記事提供:まぐまぐニュース

コンビニ業界に詳しいライターの日比谷新太さんが、業界の裏事情を徹底レポートする当シリーズ。

前回の「成人向け雑誌」の話題に続いて今回取り上げるのは、切手やはがきといった「郵券類」の扱いについて。これからの時期は年賀はがきも店頭に並ぶようになりますが、それを狙った“招かれざる客”も現れるようで…。

ほとんど儲からない郵券類

コンビニで販売している、切手・はがき・収入印紙といった郵券類。実はこれらの商品、利益がすごく少ないのです。

郵券類は商品そのものを販売したことで得られる粗利は無く、販売量に応じて支払われる手数料のみがコンビニの利益となります。

というのも、コンビニの近くにある郵便局と販売に関する契約を締結し、切手類を代理で販売している形態となっているからです。

郵便局としては、自らの局で郵券類を販売するだけでなく、コンビニにも販売拠点を広げていることになります。コンビニに対しては、仕入れ量に応じた販売手数料を毎月支払っているのですが、その手数料率はコンビニの一般商品と比べると非常に低いです。

そのためコンビニ側にとっては、郵券類の販売にはメリット・デメリットがあり、取扱いに悩む商品です。

メリットとしては、以下の件が挙げられます。

・切手を購入したいお客さんに向けた集客アイテムの役割

24時間営業しているコンビニで、いつでも切手類を購入できることは、お客さんからすると大変便利ですね。

・手数料収入が得られる

少額とはいえ、手数料収入が得られます。

出典 http://www.mag2.com

いっぽうで、デメリットとしては以下のことが挙げられます。

・紛失しやすく取り扱いに注意が必要

郵券類は1枚あたりの金額が大きいため、紛失した際の経営に与えるダメージは小さくありません。

また商品サイズが小さく、雑な取り扱いをすると破損(破れる)ことがあるので、取扱いに注意もしなくてはいけません

・盗難されやすい

郵券類は、街の金券ショップに持ち込むと簡単に現金化できるため、盗難の被害に遭いやすいのです。

出典 http://www.mag2.com

毎年年末に発生しがちな盗難事件

年末になると、コンビニでも「年賀はがき」を販売しはじめます。各コンビニが実施している年賀状印刷サービスに使用することもありますし、年賀はがきそのものの販売も大きく伸びます。

コンビニで取り扱う年賀はがきには、「通常の年賀はがき」と「印刷済みの年賀はがき」の大きく2種類があります。

特に「印刷済みの年賀はがき」は、デザインを確認したいというお客さんのために、手に取りやすい位置に陳列しています。この商品を盗難される事件が、年末になると多発するのです。

以前の話ですが、とある地域で「盗難団」が出没していました。バイクに二人乗りでコンビニに乗り込み、一人が店内に入り、一人がバイクにエンジンをかけたまま待機。

店内に入った一人が、店内に出されている年賀はがきを手に取ってダッシュし、外に待機しているバイクに素早く二人乗りし逃走…という手口でした

事件発生は深夜時間帯が多く、従業員は他の作業に集中しているため、盗難を防止することが間に合わないことが多いのでした。

その後対策として、深夜の時間は年賀状を事務所に収納したり、年賀状の陳列什器を紐などで縛り持ち出せないようにする等の対策を行いました。

必ずしも実入りの多くない郵券類を販売するために、コンビニ側はこのように相当なリスクと負担を背負っているのです。

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