番組の大テーマに“言論の自由”を掲げた、ふかわりょうさんが月から金曜までメインMCをつとめる『5時に夢中!』。その生放送終了後からわずか3時間後にスタートするオトナの夜のワイドショー『バラいろダンディ』。さらには、田村淳さんがメインMCをつとめる『田村淳の訊きたい放題!、東京の週末にぴったりな情報をリアルタイムで知れる『週末めとろポリシャン♪』

かゆくてたまらなかったトコロを思いっきり引っ掻いてくれるような、“誰もが欲していた”これらの番組を届けているのが、“デジタル9ch”でお馴染み、地上波の東京エリアテレビ局『TOKYO MX』です。ずらっとご紹介した4つの番組は、すべてひとりの男性によってプロデュースされていることは、もはや周知の事実かも…?

Spotlight編集部では以前、マツコさんやミッツさんを初めてレギュラー番組で起用したことでも知られる、その敏腕プロデューサー・大川貴史さんに突撃取材を敢行。すっかりそのお人柄の虜になり、『5時に夢中!』の出張生放送ロケに潜入するなど、密着させていただいておりました。

そんなある日、編集部に1本の電話が…。

TOKYO MXさん「実は、大川が書いた“視聴率ゼロ!”という本が発売になりまして…」

Spotlight「えっ」

そう、気のせいでもなんでもなく、書籍のタイトルは『視聴率ゼロ!―弱小テレビ局の帯番組『5時に夢中!』の過激で自由な挑戦―』。局の名物プロデューサーが出版するにしてはかなり自虐的ではありませんか!?

今や『5時に夢中!』が同局の看板番組になったことは周知の事実でも、11年前の放送当時には番組宛のハガキがたった2通(それも内1枚は間違えハガキ)。まさに視聴率0%に近かった時代を経験している大川プロデューサーのもとに、我々Spotlight編集部は懲りもせずに伺うことに!

「大川P!何があったんですか!?」

出典Spotlight編集部

大川P「それがさ、重版決まったんですよ」

すっかり著者の顔なのですが!!大川プロデューサーが初めて見せる“作家先生”のような眼差しに呆気にとられるも、相変わらずお元気そうで一安心。

一瞬こちらがビクッとしてしまうほどパンチの効いたタイトル。中には何が書かれているのか…そして本には書かれていない『5時に夢中!』秘話を質問攻めして参りました

TOKYO MXの新卒1期生として社会人デビュー。

大川P:この本はざっくり言うと、ネットニュースを日々沸かせる“5時夢”のプロデューサーが明かす、泥臭い大逆襲劇が書いてあります(笑)。

ーー帯に書いてある「番組予算はNHKの100分の1、放送コードは100倍ゆるい!?」というフレーズが気持ちいいです(笑)。それなのに、マツコさんや、北斗晶さん、岩井志麻子さん、ミッツさんといった次世代スターを輩出されているんだから驚きです。

大川P誰も観てないから自由に作れる。カネもノウハウもないから知恵が出る!

ーーまさに『視聴率ゼロ!』時代があるからこその今だと。社内的にもエースの大川さんは、TOKYO MXの新卒1期生と伺ったのですが、就活時代はさぞかし“選び放題”だったのでは…。

大川P:いやいや、僕は学生時代ずっと野球しかやっていなかったので…。自分の強みって野球だけなんですよ。だけどありのままに「野球とプロレスが好きです」って言ったって、おカタい企業は採用してくれない。そんな僕とたまたまうまくTOKYO MXがハマったんですよね」

出典 http://www.gettyimages.co.jp

(※イメージ画です)

結局は“自分の中にあるもの”でしか勝負できない

大川P:社会に出てサラリーマンになることは「それまでの人生では自分が興味もなかった、全く自分の中にない感情だけで勝負をしていかなきゃいけないことなんだ」って思っておじけづいていたこともありましたね。

自分の中にあった経験、強みで勝負できていたんだって気が付けたのは、最近のことなんです。「面白い番組を作れ」と言われても、それがスポンサーや上層部にとってなのか、出演者、視聴者なのかで全く違ってくる。

ずっと、“面白さのモノサシ”が分からなかったけれど、担当した番組に出演いただいていた、当時は無名の出演者さんが爆発的に売れていったことで「自分の面白いと思うモノサシは正しかったんだ」「世間と自分の感覚は、ちゃんと近かったんだ」って信じることができたんですよ。それが“自信”に変わり、結果的に自分の中にあるもので勝負できていたって気付くことに繋がったんですよね。

ーー野球経験からは体力や威勢のいい声、忍耐精神などが活きてきたと著書にもありましたが、趣味で観戦されていたプロレスが仕事に繋がる瞬間もありましたか?

「スキャンダルを経営に結びつけるのが、真の経営だ」by.猪木さん

大川P:アントニオ猪木さんが新日本プロレス時代に「スキャンダルを経営に結びつけるのが、真の経営だ」って話していたんですよ。仲が悪い人同士をわざとマッチメイクして、ガチなぶつかり合いになることで、人気が上がっていくことがある。『5時に夢中!』の本音討論も、ある種のプロレス技なんですよね(笑)。

ただ、どんなことがあっても最終的には“人としての大義”が大事だと思っているんです。世間から叩かれたりすることもいっぱいあるけれど、常に大義を持っていたからこそ視聴者の方々との信頼関係ができたし、出演者の方々は何年たっても未だに出続けてくれる。

自分の利害、会社の都合だけを見据えていたら、今のように番組を愛してもらえてなかったと思うんです。特に『5時に夢中!』は11年目と歴史が長い分、どこかの曜日で問題が起こってしまっても他の曜日の方々がフォローしてくれたり、見えないところでバックアップしてくれる人達がたくさんいる。そういう画面上にはない繋がりに僕はとても感謝しています。そういうのはマジ…グッときますよね(笑)

番組名が『5時に夢中!』に決まったのは、あの方のおかげだった

ーー11年、それも月から金まで毎日生放送…。我々には計り知れない密度の濃い歳月だと感じます。イチ視聴者としては『5時に夢中!』って番組名も素晴らしい発案だったのではと思っちゃいます。

大川P前身番組が打ち切りになって、スタッフが「もう五里霧中だ…」って呟いたところからきているんですよ(笑)。それも1番最初は『5時夢中』って番組タイトルにしようと思っていた。そのときに「5時“に”を入れたほうがいい」って当時ADだった女性が言って、それで『5時に夢中!』って番組名が閃いたんですよね。

ーーまず、その呟きをキャッチできるのも、大川さんのセンスや運があってこそですよね。

大川P:いやいや違うの。そもそも何で「五里霧中」って呟きが頭に残ってたかというと、子どもの頃ずっとプロレスを観ていたから。古館伊知郎さんがね、必ず『暗中模索!五里霧中!』って実況してたんですよ。だから『5時に夢中!』があるのは古館さんのおかげなんです。そうやって、結局自分の中にある“好き”なことが活きてきたんですよね。って、うまくまとまりすぎ(爆笑)!?

……すべて繋がるこの話術…さすが大川P。

すっかり放心してしまったSpotlight編集部は、大川プロデューサーのお誘いで、なすがままにイベント会場へ到着。なんでも『視聴率ゼロ!』の出版を記念して大川プロデューサーと、出版元でもある新潮社の出版部部長・中瀬ゆかりさんのトークショーが行われるといいます。それも、ゲストには作家の岩井志麻子さんをお迎えして…って“5時夢”の木曜コメンテーターが揃うんかい!

……期待しかありません。

会場がオシャレすぎる件。

出典Spotlight編集部

こちらは神楽坂にて新潮社がプロデュースしている、“衣食住+知”のライフスタイルを提案するキュレーションストア『la kagu』。これから“5時夢”メンバーによるオブラートなどないトークが繰り広げられるわけですが、大丈夫ですか!?

出典Spotlight編集部

満員御礼!そしてパーテーションで区切っただけの会場。天井からトークがだだ漏れになるよ!

出典Spotlight編集部

手形押し会って何ぞ!!

……とか様々なツッコミを入れているうちに、早くも会場はディープなファンでひしめき、定刻を迎えたのでした。

“親方”こと中瀬ゆかりさんと、大川Pが土俵入り!

出典Spotlight編集部

中瀬さん「まず、今日はおそらくここの『la kagu』史上最も下品なイベントです。パーテーションで仕切っているだけなので、声が漏れているのが恐ろしいんですけれど(笑)。発売日に早速重版が決まったんですが、大川君に身近な人から反応が来たりはしましたか?

大川Pありましたね。全然知らない人からショートメールが来たりとか…

中瀬さんいや、それおかしいだろっ(笑)

出典Spotlight編集部

(おかしさに気付き我に返る大川P)

中瀬さん“言論の自由”が『5時に夢中!』の大テーマじゃないですか。この本の中に「言論の自由とはいっても、何を言ってもOKということとは違う」って書いてありますけど…下ネタに関しては、志麻子さんとかかなり言いたい放題な気がするんですけど(笑)。あれでも何か気をつけている部分はあるんですか?」

大川P“人を傷つけることはしない”という部分だけは気をつけますよね。変な話、自分の下ネタを自虐的に暴露したって人は傷つかないけど、個人的な中傷だと傷つけてしまいますからね。そこだけは絶対に守る」

中瀬さん「でも志麻子さんって意外と真面目で、打ち合わせのときにちゃんと確認してくるんですよ。『××(※自主規制)って言って大丈夫ですか…?』って(笑)。その度に大川君が『ちょっと待ってください!』ってそのときの報道局長のところに確認しに飛んでいって『それは××って言い換えてください』って言いながら戻ってきたりしたこともあったよね」

大川P一時期、全部危ういワードをOKなものに言い換えた“リスト”を作っていたんですよ。そしたら挙げ句の果てに、報道局長が放送倫理手帳を取り出したんですけど、厳密にこれが放送禁止だっていう書き方はしてないんですよね。もう主観の問題なんですよ。だから僕はその主観を拡大解釈して…今までやってきてます(笑)」

お約束のヒョウ柄でゲスト・岩井志麻子さんが登場!

出典Spotlight編集部

中瀬さん「志麻子さんは他局の番組で全身ヒョウになって、その後に『5時に夢中!』の本番があるときもそのままの格好で移動してるんですよね(笑)」

大川P「しかも、事務所の車とかじゃなくてタクシー乗って

中瀬さん「コートだけ羽織って変態みたいだから、もうタクシーの運転手さんが可哀想で可哀想で…」

岩井さん「私ねぇ、岡山県から出てきたから東京の人は凄いなぁと思うのよ。運転手さんが眉をひそめることもなく「半蔵門までですね」って言ってくれるの。都会の人って凄いのぅ…(遠い目)

出典Spotlight編集部

(ひたすら遠い目)

中瀬さん「…いや都会の人とか関係なくて、ツッコむのが怖いんだよ(笑)!」

岩井さん「だから思いきって運転手さんに「今までにヒョウを乗せたことありますか?」って聞いたら「犬はありますよ。ヒョウはないですね」って真面目に言われた

一同(爆笑)

中瀬さん「それ、完全に危ない人に対するマニュアルだから!」

『視聴率ゼロ!』は人間関係に悩んでいる人に読んで欲しいというが…

出典Spotlight編集部

中瀬さん「この本の前書きに、人間関係に悩んでいる方にぜひ読んでいただきたいとの旨があるんですけど…本当にアドバイスできるんですか(笑)?」

大川P「(爆笑)。いっぱい飯食って笑ってれば、いつかいいことがある!

中瀬さん「いやいや!なんというざっくりした!」

岩井さん「ジャイアンですねぇ」

出典Spotlight編集部

(とにかく終止ヒィヒィ笑うお三方。箸が転げてもおかしい年頃のような笑いっぷりに、確かに笑っていればいつかいいことがあるんじゃないかと思い始めるSpotlight編集部…)

中瀬さん「志麻子さんはそういったアドバイスってありますか?」

岩井さん「自分の経験からしか語れんけど…結局、好かれるときは何しても好かれるけど、嫌われるときは何しても嫌われるのよ。だからもうジタバタするより時間が経つのを待ったほうがいい。好きも永遠に続かないし、嫌いも永遠に永遠に続かないのよねぇ」

中瀬さん「好きも嫌いも相対的というか、好かれてることって人間嬉しいから、好意に変わるんですよね。だからたくさんの人を好きになるエネルギーがある人って、やっぱり好かれているんですよね。

そういうことを『5時に夢中!』に出させていただく中で感覚で学びましたよね。私たち2人のオバハンが喋ってて、視聴者の方が「あのオバハンたち、下品なこと言って大嫌い!」って思ったとしても、その方たちもいつか私たちの会話がくだらなすぎて笑っちゃうなんて時がくればいいな…なんて思いながらやっております(笑)」

大川P「そうやって長く番組を続けたいですよね。10年以上かけて、ようやく視聴者の方々の生活に入り込めたと思っているので、なかなか期待にそぐわないときもあるかもしれないですけど、1日でも長く続けたいです。ハイ…」

綺麗すぎる。恐るべし、この話術!

……しかし、ただでは終わらないのが“5時夢”ファミリー。

中瀬さん「この後、大川君が本に記念の手形を押してくれますいろいろと個人情報満載なので、指紋認証にでも使ってください!

岩井さん諸々の審査とかね

観客(爆笑)

……というわけで、大川Pの個人情報を拝借です!

出典Spotlight編集部

中瀬さん・岩井さん「共同作業だよ〜」

大川P「…………」

出典Spotlight編集部

大川P、あっぱれ!!

【速報】今年のTOKYO MXの年越し番組は…

バラいろダンディ2017新春スペシャル「輝け!おママ対抗歌合戦 WBC ワールド 場末 クラシック」!

場末のスナックのママが己の人生を込めた魂の歌を披露する、TOKYO MXの年マタギ名物企画「おママ対抗歌合戦」が、なんと今年、大川プロデューサー率いる『バラいろダンディ』の舞台で特別開催されることが決定!(MX1にて、2016年12月31日(土)23:58~26:00放送)

“場末のおママ”ファンの編集部員わたくし。年末年始の予定は、あっさりこれで決まっちゃいました(笑)。

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