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こんにちは。ファイナンシャルおねえさんこと、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

“ふるさと納税”という言葉を聞いたことがない大人はいないかも、と思うほど普及してきました。

私も、テレビやラジオ、イベントなどあらゆる場面でふるさと納税の仕組みについてお伝えしていて、「もう、この話はいらないかな?」と思うこともあるほどです。

でも、まだまだやるべき人がやっていない、興味はあるけど実際にやっていない、そんな人も山ほどいらっしゃいます。懲りずにせっせと伝えていかなければいけないですね。

ということで今回は、ふるさと納税の仕組みや、ぜひやるべき人を超簡単に解説していきます。もしも「私のこと?」と思ったら、今年のうちに実行しましょう!既にやっている人は、身近な人におすすめしてくださいね。

「ふるさと納税」はお金で示す応援の「気持ち」です

「ふるさと納税」。このネーミングをみると「生まれ故郷に税金を払うのかな?」と勘違いしがちですが、ここに2つの誤解があります。

まず、「ふるさと」とありますが、生まれ故郷である必要はありません。全国のどこでもOK!そして、「納税」とありますが、税金ではなく、払ったお金は「寄附」の扱いになります。

寄附をすると、相手からなんらかのお礼をいただけることがあります。もらえるお礼で寄付先を決めるのもいいですが、生まれ故郷、思い出のある大好きな街、テレビなどで見て応援したいと思った街など理由があると気持ちの満足が大きいのでおすすめです。

私は生まれ故郷の「北海道占冠村」に寄附をしています。ある年は、いくつかあるお礼のうち、林業の盛んな村らしい木工製品(鍋敷きと箸)を選びました。実は、私の亡き父親は占冠村の山で木を植えたり測ったりする仕事をしていました。

木工製品を手にすると、懐かしい大自然の風景が思い出されます。「もしかして、この木を植えたのはお父さんだったりして…」そんなことを考えると涙が浮かんできました。

ふるさと納税でいただいたものは、特産品だけでなく、生まれ故郷と亡き父に思いを馳せる時間だったのです。

「ふるさと納税」はなぜ人気なのか

日本人は、自分のお金を手放したくない、自分で抱え込みたい、という性質が強いようです。

実際、寄附をしない国民として、世界最低レベルというデータまで存在します。そんな日本人にも、「ふるさと納税」はどんどん浸透してきています。なぜここまで広がったのでしょうか。

ズバリお得だからです。大義名分としては、「寄附」であることは間違いないのですが、出したお金は税金のサービスである「控除」の対象となります。

配偶者控除とか、生命保険料控除などメジャーな控除に比べると地味ですが「寄附金控除」という国が認めるサービスがあるのです。

ふるさと納税として払った金額を寄附金控除として計算すると、寄附した金額の2000円を除く全額が自分の手元に戻ってくることになるのです。つまり、10000円寄附すれば8000円が、50000円寄附すれば48000円が戻る仕組みです。

戻ってくる形は、所得税の還付として春頃に振り込まれるタイプ、翌年の住民税から差し引いてくれるタイプと2種類あるのですが、いずれにせよ自分の手元から無くなる金額は2000円のみです。

2000円はどうしても自分の懐から出ていくのね…と思いきや、ここで登場するのが噂の「特産品」。

寄付をしてくれたお礼として、その土地の特産品などを送ってくれるところが多いのです。お礼の品が2000円よりも高いものに姿を変えて戻ってきたら、その段階で実質プラスですよね。結果、寄附だけど得をするというわけです。

ふるさと納税をやるべき人は?

寄附の気持ちはもちろん大切です。でも、せっかく控除の対象になるわけですから、税金のお得もいただきたいのが心情でしょう。

ただし、ふるさと納税のお得ゼロの人も存在しますのでご注意ください。それは、税金を払っていない人。

無職、専業主婦、扶養の範囲内で働くパート主婦、年収100万円ほどのフリーターなどの方は、所得税も住民税もゼロではありませんか?

「ふるさと納税」は、その人が払う税金からお金を戻す仕組みですから、所得税や住民税を払っていない人からは戻しようがありません。

ということで、ふるさと納税をやるべき人とはズバリ「所得税・住民税を払っている人」です。フルタイムで働いているほとんどの人がお得を受けられる可能性があります。

盲点となりやすいのは、独身者です。配偶者なし、子どもなし、住宅ローンなし、生命保険少しだけ、こんな方は税金のサービスである控除がとても少ないので、ふるさと納税によって大きな節税ができる可能性があります。

では、いくらまでふるさと納税をすべきなのでしょうか。この点は悩めるところです。あとで戻ってくるといっても、一旦はその金額が自分の手元から出ていくわけですし…。

また、4万円の税金を納める人が5万円寄附したところで、48000円を戻しようがありませんよね。このように、払っている税金額によってお得の上限額も存在します。その上限額は、国税庁か後ほど紹介するサイトで確認しましょう。

いつ、どうやってやるの?確定申告は?

次に、いつ、どうやってやればいいの?という問題。年末調整について解説した際にお話したように、個人の税金の締めは12月31日です。

今は12月ですから、今月中にふるさと納税の手続きをすれば、最短で税金が戻ってきます(条件により、来春の所得税の還付、または、来年の住民税の減額)。

手続き方法は絶対インターネットがオススメです。寄附したい市町村のオフィシャルサイトからでもいいですし、便利なふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」からでもOKです。

このサイトでは、お得の上限額の確認、寄附をする先の検索、魅力的なお礼の品の物色、カード決済すべてが装備されています。ワンストップで、しかも数分で手続完了してしまうスゴいサイトです。

手続きには確定申告が必要になるのですが、会社員で、年末調整を会社にやってもらっている人からは、よく「確定申告」が億劫だと聞きます。

でも、今は「ワンストップ特例制度」といって、5か所までなら確定申告不要です。会社員の方でも何も面倒なことはありません。

今年も残り少なくなりました。「今年もよく働いたなぁ」という実感とともに、今年のうちにふるさと納税に挑戦してください。

川部紀子

1973年北海道生まれ。ファイナンシャルプランナー(CFP(R)1級FP技能士)・社会保険労務士。大手生命保険会社のセールスレディとして8年間勤務。その間、父ががんに罹り障害者の母を残し他界。

親友3人といとこも他界。自身もがんの疑いで入院。母の介護認定を機に27歳にしてバリアフリーマンションを購入。生死とお金に翻弄される20代を過ごし、生きるためのお金と知識の必要性を痛感する。

保険以外の知識も広めるべくFPとして30歳で起業。後に社労士資格も取得し、現在「FP・社労士事務所川部商店」代表。お金に関するキャリアは20年を超えた。

セミナーに力を入れており講師依頼は年間約200回。受講者も3万人超。テレビ、ラジオ、新聞等メディア出演も多数。

twitter:@kawabenoriko
サイト:FP・社労士事務所 川部商店 川部紀子

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