記事提供:日刊SPA!

昨今「高学歴貧困」が社会問題化している。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』でも新垣結衣が演じる森山みくりは大学院卒の高学歴女子だが就職活動で全敗。

たとえ一流企業に就職でき高収入を得たとしても、石田ゆり子が演じる伯母の土屋百合のようにバリバリのキャリアウーマンは生涯独身!?女性の幸せとは何か、現実世界で生きる「高学歴女子たち」の今に迫る――

◆周りに嫌がられて派遣の仕事すら続けられない

男性の高学歴でも、必ずしも幸せな生活が待っているわけではないが、女性となると事情はさらに複雑だ。

慶応大学の人文系の大学院に進んだものの、奨学金と研究の合間のアルバイトだけでは生活がままならず、いったん休学してフルタイムの派遣で事務職として働き始めた飯田美津子さん(仮名・32歳)は、職場での「逆学歴差別」に悩まされたという。

「自分の学歴は、言うと面倒なことになりそうなので言ってなかったんですけど、何となく伝わってしまって。MARCHクラスの女性社員が多い職場だったので、『慶応の院まで行って、なんで派遣やってるのかな。ウケるよね』と裏で言われていました」

それだけならまだよかったのだが、困ったのは飯田さんの学歴を知った派遣の同僚女性の反応だ。

「営業の人の手伝いで簡単な表計算とか、パワポの資料まとめとかの仕事もあるんですけど、普段から発表資料を作っていたんで得意なんですよ。営業の人にも『手際がいいし見やすい』って褒めてもらって。それが先輩の派遣女性には気に食わなかったのか、ある日突然みんなの前で泣かれてしまったんです。『私は短大卒だし、あなたみたいにはできない!』って」

飯田さんが先輩を咎めたわけでもないのに、何となく飯田さんが悪かったことのようになってしまって、結局半年で派遣事務は契約終了。飯田さんは大学院に戻った。今は近所のガールズバーで働いている。

「ガールって年でもないけど、年齢をごまかして働いてます。時間を取られずそこそこ稼げるから、夜のバイトをしている院生は結構多いですよ。ここまでして研究を続けても、今後収入が上がる展望なんてないし、学部で卒業して就職すればよかったです…」

◆「女性が輝く社会づくり」の人身御供に

さらに、良い大学を出て、一流企業に就職して、きちんとした稼ぎがあっても、結婚・出産を考えた瞬間に幸せとの距離を感じてしまうというのも女性ならでは。

安倍政権が打ち出す「女性が輝く社会づくり」では、女性管理職の割合の数値目標を定めているが、早稲田大学の法学部を卒業して大手金融系企業に就職した小沢紗代さん(仮名・34歳)は「私はその被害者なんです」と嘆く。

「女性を管理職に登用っていっても、結局結婚していたり子供がいる女性には任せたくないと考える上層部がほとんど。それで30代半ばで独身、総合職の中堅女性社員が人身御供のように管理職候補にされてしまうんですよ」

管理職になって激務となれば、ますます婚期が遠のくだけなので断りたいが、会社で働き続けるためにはそうもいかない。

「具体的な結婚の展望があるなら、管理職なんて無理だからと会社を辞めることもできますが、別に相手がいるわけでもない。考えなしに海外旅行やら買い物やらで散財してきたので貯金もないし、特別な資格があるわけでもないから転職も厳しい。一生独身で働き続けて生きていけという天命だと思って受け入れるしかないですね」

収入があってもなくても、それぞれの理由で幸せとは縁遠い高学歴女子。学歴は女性の幸せの枷かせとしかならないのだろうか。

―低学歴ハッピーと高学歴プアの境界線―

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