やってもやっても終わらない仕事。残業続きの日々で、家と会社の往復しかしていないことには気付かないふりをしている。

30歳を目前に、同級生たちの結婚や出産の話題が気にならないわけではない。だけど、今の私には、結婚なんて夢のまた夢。もし結婚し子供を産んだとしても、育児休暇なんて取れる環境もない。

わたしの人生、どうなるんだろう…!?

そんなときに、偶然知った株式会社ランクアップの存在。なんと、出産後の復職率がほぼ100%と女性に優しいと噂の超ホワイト企業なのだそう。

もしかしたら、ここなら何かヒントがあるかもしれない。藁にもすがる思いで、東京・東銀座にあるランクアップのオフィスにお邪魔し、代表取締役の岩崎 裕美子さんにお話を聞いてきました。

社員の半数がママ。女性が働きやすい会社の実態とは

出典Spotlgiht編集部

——女性が働きやすい会社と聞いたのですが…まずは御社について教えてください。

岩崎さん:株式会社ランクアップは、「女性が幸せに生きる社会をつくる」ことをミッションに掲げています。会社の事業としては、「マナラ化粧品」というオリジナルブランド化粧品の開発・販売を行っていて、女性を若々しく元気にするための無添加化粧品を作っています。

——やはり社員は女性の方が多いのでしょうか?

岩崎さん:45名中、43名が女性です。そのうち約半数がママなんですよ。

——えっ、そんなにママが多いんですね!

岩崎さん:女性の場合、仕事のキャリアを考えると、なかなか出産に踏み出せない方も多いと思うのですが、うちの社員はどんどん子どもを産んでいますね。朝礼でも、「は〜い、今回のおめでた報告は…」みたいに、和気あいあいとお互いの妊娠を報告し合っています(笑)。2人目の子どもを妊娠・出産している社員も多いですよ。それだけ、ママが安心して働ける環境があるんです。

産休・育休中の社員にも「居場所があること」を伝える

——妊婦さんやママの中には、産休や育休後、復職したときのポジションが気になる人も多いと思います。その点でフォローしていることはありますか?

岩崎さん:うちの会社では、産休や育休中にも話す機会を作るなどして、社員とコミュニケーションを取るように心がけています。たとえば、「育休LINE」というものがあるんですよ。

——LINEって、あのメッセンジャーアプリのことですか?

岩崎さん:はい。産休や育休中の社員でも、いつでも会社の状況や雰囲気を知れるように、LINEのグループを作ってあるんです。現場での仕事からしばらく離れてしまっても、社内のコミュニケーションを通じて、「自分の居場所がある」ということを実感してほしいんです。

「会社がテレビに出るよ〜」「人事異動があって、こうなったよ〜」といった話題がLINEで流れてきたり、それに対して産休、育休中のママ社員たちがみんなコメントやスタンプで返信したり、けっこう盛り上がっています。

長時間労働は廃止。「17時に帰っていいよ」制度とは

出典Spotlgiht編集部

——HPを拝見したところ、みなさん仕事をバリバリこなしつつ、17時には退社していると書いてありましたが…それは本当なんですか?

岩崎さん:本当です!うちの会社には、「17時に帰っていいよ」制度というものがあります。

——残業もほとんどないということですか?

岩崎さん:はい。私は会社を立ち上げて4年目のときに、自分の出産を期に長時間労働を廃止しました。長時間労働の働き方では、仕事と子育ての両立は難しいと身をもって実感したからです。

——実際、それが理由で出産を思いとどまる人は多いですよね。

岩崎さん:そうですよね。たとえば19時に退社できたとして、保育園に子どもを迎えに行っても、残っているのはうちの子ぐらいだったんです。そこから帰宅して、子どもにご飯を食べさせて、寝かせて、夜泣きして、起きて、寝不足で仕事に行って…という毎日が本当に大変で。

こんなに辛いなら、「今から子どもを産む社員は、全員辞めてしまうのでは…」と思ったんです。そのときに残業の文化を払拭しようと決心しました。

仕事が早く終わったら、30分早く帰ってもOK!

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——「17時に帰っていいよ」制度は、定時が17時で残業せずに帰っていいということなのでしょうか?

岩崎さん:いえ、会社の規則では8時半に始業して、終業時間は17時半なんです。

——あれ?では、みなさんは終業時間より30分早く帰られているんですね。

岩崎さん:そうなんです。2011年の震災でサマータイムを導入したときに、まず9時から18時までだった就業時間を8時半始業の17時半終業にし、さらに震災不安もあって、17時退社にしました。その後、震災不安もおさまってきたので就業時間を戻そうとしたところ、社員から「いつも17時終業がいい」という声が多くあがって。

——確かに、早く帰れるのは魅力的です。しかし、就業時間を短くすることは、会社の業績にも関係しますし、そう簡単にはできませんよね?

岩崎さん:そこで、「業績が悪くなったら17時半までの勤務時間に戻す」ということを条件に「17時に帰ってもいいよ」ということにしたんです。この制度を取り入れたことで、社員が効率よく仕事に取り組み、ピタっと17時で帰るようになったんです。

——早く帰るために、その分、仕事を頑張りたくなりますもんね。いい制度です…。

ベビーシッター代は、なんと会社が負担!

——ママが多い会社ということで、ママに優しい制度もあるんですか?

岩崎さん:「病児ベビーシッター使い放題制度」があって、社員の子どもが病気になったときは、ベビーシッターを派遣して、自宅で面倒をみてもらうようにしています。

——会社がベビーシッター代を負担してくれるんですか!?

岩崎さん:そうです。社員の負担は1日300円のみママ社員たちにとって、「子どもの病気」は大きな悩みです。それを解消するために、会社が費用を負担してでも、ママ社員が働きやすくなってくれればと思い、この制度を作りました。

——ママたちは本当に助かると思います!(涙)

岩崎さん:初めは「子どもを家に置いていって、かわいそう」といった声もあったのですが、ママがどんどん増えるにつれて、今ではみんな使うようになりました。1ヶ月で20万円分のシッターを使った社員もいるくらい、みんな活用してくれていますよ。

子育てのストレスから社員を守りたい

出典Spotlgiht編集部

——そういった金額面での負担は、会社側としては問題ないのでしょうか?

岩崎さん:私は思いっきり活用してほしいと思っています。

——!!!

岩崎さん:子どもが水ぼうそうになったり、風邪をひいたりして、ママの身動きが取れなくなるのは、子どもが小さいときだけですよね。私は社員たちには、その数年間のストレスに振り回されずに、一生涯活躍してほしいと思っています。なので、どんなにベビーシッターへのお金がかかったとしても辞めてほしくないんです。

——お金は惜しまないと。

岩崎さん:たとえば、子どもが病気になって仕事を休みすぎると、ママの居場所がなくなってしまいます。周りは「いいよ、大丈夫だよ」と言うかもしれませんが、中にはよく思わない人もいるでしょう。

ママ本人も、仕事がほかの人に振られてしまっては辛いはずですし、自分を責めてしまいます。そういった子育てと仕事を両立することのストレスから社員を守りたいんです。

——社員のみなさんが末永く活躍できる環境があるんですね。

岩崎さん:うちの会社は、今現在、出産後の復職率はほぼ100%です。離職率も0%に近く、出産などを機に辞めることがないから、みんなのスキルがどんどん積み重なっていきます。業績が上がり続けているのは、社員一人ひとりの力が大きいと感じますね。

退社する社員に突撃取材!

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——御社の働きやすさ、素晴らしさがとてもよく分かりました!ただ、どうしても、みなさんが本当に早く帰るのかどうか、この目で確かめてみたいんです。社員のみなさんが帰るところを見させてもらっていいですか?

岩崎さん:もちろん、いいですよ。

(そして、ちょうど17時になるころ…)

——すみません、ちょっとお話し聞いても良いですか?今から帰るところなのでしょうか?


奥野さん:わ!は、はい、これから帰るところですよ。

出典Spotlgiht編集部

(リテール販売事業部の奥野愛さん)

——いつも17時に帰れているんですか?

奥野さん:はい。息子の保育園のお迎え時間が18時15分までなんです。この時間に帰れると、少しでも早く迎えに行けるので、私も息子もうれしいです。

——ありがとうございます!みなさん続々と帰って行きますね。他の方にも…あの、ちょっといいですか?

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(プロモーション部の今津友里さん)

今津さん:はい、なんでしょう?

——この後のご予定を聞いても良いですか?

今津さん:ライティングのセミナーに行きます!私はプロモーション部なので、広告の文章を書く力をつけたいなと思って、会社にお願いして行かせてもらっていて。セミナーがないときは、本を読んだりヨガに行ったりしていますね。

——アフター5も、みなさん充実されているんですね!

出典Spotlgiht編集部

岩崎さん:うちの会社は「挑戦」できる文化にしているので、どんどん新しいことに挑戦してほしいと思います。夜遅くまで働いていると、将来の夢もなかなか作れないですし、仕事だけで疲れてしまいがちです。でも、うちの会社では早く帰れる分、1日でいろいろなインプットができ、いいサービスや製品を生み出しやすくなるんです。

ランクアップは「働きやすさ」が整ってきたので、次はみんなに「働きがい」を追求してもらえるような会社にしたいですね。

——本当に素敵な会社です…。今日はありがとうございました!

仕事も子育ても頑張りたいワーキングマザーに向けたムービー『ママが働いちゃダメなの?』もぜひご覧ください。

出典 YouTube

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