お正月休みで、帰省や旅行など荷物も大きくなりがちな時期。キャリーバックを使っている方も多いと思います。とても便利なキャリーバックですが、実はキャリーバックによる事故も増えているのをご存知ですか?

キャリーバックをひいて歩いた場合、前に出した足のつま先からバッグの最後方までの長さは、人の身長と同じ位にもなるのだそう。けれど実際には、キャリーバックの最後方まで意識して歩いている人が、意外に少ないというのもまた事実。

2005年頃から増え始めたキャリーバックによる事故は、年々増加傾向にあるといいます。たかがバックと思うなかれ。荷物を入れたキャリーバックは、重たい時には十数キロにもなる事も!

その重さで足を轢かれたり、接触したりすれば、一歩間違えれば、大きな事故になりかねません。実際の事例を見てみましょう。
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ひいていたキャリーバックがぶつかり転倒して怪我

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繁華街での事故 繁華街を歩行中、隣を歩いていた人が引いていたキャリーバッグがぶつかり、転倒して怪我をした。キャリーバッグを引いていた人に病院に連れて行ってもらった。打撲傷で済んだが、同様の事故が多くあると聞いた。

出典 http://www.kokusen.go.jp

混雑した場所でキャリーバックを体から離して引いていると大変に危険です。この例のように接触するだけでなく、キャリーバックの車輪に足を轢かれ、爪が割れてしまったなどの例もあります。

また過去には、駅構内ですれ違った際に、キャリーバックにつまづいて骨折等の傷害を負い、キャリーバックをひいていた相手に対して訴えを起こしたという例もあります。

この時は、東京地裁平成27年4月24日判決で「100万円強の損害賠償責任」を認めるという判決が出ました。

「歩行者が、駅構内のような人通りの多い場所でキャリーバッグが他の歩行者の歩行を妨げたり、それに躓いて転倒させることがないよう注意すべき義務を負うところ、被告は、上記注意義務に違反して歩行中に曳いていた本件キャリーバッグを対面歩行中であった原告の足に衝突させた」などと判示し、損害賠償責任を認めています。

出典 http://www.izawa-law.com

ただし、この裁判では被害者においても「駅構内のような場所は人も多く、大量の荷物を持っている人がいる事は予測できる」とし、「歩行中は前方及び足下に注意するべき」と25%の過失相殺を認めています。

急な方向展開でバックに接触、転倒して病院搬送

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駅での事故 旅行中の駅で若い男性が前を歩いていた。その後ろを歩いていたところ、突然その男性が立ち止まったか、方向転換をしたため、男性の引いていたキャリーバッグに激突し、頭から転倒した。救急車で病院に搬送され、全身打撲と診断された。

その男性と話し合い、治療費は折半した。その後通院はしていないが、キャリーバッグは危ないと思う。

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急に立ち止まったり方向転換したり、それだけでも混雑している場面では大変に危険!しかも接触したのが固くて重たいキャリーバックとなると、衝撃が大きく、この男性の様に転倒してしまう事も。

万が一、転倒した先に障害物があった場合、そこにぶつかって取り返しのつかない大怪我につながる可能性もあります

自分がキャリーバックを使っている場合、大型車を運転している様なイメージで、自分の体よりも広い範囲で、周りへ配慮する必要があるでしょう。

電車を降りる際、前の人のキャリーに足をとられ骨折・入院

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駅での事故 新幹線下車時、前方の乗客のキャリーバッグに右足を取られて転倒した。右下腿に擦過傷と腫脹あり。レントゲン撮影したところ、右脛骨、腓骨骨折と診断された。右下腿を固定し入院することになった。

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電車の乗り降りでは、ホームと電車の段差があったり、自分の後ろからも人がどんどんと降りてきたりと、非常に危険な条件が揃っています。

キャリーバックはできるだけ自分の近くでひくか、可能ならば持ち上げて電車から降りると安心です。また、自分の前方にキャリーバックを曳いている人がいる場合は、少し距離を取るなどすると自己防衛になります。

取手が取れてバックが階段下に落下・入院する大怪我

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階段での事故 昨日、主人が、3年前に購入したキャリーバッグを出張で使用した。駅の階段を降りていたところ、突然持ち手が取れてキャリーバッグが階段を落ちていき、階段の下にいた人の腰にぶつかって入院を伴う怪我をさせてしまった。

新婚旅行等に2度ほど使っただけのキャリーバッグである。

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階段で使用という事なので、ひいていたわけではなく持ちあげて使用していたと思われます。しかも、たった2回しか使っていないのに持ち手が取れてしまうなんて、使用者も想像できなかったでしょうから、不幸な事故としか言いようがありません。

キャリーバックは、本体が重いものも多く、持ち運びが楽な為に多くの荷物を詰めて、総重量はかなりの重さになっている場合が多いでしょう。

最近では手軽に購入できるキャリーバックも増えていますが、万が一の場合を考えて、信頼できるメーカーのものを購入する事をおすすめします。

エスカレーターで落ちてきたキャリーバックで転倒・怪我

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エスカレーターでの事故 空港の下りエスカレーターで上からキャリーバッグが落ちてきたため、転倒し、怪我をした。長い下りエスカレーターに重いキャリーバッグを載せることに問題はないのか。

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駅や空港では、かなり長いエスカレーターが設置されている場所があります。そんな場所でキャリーバックが落ちてきたら、かなり大きな衝撃が想像できます。また、もしぶつかった人が足を踏み外してエスカレーターから落下してしまったら…。考えるだけでも恐ろしですね。

キャリーバックを持ってエスカレーターに乗る時には、上りならば自分の前に、下りの場合は自分の後ろに、万が一手を滑らせて落ちてしまっても自分の体で止められる位置で持って乗るようにしましょう。

使う側はまわりへの配慮を!

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不用意に使っていると危険な事も多いキャリーバックですが、きちんとまわりに配慮して使用すれば大変に便利なものです。事故の加害者にならない為にも、利用する際にはまわりの迷惑にならない様に気をつけて使用する様にしましょう。

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