働くみなさま、おつかれさまです。
2016年、「家政婦のミタゾノ」「逃げるは恥だが役に立つ」など家政婦や家事代行サービスを題材にしたドラマが大ヒットしています。

なにかと忙しい現代社会、なにかとややこしい家族間の人間関係、そんな「忙しく、ややこしい」毎日のなか、ひとりひとりが働きながら家事もこなすなんていうことはなかなかできなくなってしまっています。

そんな忙しさやややこしさからくる現代社会の需要として注目されているのが、この「家政婦」であり「家事代行サービス」なのでしょう。

もちろん、こういったサービスに目をつけているのはテレビドラマの制作者サイドだけではありません。国民の日々の忙しさやややこしさは、きちんと国も知っています。

そんななかで最近「家政士」という資格ができたことはご存じでしょうか?
そしてその資格試験が2016年11月26日に日本で初めて実施されました。

本日は、そんな家政士についてのお話しをいたします。
いったいどんな職業で、どんな資格なのでしょうか?
試験は大変なのかということや、世間の反応をあわせてごらんください……

家政士ってなに?

今までの「家政婦」や「家政夫」と呼ばれていた仕事が資格化されたものと考えるとわかりやすいでしょう。今までの「家政婦」や「家政夫」には資格は必要ありませんでした。しかし、この資格を設立することにより優秀な人材の確保や教育を行うことができるようになります。

家政士は厚生労働大臣認定の資格であ「家政士認定試験」に合格した人が取得できるもので、国家資格ではなく業界団体による民間の資格です。資格は、男女ともに取得することが可能であり「家政婦」と「家政夫」をあわせて今後「家政士」と呼ぶようになります。

家政士に必要なスキルはシンプルです。

家政サービスや家事支援業務に関する卓越した知識や技術――つまり家事のプロをしっかりと資格として認定してあげようというのが基本的な考え方です。

ちなみに。
家政士の資格を設立した協会の公式ページは以下のものです。では……

「家政士」資格が設立された背景は?

日本は今、少子高齢化が社会問題になっています。

今後さらに少子高齢化が進み、高齢夫婦だけの世帯やひとり暮らしの高齢者が増え日々の生活を助けてくれる人の存在が必要になる人が増えることが予想されます。さらに子育て後に社会復帰をする女性も年々増えており、女性の労働意欲も高まってきています。

そんななかで、このような「家事に関するスペシャリスト=家政士」を国が認定すれば、今後そういったサービスを利用しようと考えているユーザーの安心材料になるということです。

そして同時に今まで「家政婦(夫)」と呼ばれていた職業の人たちも、資格をあたえられることで、今まで以上にみずからの能力に対しての向上心がわき、さらに仕事に対しての自信と誇りを持つことができます。では……

家政士認定試験の内容とは?

家政士の試験は学科実技の両面で行われます。行われる試験は以下の2つ。それぞれで見られる部分は以下の能力です。



①学科試験(内容)

・家事全般
・介護の知識(認知症の人へのケアなど)
・子育ての知識

【試験時間】60分
【学科試験出題方法】多枝択一式(全問題40問)



②実技試験(内容)
・洋服の種類に応じたアイロンのかけ方(実技1)
・料理の技術(実技2)
・掃除の技術(実技3)

【試験時間】実技1……15分、実技2、3……10分
【学科試験出題方法】実技1、実技2、実技3のなかからどれか1つを出題



どれも基本的なことですが、資格をとるためには実務経験などの条件があります。それは……

家政士の受験資格の条件とは?

家政士の資格を取得するためには、以下の4つの条件を満たしている必要があります。


家政婦や家政夫として5年以上働いた人(ただし協会の会員紹介所の求職登録者で、その協会が紹介した場所での5年以上の実務経験が必要)。さらに年間勤務日数が100日以上なければ受験できなない。



介護業務の仕事に5年以上ついている人(ただし協会の会員紹介所の求職登録者で、協会の会員紹介所が運営する指定の事業所での介護業務を5年以上していることが条件)。また年間勤務日数が100日以上なければいけない。



介護関連事業、保育関連事業、家事支援サービス事業等で5年以上の実務経験がある人。



「主婦や主夫として家事、介護、育児等の経験のある人」や「大学・大学院、短大、職業能力開発施設等の家政関連学科・課程等の卒業生 or 在学生」も受験できる(ただし受験するにふさわしい能力が認められた場合のみ)。

これを見てわかるように、基本的には「家政婦(夫)業務」「介護業務」「保育期間関連業務」の仕事を5年以上(各年間100日以上)行っている方には受験資格があたえられるということになります。

また学生は「実際に業務を行っていた大人たちと同等の経験があり、なおかつその能力が認められた場合のいみ」受験資格があたえられるという形になっています。

では……

受験料&合格基準は?

試験が開催される場所は全国10ヶ所(仙台市、千葉市、東京都、横浜市、新潟市、静岡市、大阪市、高松市、福岡市、宮崎市)。受験手数料は一般受験者と協会受験者で価格が異なります。


・一般……1万2000円
・会員……8000円


【合否判定】
学科……40点満点中80%以上
実技……150点満点中70%以上

※学科、実技は両方合格する必要があります

合格するとどうなるの?

学科、実技の両試験に合格した人は厚生労働大臣認定の「家政士」の資格を得られます。そして今後「家政士」と名のることができるようになります。

また協会の特別会員に入会している人や今後入会する人には、あわせて「家政士章」が公布されます(交付料2000円が必要)。

ただし④「学生」の場合は、すぐに資格を得られるわけではないので注意が必要です。
学生の方が受験し合格水準に達した場合は「合格者証明書」が公布され、その後、協会の特別会員に加入したのちに「合格証」や「家政士章」が交付されることになります。ちなみに……

学科 or 実技の片方だけが不合格の場合は?

不合格者のなかで学科 or 実技どちらかだけ合格した人の場合は以下のような措置がとられます。


申請

合格した科目の試験が免除(合格発表日から4年以内の試験に限る)


この制度により期間内であれば、片方だけの試験に集中することができます。また免除者は次回の試験では手数料も安くなります(一般:6000円、会員:4000円)。では……

実際に合格した場合の給料は?

家政士の平均年収は240万円~300万円程度といわれています。
これを月収換算すると20万円~25万円というところでしょうか。また住みこみで働く場合は、そこから10万円程度上乗せされる形が多いようです。

この幅を見ると、少ない人では月収16万円程度、多い人で30万円程度といった形になるのではないでしょうか。もちろん、これは家政婦(夫)の時代の平均年収をもとに考えられた数字です。

今後のサービスの発展やニーズなどからも給与のアップなどは充分に可能性のある話であり、月収30万円以上も夢ではない日が近い将来くるかもしれません。

このようにしっかりとした制度として話題になっている「家政士」という資格についてですが、Twitterでの反応はといいますと……

家政士についてのTwitterでの反応は?

知っている人は知っているけど、知らない人はまったく知らない。そんな感じで認知度はまだまだ低いようです。そしてこの資格の存在を知っている人の意見は……

介護福祉士として実際に働いている人は、やはり存在を知っているようです。しかし、現場の生の声からすれば、疑問に思うところもあるようです。また……

専門外の人の純粋な第三者の意見では、このような形になっています。「婚活の武器」。なるほど、と思えるところがありますね。そして……

やはり今話題のドラマになぞらえたコメントも多数見受けられました。そんな家政士という資格ですが……

まとめ

第一回試験はすでに終了し、受験者の人たちは今、合否判定の待ち時間ということになっています。

最初の合否結果がわかるのは2017年1月31日
この日を境にして家政士という資格を持つ人があらわれ、家事というものがプロとしての仕事になったとき、資格を持った人たちが今までの「家政婦(夫)」などとは違ったモチベーションになれること、そして利用者がより安心してサービスを利用できること、またそれによって人々の生活が豊かになることを期待しています。

また今までの「家政婦(夫)」という職業は紹介する業者によって、そのクオリティがまちまちでした。「資格」という保証がないなか、自宅に他人をいれるわけですからセキュリティ面などでも不安に思っている方も多かったことでしょう。さらには、雇った家政婦(夫)との関係がうまくいかなかったり、なかにはトラブルに発展してしまう事態も多々ありました。

しかし、この仕事が「家政士」という資格になり、家政士が協会に所属することで「家政士章」を手にすることができるようになるため、ユーザーとしては一定水準の安心感を得られることは間違いないでしょう。

ここが日本の大きな歴史の転換点になるかもしれません。
少なくとも毎日、家事をがんばっている専業主婦の方の自信にはつながるはずですよ?

だって、これからの時代、家事はプロの仕事なのですから。
うのたろうでした。

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