記事提供:Conobie

「ついすぐに怒ってしまう」「子どものすることを素直に認められない」

そう悩み苦しんでいる方もいるのではないでしょうか。そんな「許せない」という感情の正体とは…?

なぜ自分は怒ってしまうのか、なぜそれを許せないのか…。

子どものことが大好きだからこそ、自分の怒りに戸惑ったり落ち込んだりすることもあります。

その気持ちの「正体」とは何なのか。

一つ、分かりやすい例えがあります。

我が家では、「おやつの前には手を洗おうね」と子どもたちに伝えています。そして、おやつを食べたい子どもたちはそのルールを守ります。

でもある日、長男のおーちゃんがつい手を洗わずにつまみ食いをしました。

すると、長女のゆうちゃんは「あ!手を洗ってないのにダメだよ!ね!ママ!」と言います。

そこで私が「あら、お腹すいて我慢できなかったのね。しょうがないわね」と答えたとします。

すると長女は「そんなのズルい!」となりますよね。

『許せない』と思うのです。

「許せない」気持ちの正体とは

「守るべきルールを守らない弟」「そんな弟を許しているママ」を許せないのです。

自分が信じている「手を洗わずにおやつを食べたらいけません」というルール(価値観)から、はみ出た人を許せないのです。

でも、その価値観はもともと長女のものではありません。

そのルールを教えたママのものであり、ママにその価値観を教えたママの、そのさらにママやパパのものです。

そして人の価値観の中には、その時代や社会の価値観に無意識に縛られているものも、数多く存在するのではないかと思います。

もしもあなたが子どもに対して、

「そんなことする子なんて恥ずかしい」「許せない」「認められない」

と感じていることが何かあるなら、それはもしかしたら、あなたのママやパパや、あなたが生きてきた中で接してきた周りの人たちに、知らず知らずのうちに植えつけられた価値観かもしれません。

そして時にそこに、“あの時ママやパパに許して欲しかった自分自身”が隠れていることがあります。

許せないと思う気持ちの中には「本当は私だってそうしたいのに」という嫉妬のようなものから生まれるものがあるからです。

自分がダメだと信じていること、自分が「それをするなんて恥ずかしい」と決めつけている価値観。

それをひっくり返すような人や出来事に遭遇すると、人はそれを「許せない」と断罪しようとすることがあります。

自分が許されなかったことを、人がいとも容易く許されていたり、手に入れたりしていることを、人はなかなか認められないものです。

認めてしまったら、許されてこなかった今までの自分を否定することになってしまう気がして苦しいからです。

何の価値観も先入観も持たない真っ白で無垢な子どもたちと接する中で、私は子どもたちの中へ落とし込まれていく、様々な大人の言動が子どもたちの価値観や考え方のベースになることをありありと実感して、人の「許せない」という感情の一つの生まれ方を知ることができました。

この世に生きる人たちは、その過去の中で親の都合や大人の都合、社会の都合や時代の都合で、我慢してきたものを多かれ少なかれ抱えて生きています。

それは「自由」かもしれないし、「甘え」かもしれないし、「愛」かもしれない。

「~じゃなきゃ恥ずかしい」
「~なんてありえない」
「~もできないなんて◯◯失格」

「男(女)はこうであるべき」
「泣くなんて情けない」
「甘えるな。もっと我慢しなさい」

そんな風に自分の中に無意識にある“許せないもの”に縛られていると自分も周りも息苦しくなってしまいます

自分の中に「~でなくてはいけない」「~なんて許せない」そんな思いが何かあるのなら、

その価値観は本当にあなたのものなのか


初めにそれを言っていたのは誰だったか

その考えは本当は誰のものなのか

を考えてみると、自分の本当の気持ちが見えて、今まで閉じ込めていた世界が開けるかもしれません。

私も結婚し、子どもが生まれたばかりの頃は「母親はこうでなくてはいけない」「旦那さんにはこうあってほしい」のような考えがあったけれど、その価値観が自分のものではないことに気づけた時にそのままの自分や主人を認められました。

我が家は我が家らしい在り方でいいのだと、ふっと気持ちが楽になりました。

そして本当は子どものやることを優しく見守りたいのに、子どものすることをなかなか認められない。

気がつけば子どものすることについ口を出したり、咎める回数が多くなってしまう。

そんな時は、怒らないことを減らす、ではなくあなた自身の中の無意識のルール、つまり“許せないもの”を減らしていってみてください。

「それでいいよ」「それで大丈夫だよ」と、子どもにも自分にも笑って言ってあげられたら毎日を、人生を穏やかに生きていけるのではないかと思うのです。

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