寒くなると無性にラーメンが食べたくなります。
眼鏡も曇ってしまうほど、まっしろな湯気が立つどんぶり。スープにひたるノリ、チャーシュー。昔ながらのシナソバならばメンマとナルトが浮かんでいるし、インスパイア系のラーメンならばたっぷりのもやしが山のように積まれています。

そんな目のまえのどんぶりに箸をいれ、熱々の麺をズズズーッとすすって食べる。これがラーメンの醍醐味でありラーメンの常識です。これに異論がある人はあまりいないのではないでしょうか?

しかし、昨今、この常識がくつがえっているのです。

麺なしラーメン

いったいどんなものなのか? それってただのスープじゃないのか? その詳細をSNSの声とともに見ていきましょう……

麺なしラーメンとは?

麺なしラーメンとは、読んで字のごとく単純に「ラーメンから麺を抜いた商品」です。

麺なしラーメンの起源は諸説ありますが、国産野菜を使用することで人気を博している全国チェーンのラーメン屋さん「長崎ちゃんぽんリンガーハット」が2015年4月に定番商品の「野菜たっぷりちゃんぽん」の麺を抜いた商品をリリースしたことが大きなきっかけになっているという考え方が一般的であるようです。それが、こちら。

【価格】680円(税別)
【カロリー】531kcal


商品名は「野菜たっぷりスープ」。これはお客様の声から生まれたメニューだそうで、国産野菜にこだわりを持つ、長崎ちゃんぽんリンガーハットならではのメニューといえます。
これならば、たしかに麺はなくてもボリュームがあるため満足度も高い一品になっているといえるでしょう。ちなみに、これに麺をプラスした通常の「野菜たっぷりちゃんぽん」は831kcalです。

つまり麺を抜くことにより300kcalもカロリーダウンしたということになります。

そしてこの商品がヒットしたことがひとつのきっかけになり、ほかのさまざまなラーメン屋さんもこぞって「麺なしラーメン」をリリースしていきました。この「麺なし」商品のヒットには、あるひとつの理由があります。その理由とは……

「麺なしラーメン」ヒットの理由は?

麺なしラーメンがヒットしたことには、ある背景があります。それが、ここ数年よく耳にするダイエット方法「糖質制限ダイエット」の存在です。

糖質制限ダイエットとは、平たくいえば「炭水化物などの糖質を摂取することを控えることによりダイエット効果を得る」というダイエット方法のことです。

では、ここでラーメンに話しを戻してみましょう。
あらためてラーメンの構成は……

・スープ
・麺
・ノリやチャーシュー、メンマやモヤシなどのさまざまな具材

このなかから糖質にあたるものといえば「麺」です。それならば「麺を抜いてしまえば、糖質制限をしながらおいしいラーメンを食べられるじゃないか」というものがこの麺なしラーメンのヒットの背景にあると考えられます。

もっとも、通常のラーメンは「野菜たっぷりちゃんぽん」のようにはいきません。一般的なラーメンは「野菜たっぷりちゃんぽん」とは違い、それほどたくさんの具材がはいっているわけではありません。乗っているものといえば、せいぜいチャーシューとノリくらいのものです。

そこから麺を抜いてしまっただけでは、もはやただのスープです。これではちっとも「麺なしラーメン」ということになりません。そこで各ラーメン屋さんは工夫を凝らします。たとえば……

有名な麺なしラーメン

①一風堂

博多一風堂は福岡発祥の全国チェーンのラーメン屋さん。一風堂でリリースした「麺なしラーメン」は、なんと麺の代わりに豆腐がはいっているというものです。

その名も「白丸とんこつ百年豆腐」

この商品を2016年3月1日から一部店舗で数量限定&期間限定で提供しました。
たしかに一風堂のとんこつスープに豆腐がはいれば、めちゃくちゃおいしいだろうなということは、一風堂のラーメンを一度でも食べたことがある方ならば想像に難くないのではないでしょうか?

1日限定20丁というにもかかわらず大ヒットしました。そして実際に食べた人の感想もやはり「おいしい」という言葉の連続。
この人気を鑑みて、最初1ヶ月の期間限定で3店舗だけで行おうとしていたこの「麺なしメニュー」を販売開始から2週間後には9店舗に拡大し、限定数も倍の40に増やしたほどです。

スープの味をクリアに味わうことができる――わかりやすい表現で、めちゃくちゃおいしそうです。

ちなみに。
このメニューは+50円でライスまたは半替え玉を追加することができるため、一度で二度楽しむこともできます(もっとも、それをやってしまったら糖質制限にはなりませんが)。さらに……

②立川マシマシ

さらに、麺を抜いても成立しそうなラーメンをイメージするとでてくるのが二郎系――いわゆる「インスパイア系」のラーメンではないでしょうか?

あの山のように積まれたモヤシとにんにく、その他もろもろ……底の方にたまっている極太麺を抜いても、立派な一食として成立します。

そんなわけで東京都立川市にある「立川マシマシ」でも、2016年5月に麺なしメニューを発売しました。

厳密には「麺を豆腐に変更するサービス」を開始したのです。ちなみに、この変更は無料で行えます。

またネットの声などを見ると、2014年の時点で「ラーメン二郎」で麺抜きを注文することも店舗によっては可能になっているそうです。これも立派な糖質制限ダイエットといえるのでしょう。さらに……

二郎の麺抜きはこんなかわいいものから……

麺抜きでもこのボリュームのものまであります。

③秀ちゃんラーメン

博多と東京にあるチェーン点「秀ちゃんラーメン」では、麺でも豆腐でもなく、あるものを麺の代わりにいれたラーメンが人気になっています。それは……

千切りキャベツ――なんとラーメンのスープにたっぷり200gの千切りキャベツがはいった、この「ラーキャベ」という商品が人気です。

このようにラーメンの常識を様々な形で壊していった「麺なしラーメン」ですが、これらの商品に対するユーザーの反応はといいますと……

「麺なしラーメン」に対するTwitterやInstagramの声は?

たしかに「麺の代わりに豆腐やキャベツをいれる」ときいたら、豆腐スープや野菜スープを想像するのは当然です。ですが、実際の画像を見た人たちは……

「なんかおいしそう」

わかります、この「なんか」おいしそうというあいまいな感想。「なんか」食べてみたくなる魅力が麺なしラーメンにはあります。そして……

実際に食べてみて「ヘルシーだ」と感じる人が多数いるようです。

まとめ

麺をすすることに醍醐味があるラーメンから、その醍醐味である麺を抜いた「麺なしラーメン」の流行。たしかに、単語だけを耳にすると「ただのスープじゃね?」という感想になりますが、そこは各店舗が様々なくふうを凝らしているため、しっかりと「一食の食事」に昇華しているという印象です。

一風堂の「白丸とんこつ百年豆腐」は期間限定で販売期間が終了してしまいましたが、パイオニアとなった長崎ちゃんぽんリンガーハットの「野菜たっぷりスープ」は定番商品として今も販売されています。

また「立川マシマシ」では現在も麺を豆腐に変更するサービスを行っていたり「二郎」でもラーメンの麺抜きを今も受けつけているようです。

今後も「糖質制限ダイエット」という単語がなくならない限り、これらの「麺なしラーメン」は販売され続けるでしょう。それが今後「定番商品」になっていくかは、まだまだ未知数です。

これからもたくさんのラーメン屋さんが「麺なしラーメン」を一食の食事に昇華し続けヴァリエーションを増やすことができれば、それも夢ではないのかもしれません。

ユーザーにとっても「麺なしラーメン」は通常のラーメンとくらべて消化のいい食べ物ですしね。

まずは一度、食べてみてはいかがでしょうか?
ハマるかもしれませんよ。
うのたろうでした。

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