「紙幣だけど溶けません!」で話題になった新5ポンド札

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表はお馴染みエリザベス女王、そして裏は歴代の首相でもあったウィンストン・チャーチル氏という強烈なコンビの新5ポンド札が世間に出回って以来、Aナンバーを高額でオークションで買い取ろうとする人や、その強度を早速実験する人など何かと話題になってきました。

「紙幣」と呼ばれるべきお札なのに、この新5ポンド札は紙ではなく合成樹脂で作られているために、誤って洗濯してしまっても従来のお札のようにボロボロにもならず、耐水性があるという利点が称賛されていました。

あるニュース番組でも、発行先のイングランド銀行のマーク・カーニー総裁がこんな風にカレーに浸して「ほら、大丈夫」と笑顔を向けていたのですが…。

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余談ですが、食べ物にお金を浸すという衛生感覚は、恐らく日本人には理解できないことですね。

このほど、イギリスではこの新5ポンド札に対して、国内のベジタリアン&ヴィーガンといった菜食主義者たちが怒りに震えているというニュースでもちきりになっています。一体なぜなのでしょうか?

5ポンド札には動物性物質が使用されている

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発端は、ステフィー・ロックスという女性がイングランド銀行にしたツイートだったのですが、現在これが拡散されて国内が騒然としているというのです。

「5ポンド札にタローが含まれいるって本当ですか?」

ロックスさんは、イングランド銀行のツイッターに真実を確認すべく「新5ポンド札にはタローが含まれているって本当なんですか?」とツイート。タローとは主に牛の脂肪を溶かして固形にした油脂成分のことで、せっけんやキャンドル、時に化粧品などにも含まれています。

その成分を含んでいるとイングランド銀行はツイートしたのですが、ベジタリアンにとってこれは許し難い事実だというのです。

宗教上の理由で動物性のものを避ける人たちも影響が?

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菜食主義者というだけでなく、ヒンドゥーやシークなど、宗教上の理由で牛を避けている人たちもいます。お札に動物性油脂が含まれていると知った以上、手にすることや使用することに不快感や抵抗感、違和感を感じる人がいるのではとネット上では議論が交わされています。

怒りのツイートをする人も…

「2016年にこれ⁉新しい5ポンド札、もう使わないわ。私最初に手にした新5ポンド札、ヴィーガンのチャリティ団体に寄付したのよ。なんという皮肉なの!」

「人口の8%はベジタリアンなのに、なんで?」

「信じられない。イギリス人口の8%はベジタリアンなのに。なんでそんなことするんだろ?」

「カナダのプラスチック紙幣は動物性じゃないよ」

「カナダはプラスチックのお札だけど動物性油脂は使ってないよ。なんでイギリスもそうしなかったんだろ!?」

「このまま生産され続けるのか」という疑問も出ている新5ポンド札。ところが、一部ではこんな声も。

「口にしなけりゃ大丈夫!」

「食べさえしなけりゃ平気だよ」

「要らないなら僕のポストに入れておいて」

「動物性油脂が含まれている新5ポンド札が要らないっていう人は、是非、僕の郵便ポストへ入れておいてください。ありがとう」

がっかりしている人、怒っている人もいれば「私はベジタリアンだけど、これは気にならないわ」という人もいるため世間の反応は様々といっていいでしょうが、今のところベジタリアンたちの抗議が目立っている様子。

「動物性油脂が含まれていない5ポンド札を作るべき」という嘆願書まで集められているというのですから問題は深刻。果たしてこの結果、どうなるのかは気になるところ。

なにかにつけて言い争いのネタが出るというのも悲しき国民性ですが、一部のベジタリアンからすれば見逃せない一大事ということですから、当分この件でまたも新5ポンド札はメディアを賑わせてくれることでしょう。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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