記事提供:favclip

11月9日に投開票が行われた大統領選後のアメリカでは、一部でマイノリティーに対する差別やヘイトスピーチが巻き起こり、人種や宗教による断絶が浮き彫りとなっています。

そんななか、とある男性のとった行動が注目を集めています。

モスクの前でメッセージを掲げる

11月27日の朝、ライターのチャールズ・フィンチさんは、テキサス州ダラスの街頭でカウボーイハットをかぶった白人の年配男性が立っているのを見つけます。

男性の背後にはイスラム教の礼拝堂であるモスクがあり、手に持ったプラカードには以下のようなメッセージが書かれていました。

「強くあれ。あなたが、神の祝福を受けますように。私たちは、ひとつのアメリカです」

このメッセージで男性は、大統領選後から大きな不安を抱えているイスラム教を信じる人々に対して、「愛」と「受け入れの気持ち」を表現するメッセージを掲げていたのです。

そして、この光景を撮影したチャールズさんは、自身のTwitterアカウントへ写真を投稿。すると、この男性の行動を賞賛する人々から6万4千件以上のリツイートと16万件以上の「いいね!」のリアクションが起こり、ネット上で話題となります。

「自分が他人にしてもらいたいことを、他者にもしなさい」

こうして人々の関心はプラカードを掲げていた男性に集まり、彼はテキサス州のダラスに住む56歳のキリスト教信者、ジャスティン・ノーマンさんであると判明しました。

ノーマンさんはテキサスで看板屋を営んでおり、掲げていたプラカードは彼の手づくりなのだそう。そして自身のFacebookでは、この活動についても言及されていました。

この投稿によると彼は、「自分自身で、この現状をより良い方向へ導くにはどうすればいいか?」ということを考え続けた末にこの活動を思いつき、彼の隣人であるイスラム教の人々と共に平和を共有するため、モスクの前でプラカードを掲げることを決めたそうです。

さらに、このメッセージを掲げた理由については、「これは『自分が他者からしてもらいたいことを、他者にしなさい』という、私が信じる宗教(キリスト教)の教えに基づいた行動である」と説明。

彼がプラカードを掲げていたイスラム寺院の職員が行ったビデオインタビューでは、「恐怖に負けてしまうと、悪魔が勝利する。だからここで『恐れることはない』とみんなに言葉を投げかけているんだ」と、この行動に込めた意味を語っています。

さらに、同インタビューの中で彼は、「あなたの周りで阻害されている人々を見つけなさい。そして、デジタルな方法ではなく、『笑顔』や『抱擁』といったアナログな方法で、彼らを受け入れる気持ちを表現してください。そうすることで彼らは、安心できると思います」と発信。

今回彼が行ったように、人と人とが直接ふれあう場所で相手に対するポジティブな気持ちを伝えることの大切さを我々にアドバイスとして送っています。

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