大ヒット中のTBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」。派遣切りにあった主人公みくりが、恋愛経験のない独身サラリーマン・平匡と「契約結婚」をし、従業員と雇用主という関係で同居生活が始まるラブコメディです。

2人のくっつきそうでくっつかない微妙な距離感にドキドキしている人も多いのかもしれませんが、先日放送された第9話では、ある人にスポットが当たっていました。

第9話では、百合ちゃんが…

主人公みくりの叔母で、化粧品会社に勤めるバリバリのキャリアウーマン土屋百合(49歳)。「結婚はそのうち」と仕事にまい進しているうちに、出会いもなく男性経験もないままに40代まできてしまった女性です。

そんな百合ちゃんの、印象的なエピソードが9話に登場しました。

化粧品会社の広報部チーフとして許せない事件が…

化粧品会社ゴダールで広報部チーフを務める百合ちゃんの元に、一通のメールが届きます。それは、地方で見かけたゴダールの化粧品の地域限定広告についてでした。「今までのコンセプトと違う気がして。これ土屋さんOKしたの?」という言葉に添付されていた広告ポスターを見てみると…

「ダッッサ!」「全然違う!」

出典 http://www.tbs.co.jp

スタッフ達に悪態をつかれた、このポスター。地方支社の予算で勝手に作られたもので、「首都圏本部長の許可を得ているから」と開き直られてしまいます。あまりにブランドイメージとかけ離れた広告に、納得がいかない百合ちゃんは、本部長に直談判に向かいます。

「そんなに目くじら立てなくたって…」

出典 http://www.tbs.co.jp

百合ちゃんの訴えに、本部長は「そんなに目くじら立てなくたって。」「異性にモテたいっていうのは、人間の自然な感情でしょ。」「この広告で新規の顧客が開拓できるかもしれない」と、のらりくらりかわしていこうとします。

しかし、「そうしたコンセプトのメーカーがあるのは構わないし、それを否定するつもりもない」としたうえで、この化粧品のブランドイメージについて語ります。

ブランドコンセプトは「自由に生きる。美しくなる。」

出典 http://www.tbs.co.jp

この化粧品ブランドのイメージは「モテ」「愛され」ではなく、「自由に生きるために、美しくなる」。このテーマを10年間守り続けてきた百合ちゃんは、決して折れずに、主張を続けます。

「現ユーザーの9割が、このイメージを支持しています。

この広告を彼女たちが見たら、どう思うでしょうか。
ゴダールの価値をゴダールが否定する。これが目くじらを立てる問題ではないと本気でおっしゃるんですか。

出典TBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」第9話、12月6日放送より

上司への直談判で、自社のブランドイメージを守りぬいた百合ちゃん。
この百合ちゃんの主張は、多くの女性から支持を集めました。

「ゆりちゃん、よく言ってくれた!」女性から支持の声

女性ウケなら「ピンク」でしょ?「モテ」でしょ?
そんなレッテルに辟易している女性も多く存在します。その気持ちを代弁してくれたかのような百合ちゃんの行動には、称賛の声が上がっています。

世間にはびこる「ダサピンク現象」とは?

女性向けの商品やサービスには、安直に「ピンク」「モテ」といった要素が使われがちです。しかし、「こうしておけば女性は喜ぶんでしょ」という考えからか、今回のドラマのポスターのようにダサくになってしまう事態は「ダサピンク現象」と呼ばれています。

「ダサピンク現象」とは、決して「ピンク=ダサイ」という意味ではなくて、「女性ってピンクが好きなんでしょ?」「女性ってかわいいのが好きなんでしょ?」「女性って恋愛要素入ってるのが好きなんでしょ?」という認識で作られたものの出来が残念な結果になる現象のことを言います。

出典 https://twitter.com

2013年頃からTwitterやネットメディアなどで使われており、この言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

もちろん、ピンクを好きな女性やモテ重視の女性だっていると思います。しかし、「女性ってこうでしょ」という先入観による決めつけをされることが不快であることは、女性でも男性でも理解できることなのではないでしょうか。

女性向けだからといって、ピンク色のデザインにしておけばウケるだろうという安直さで作られた商品、配色は女性からブーイングが起こりがちです。

「私だって誰かに勇気を与えられる」「私はかっこよく生きなきゃ」

上司への直談判の末、ダサいピンクデザインを撤回させた百合ちゃん。上司たちからは「融通が利かない」「独身なのも頷ける」と陰口をたたかれます。

同期の女性からも少し語られていたように、百合ちゃんがここまで出世するまでには様々な困難があったのでしょう。しかし、「自分が頑張っている姿を見せることが大切だ」と、百合ちゃんはドラマ終盤で話していました。

与えられた価値に押しつぶされそうな女性たちが自由になる。自由だからこその、美しさ。

例えば、私みたいなアラフィフの独身女だって、社会には必要で、誰かに勇気を与えることが出来る。あの人が頑張ってるなら、自分ももう少しやれる、って。いま独りでいる子や、独りで生きるのが怖いって若い女の子たちに、「ほらあの人がいるじゃない。結構楽しそうよ」って思えたら少しは安心できるでしょ。だから私は、かっこよく生きなきゃって思うのよ。

出典TBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」第9話、12月6日放送より

毅然と立ち向かった百合ちゃんの姿は、ドラマを見ている女性たちに強く印象づけられました。

第9話は、こんな百合ちゃんの姿に、憧れる人、感情移入する人がたくさんいた、まさに「ゆりちゃん回」と言っても過言ではなかったのかもしれませんね。

放送は残すところ、あと2回。百合ちゃんと風見さんの今後の展開も気になりますし、主人公カップル以外の周囲の人間からも目が離せません!

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