもらいたいのである。

『年収300万円でもお金の心配がなくなるたった1つの方法』(菅井敏之/KADOKAWA)によると、信金こそまさに庶民がお付き合いすべき金融機関だったということがわかる。

たとえば銀行に自分の担当者がいる、なんて普通の人は考えもしないだろう。しかし信金では望めば普通の人にも担当者がついてくれるのだ。

ではどうすれば担当者を作れるのか。

簡単な話、口座を作る際、「今後もお付き合いのできる担当者をつけてほしい」とお願いするだけ。その後はお金を預けるときに、担当者を介するようにすればよいのである。お金を預けるといっても、高額である必要はない。

たとえば月々数万円でもいいし、ボーナス月のみ数万円を預けるだけでもいい。要は定期的に担当者と顔を合わせる状況をつくりさえすればいいのだ。

これは信金が地域に根ざした金融機関だからこそできる裏ワザ。大企業や大金持ちとの付き合いが中心で、普通の人など相手にしてくれないメガバンクとは違い、信金はまさに我々のための金融機関なのである。

さて、担当者をつくることで得られるメリットはなんだろうか。

オトクな金融商品の情報を教えてくれる、とは誰しも思いつくことかもしれない。または、自分の預貯金に関する相談や、資産の運用方法の相談ができる、というのも予想できる。

確かにそれらも担当者がいることのメリットかもしれないが、むしろ信金と付き合うことで得られる情報は、それ以外のところにある。

ここで思い出してほしいのが、信金が地域に根ざした金融機関ということ。つまり、その地域で事業を行っている業者と密な付き合いをしているのが信金なのだ。

たとえば家のリフォームを考えているとしよう。そのとき、普通は大手のリフォーム会社に…、と思いがちだが、実際のリフォーム作業はそれぞれの地域の工務店が下請けしている。

元請け会社がリフォーム代金の3割くらいを抜いて、地元の工務店に任せているのが現状なのだ。

ということは、地元の腕のいい工務店を知ることができれば、大手リフォーム会社と同じクオリティのリフォームをより安い料金で依頼できる可能性があるということ。

地元の金融機関の取引先であれば、値段の高い低いは別にしても、少なくともぼったくりをするような業者ではないだろう。リフォーム業者を選ぶ際にも、信金の力を利用して、信頼のおける工務店を選ぶことができるというわけだ。

このほか、司法書士や税理士、弁護士といった職業の人たちともつながりを持っているのが信金の特質。そのため、法律や税金などに関する困りごとがあれば、何かしらの対策案をアドバイスしてくれる確率が高いとみていい。

さらに困りごとだけでなく、ビジネスを始める場合にも、仕入れ先や潜在的な客先を紹介してくれるかもしれない。これはビジネスマッチングと言われているもので、信金をはじめとした金融機関が普段から積極的に行っていることだ。

なぜ信金がそんなことをしているかというと、金利で差をつけることができない今、金融機関はどこも顧客が抱える課題を解決することで顧客を引き付け、ビジネスにつなげていこうと考えるようになっている。

特にメガバンクよりも高金利を付けないと経営を維持することができない信金は、生き残りに必死なのだ。

意外と知られていない、信金の魅力。これを機にお付き合いを考えてみるのはいかがだろうか。

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