キャンパスイルミネーションという単語をきいたことがありますか?
それはクリスマスシーズンになると大学でイルミネーションを点灯するイベントのことです。立教大学、同志社大学、青山学院……その他たくさん。今、冬の時期にイルミネーションを点灯する大学が増えています。

まあ、クリスマスの時期ですものね。
みんなクリスマスが大好きです。澄んだ空気に広がるイルミネーションの光りにうっとりと心を奪われたいなんて思うのは至極正常な心のあり方です。

綺麗なイルミネーション。
これは大学側からしても、メリットが大きいものです。たとえば広い敷地で綺麗なイルミネーションを点灯すれば、それが話題になり「この綺麗なイルミネーションを毎日見たい」と思う受験生が増えるでしょう。また「ここはイルミネーションが綺麗な大学」ということで大学のイメージアップになったりすることもあるでしょう。

しかし、そんなロマンチックな光りの陰には、ちょいとゲスなお金の問題だってあるわけで……

というわけで。
本日は、大学が行うイルミネーションについての賛否について、ネットの反応などを交えて説明していきましょう……

大学×イルミネーション=キャンパスイルミネーション

大学で行われるイルミネーションイベントは一般的に「キャンパスイルミネーション」と呼ばれています。

キャンパスイルミネーションの歴史は意外と浅く2000年代にはいってから始まったものと考えられます。個人的に検索をかけてみた結果、2002年という日付けが一番古く、それ以前のものが見当たりませんでしたので、そのころが発祥なのではないでしょうか?

各大学がキャンパス内にある杉の木などに電飾を施しライトアップするというのがキャンパスイルミネーションの基本です。

キャンパスイルミネーションの目的は大学によって様々です。
たとえば、始まりのころは工業大学の研究所の作品だったり、2001年アメリカで起こった同時多発テロに対する平和へのメッセージだったりしました。これが話題になり「○○の目的でイルミネーションを点灯する大学」として名前が知られるようになりました。

すると、年々このキャンパスイルミネーションの規模はだんだんと大きくなります。やがて都内の大学のほかにも地方の大学が行うようになり、キャンパスイルミネーションという手段をつかった目的がいつしか逆転してしまいます。

つまり大学のプロモーション的な要素をふくむようになってきたのです。そして、その結果、現在ではキャンパスイルミネーションは様々なたてまえがありながらも、大学のイメージアップやブランディングのために行うようになってきました。

ちなみに、都内で有名なイルミネーションは、立教大学のものがまっさきに頭に浮かびます。立教大学では2003年ころからこのライトアップイベントを行っています。詳細はこちらです……

大学はイメージアップのためにライトアップを行い、受験生たちに「この大学に通いたい」と思ってもらいたいと考えます。しかし、幻想的なイルミネーションの裏側には現実が隠れています。

それがお金の問題
在校生たちは、そのイルミネーションを見てこんな感想を口にします。

学費が光っている――いい得て妙というやつです。
たしかに私立大学は学生たちからの出資(学費)で運営されています。その学費をプロモーションのためのイルミネーションに消費してくのはいかがなものなのだろうというのが一部からでている意見です。さらには……

年々パワーアップしている――こうなってくると、いったいどこにむかった目的があるのかがぼやけてしまっている感も否めません。ちなみに……

イルミネーションの電気代は?

一般的にイルミネーション用の電球には防水LEDというものが使用されているそうです。電球によって消費電力に違いはありますが基本的には以下の消費電力が発生するそうです。


・100球→6kWh


これを基本に考えてみましょう。
たとえば2016年の立教大学のイルミネーションは公式HPによると1050球のイルミネーションを点灯しているようです。そうなると一時間あたりの電力消費は……


・(1000球→60kWh)+(50球→3kWh)=1050球→63kWh


そしてさらに公式HPによるとイルミネーションの点灯時間は16:00 or 16:30~22:00ということになっています。ということは一日の電力消費量は……


・63W×6時間=378kW


さらに点灯式が2016年11月29日で、イルミネーションの終了が2017年1月6日ということを踏まえると、そのかん約35日。これを計算すると……


・378W×35日=13230kW


これが2016年の立教大学のイルミネーションが消費している電力(おおよそ)ということになります。東京電力の1kwhの電気料金は15円51銭ですので、計算すると……


・13230kW×15.51円=205197.3円


つまり2016年の立教大学のイルミネーションでは約20万5000円の電気料金が発生しているということになります。


※すべて数字上の単純計算です


それに対して、大学の学費はといいますと……

私立大学の学費は?

自宅通学で私立大学に通った場合は、平均をだすと4年間合計で670万円程度の学費が発生するそうです。もちろん、ひとり暮らしの場合や理系の場合、医学部の場合などはさらに学費がかさみますが、一般的な「私立文系」ではこれくらいの学費がかかります。

670万円ぶんの20万円×4年間――ひとりに負担をかけるような単純計算では語れないことはわかっています。本来ならばすべての学生の数で割らなければいけません。たとえば立教大学の2016年ならば1万9500人程度の学生がいます。そのため、ひとりあたりの出費はひと冬のキャンパスイルミネーションで10円程度のものです。

しかし、20万円という数字だけを見るとかなり大きなものだということがわかります。その結果が「ぼくらの学費が光っている」ということになるのではないでしょうか?

ちなみに……

Twitterでの反応は?

基本的にイルミネーションはどの大学も綺麗です。だから、みんなよろこびます。だって、綺麗なんだもん。

昨今の寒色系のイルミネーションだけでなく、ほんわかと暖かいイルミネーションも人気です。写真に撮って自慢したくなりますよね。これが素直な反応だと思います。しかし……

やはり、このように感じる学生さんも少なくはありません。このキャンパスイルミネーションはやはり賛否わかれるようです。

まとめ

冬のキャンパスを彩るイルミネーション。
それはとても幻想的で、うつくしく、見るものの心に思い出を残してくれる素晴らしいものです。また、どの大学もイベントをスタートさせたときには「生徒を集める」以外の目的だってあったはずです。

それは「発表」だったり「祈り」だったり……

しかし、その価値が逆転してしまった瞬間から、見るものに現実を突きつけてしまうことにもなってしまうのです。その結果が、今の「キャンパスイルミネーションに対する賛否」であり「ぼくらの学費が光っている」という感想なのです。

たしかに大学は勉強をしにいくところです。
だけどそれと同時に青春だってしにいくところでもあるのです。

とくにこんな暗い世のなかだからこそ、ピカピカ光るイルミネーションに希望を見ても良いのではないでしょうか?

幻想も現実も、青春だってキラキラ光るイルミネーションのなかにあるんじゃないかな?

賛否ありますが、ぼくはそう思います。
うのたろうでした。

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