Licensed by gettyimages ®

イギリスで小児がんを患っていた14歳の少女が亡くなりました。少女は自分の死後、遺体を冷凍保存してほしいと望み、この度、裁判所はこの訴えを認め、アメリカにて遺体を冷凍する処置が行われ話題になっています。

出典 http://www.cnn.co.jp

“JS”という名でしか報道されなかった彼女は、医学の進歩、科学の進歩を未来に託したのです。自分の死後のあり方を明確に決め、更に未来に希望を求めた14歳の少女。裁判所に訴えた『遺体の冷凍保存』

母親と二人で暮らしていた彼女。母親は娘の希望を聞き入れ同じく未来に希望を見出そうとしましたが、自らもがんと闘う父親は反対。そして、裁判所にて争われていたのは『少女の死後、遺体の権利が誰にあるのか』

反対の意向を示した父親は…

「たとえ治療が成功して、例えば200年後に生き返ったとしても、親類は1人もいなくなっていて記憶もない可能性があり、14歳という年齢を考えると絶望的な状況に追い込まれるかもしれない」

出典 http://www.cnn.co.jp

このように主張しています。

確かに何百年後の未来に生き返ったとして少女は、まだ14歳。そもそもどんな世界になっているのか誰にも想像すらできない未来。父親の心配も理解できますが、この裁判の中、"JS"は1通の手紙を裁判官に提出しました。

「私はまだ14歳。死にたくないけれど、死ぬことが分かっている。冷凍保存すれば、たとえ何百年も先であっても治癒して目覚めるチャンスがあると思う。地中に埋められることは望まない」

出典 http://www.cnn.co.jp

この手紙を提出した後、父親は娘の希望を尊重すると表明。

そして裁判所の判決は…

「冷凍保存に関する科学的根拠は推論的で異論もあり、倫理性についても相当の論議がある」と指摘する一方で、「細胞や組織の冷凍保存は、例えば不妊治療の一環としての精子や胚(はい)の冷凍保存のように、医学の特定の分野ではよく知られている」「人体の冷凍保存はその究極にある」

出典 http://www.cnn.co.jp

これまでに遺体を冷凍保存してほしいという訴えが裁判に持ち込まれたことはありません。世界初だと言ってもいいこの裁判の判事ピーター・ジャクソンは、少女の訴えを認めました。少女は、自分の訴えが認められた10月17日、判決を聞いてから数時間後、眠るように息を引き取りました。

このドラマティックな裁判の行方はメディアにも取り上げられ多くの人の関心を引きました。"JS"の主治医はインタビューに対し、裁判から判決、そして、彼女の死後まで準備期間は必ずしも用意周到とは言えなかったとコメント。

そのコメント通り、裁判中彼女を支援していた遺体の冷凍保存の準備をしていたボランティア団体が突如、解散することに。また、「将来的に見ても生き返りに科学的根拠はない」とする医療専門家も多数います。さらには、倫理的、道徳的な疑問の声もあがっていることも事実。

この判決には賛否両論の声が多数ありますが、少女の希望通りアメリカでの冷凍保存の処置は終了。これに掛かる費用は母方の祖父母が負担したそうです。

出典 http://www.womenshealthmag.com

明るく知的だった"JS"が冷凍保存の存在を知ったのは"ネット"。闘病しならが彼女は情報を集め、学び、未来に希望を求めたといいます。恐ろしい速さで発展していくテクノロジー、医学の進歩も目を見張るものがあります。そんな中、今回"JS"が訴えた『死』『蘇り』そして『生』

私たち自身がどう生きるか、どう死んでいくか…そして、死後のあり方。倫理や道徳の点から見れば確かに心に思うものがある方は多いと思います。けれど、事実だけ淡々と見てみると、自ら選択できる時代への1歩がまさに踏み出された瞬間でもあるような気がします。

死後の"JS"の遺体は入院していたロンドン病院からすぐアメリカのミシガンにある「Cryonics Institute」という施設に運ばれ、冷凍保存処理がなされました。24時間かけて冷凍された彼女。現在、長期保存ができるよう低温保持装置に安置されているとのこと。この施設には"JS"を含め143名の冷凍保存者がいます。

未来に生きるチャンスに賭けた彼女の最後の言葉は『今はお別れだけど200年後に会おうね』というものでした

200年後、もし生き返ることができたならば、誰が彼女の前に立つのでしょう。自身の死後のあり方を主張し勝ち取った彼女の死。皆さんは何を感じますか?また、勝者は本当に彼女だったのか…答えはきっと未来にしかないのでしょう。

オススメ記事も合わせてどうぞ♪

この記事を書いたユーザー

パトリシア このユーザーの他の記事を見る

主にスポットライトで書かせて頂いています。
ありがとうございます。
Twitterアカウント開設しました。
よろしくお願い致します。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • ライフハック
  • おでかけ
  • グルメ
  • 料理
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス