子どもは遊び、学んで成長するが、そのエネルギー源は当然食べ物だ。「食」の積み重ねが子どもの将来を明るくする。

「食が子どもの学力を育む」とは、よくいわれること。

地頭のいい子を育てる食卓の力 6歳までに身につけたい30の習慣』(佐藤剛史:著、「元気が出る本」出版部:編/現代書林)によると、これは食の質が「親の愛」によって変わるから。

九州大学で教員を務める著者は、同大農学部2年生125名を対象に、「高校時の毎日の昼食」の内容を問う記述式アンケート調査を行なった。その結果は、次のとおり。

手作り弁当 90.4%(113票)

学食 7.2%(9票)

買った物 1.6%(2票)

その他 0.8%(1票)

計 100%(125票)

出典 http://ddnavi.com

著者は、標本数が少なく学部が無作為ではないため、統計学的な正確性には欠けるかもしれないが、それでも「手作り弁当」の多さに驚いたという。

なぜ、手作り弁当が子どもの学力を伸ばすのか。本書はこう推測する。

子どもに手作り弁当を持たせるには、親が早起きをして、時間と手間をかけなくてはいけない。時間とは、言ってみれば「命」である。

親の命が込められた弁当を、子どもがありがたくいただくことで、「親に愛されている」と実感する。

この安心感が、「親は自分のことを本当に大切に思っているのか?」という不安を抱かせることなく、勉強に対する集中力を引き出す。一食一食が、親からの見えないメッセージなのだ。

毎日、朝食を用意するのも、時間と手間がかかる。忙しい親としては、パン食にしてラクをしたいところだ。

しかし、本書によると、この「パン」が勉強にとってくせ者だ。パンは、砂糖だけでなく分子の小さい果糖も使われていることがある糖質過多食品。食べた後、登校時間中に一気に吸収され、血糖値が急上昇する。

それに体が反応し、値を下げようとインスリンが大量に分泌され、血糖値は急降下する。そして、1時間目が始まる。

血糖値が下がった脳ではやる気が出ず、集中力も欠ける。授業中にボーッとしたりイライラしたりキレたりするのは、子ども起因ではなく、糖質過多の朝食に原因がある場合が考えられる、というのだ。

咀嚼、消化、分解、吸収、そして血糖値の上がり方が緩やかな米中心の食事を用意するには、親の「命」を込めるため手間暇がかかる。

しかし、それが子どもの健やかな成長に繋がるとしたら、できる範囲で良質の食事を用意してあげたいと思うのではないだろうか。

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